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日本の動物保護活動

たまたま先日夜のニュース番組をぼーっと見ていたところ、ベンジーの新作映画のプロモーションでベンジーシリーズを撮っているジョー・キャンプ監督がインタビューを受けていた。

管理人は知らなかったのだが、ベンジーの映画に出ている主役の犬たちは、代々シェルターから引きとられた保護犬だということを皆さんご存じだろうか?

監督のジョー・キャンプという人は、保護犬譲渡推進派で、レスキューされた犬の宣伝のために、ベンジーシリーズの主役はシェルターから引きとった犬に限定しているのだそうだ。またその方針を貫くために、ヒット作のシリーズであるにもかかわらず、ハリウッドの大手映画会社と契約を結ぶのではなく自主製作で映画を作り続けているのだという。

ちなみに、ネットの情報によると、今回のベンジー役に決まったコは何年か前にミシシッピーで徘徊しているところを地域のシェルターに保護された捨て犬で、主役犬候補を探して米国中のシェルターをまわっていたキャンプ監督の目に留まり、数ヶ月後に彼のもとに引きとられて演技のトレーニングを受けることになったのだそうだ。

アメリカでは、レスキューされた犬が映画やドラマや舞台で活躍する話は珍しくない。少し前に日本でも公開されたディズニー版「南極物語」の主役のハスキー犬たちもすべてシェルターから引きとられた犬たちだし、有名なブロードウェイミュージカルの「アニー」に登場する準主役サンディーを演じる犬も、代々その多くが各地のアニマルシェルターに収容されていた捨て犬や放棄犬だ。

先日紹介した捨て犬に関する本に、たまたまこのサンディーのトレーニングを担当した舞台専門のアニマルトレーナーの話も載っていたのだが、いまや彼はニューヨーク近辺のシェルターではちょっとした有名人で、舞台向きのコが保護されると「良いコが来たのでちょっと見に来て」とシェルターのほうから連絡が来るのだそうだ。

なぜ、わざわざ保護犬を映画や舞台の主役として使うのか?

それは、アメリカでもいまだに、捨てられる犬の数に対して保護犬を引きとってくれる人の数が極端に少ないからだ。欧米ではノーキルが実現されていると勘違いしている人が多いのだが、じっさいほんとうの意味でノーキルを実践している国は、管理人の知るかぎりドイツだけだ。それも犬の飼い主に課税することでなんとかシェルターの維持費をまかなっているのが現状で、動物愛護の先進国であるイギリスですら、いまだにノーキールは夢物語だし、ましてやアメリカなどは日本と五十歩百歩の状況なのだ。

ケーブルテレビの普及で、日本でもアニマルプラネットなどのアメリカの番組が身近になった。とくにアニマルポリスの名で有名なSPCAの活動は大々的に宣伝されているせいか日本にもアニマルポリスを!という運動が国内でも盛んに行われるようになった。

管理人は別にこの国にアニマルポリスを、という運動に反対しているわけではない。動物虐待を専門的に取り締まり、放棄犬などを一時保護してくれる団体があるのに越したことはないと思っている。だが、日本にSPCAのような団体ができたとしても、社会が何も変わらなければ、何の効果もないと管理人は思うのだ。

たとえばきちんとしたシェルターがないために、救えるはずの命が救えないという保護団体関係者の話をよく聞くが、じゃあシェルターがあればすべての命を救えるのかというと、決してそんな甘いものじゃない。じっさい各地に公営私営を含む複数の動物シェルターがあるアメリカでは、現在も毎年300万頭以上の犬が飼い主を見つけられずにシェルターで殺処分になっている。むろん、日本のようにガス室送りではなく注射による安楽死であるぶん多少はいいとしても、年間300万頭という数は、国土の広さや人口を考慮しても、日本の160万頭と比較して決して少ない数字とはいえないだろう。

日本に比べて、成犬も含め保護犬譲渡の知識が一般に普及しているアメリカでも、初めて犬を飼う家庭のうちシェルターから犬を引きとる人の割合は20%以下というのが現状だ。マスコミを通じて活動家がせっせと宣伝してまわってもこのありさまだ。いわゆるアニマルポリスの活動以外は知らない人も多いかもしれないが、SPCAは小学校などを通じて地域の子どもたちへの啓蒙活動にも力を入れている。SPCAだけではなく、アメリカにはAHSなどの全国規模の動物愛護団体が精力的に活動している。にもかかわらず殺処分数は決してゼロにはならないのだ。

ましてや子犬崇拝、純血種崇拝、妙な迷信が残るペットブームの日本でノーキルを唱えている人たちはこの現実をほんとうに判っているのだろうか、と管理人は思うのだ。たとえば保護した犬を、たとえ安楽死であっても殺処分にしたなどといったら、日本中から抗議の電話やメールが殺到するだろう。だが、皆さんが大好きなアニマルポリスのSPCAのシェルターでも殺処分は行われている。高齢だったり、病気や障害を負っていたり、矯正が難しい問題行動(攻撃性など)を抱えていたりで新しい飼い主が見つけられないと判断された犬の多くは、シェルターに入って数日で安楽死させられる。それをひどい、非人道的だと騒ぐのは勝手だが、ならば現実問題として毎日次々と入ってくる放棄犬を受けいれるのに限られたスペースと人員しかない状況で、他に選択肢がありますか? 先着順で、どんな犬でも助ける代わりに明らかにすぐに飼い主が見つかるであろう犬たちを見殺しにするのですか? 

べつに管理人だって安楽死を推奨しているわけではない。だが、現状を見れば是認しなくてはならないと思っているだけだ。ノーキルが実現されるなら、それはそれで喜ばしいことだが、少なくとも管理人が生きているあいだにそうなることはありえないと思っているのだ。

なぜまた管理人がこうして吠えているかというと、広島の一件が妙な方向に向かっていくのを眺めていて、ほとほと嫌気がさしているからだ。以前の記事に書いたように管理人はべつにアークエンジェルスという団体とはなんの縁もゆかりもない人間だし、それがどういう団体であろうが、実態がどうであろうが、個人的にはまったく興味はない。ネット上で噂されるこの団体の悪行についても、それが真実なのかどうか判断する材料を持たないし、そんなことより、いまでも広島の現場に残っている犬たちの将来が心配なだけだ。

非常に厳しい話をするが、たとえばアメリカのSPCAの基準ならば、あそこにいる犬は、おそらくほぼ全頭が見つかった時点で安楽死処分になっていた。人に飼われたことのない犬をふつうの家庭犬にするためには、プロの手を借りてもそうとうの時間がかかるのだ。家庭で飼うことのできるレベルにまで持っていってから譲渡をしようとしたならば、数年単位の時間がかかる。

だが、この国では、その犬たちを何とか生かしてやろうと決めたのだ。いったん助けると決めたのに、なぜ2ヶ月後には、こんな騒ぎが起こるのだろうか?

日本人はほんとうに短気な国民なのだと、今回の広島の件を見ていて思った。ほんの2ヶ月前には猫も杓子も広島、広島と騒いでいたくせに、いまはAAバッシングに皆が心血を注いでいる。最初から犬など嫌い、動物保護活動の撲滅を訴えていた人ばかりならいざ知らず、ほんの少し前には「広島のコを救え!」とコブシを振りあげていた人たちまでバッシングの輪に加わっているのを見ると、なんだかなぁ~と思うのだ。

メルヘンを信じていた人たちには申し訳ないが、もともと500頭もの犬の処理が問題なくできる保護団体など、いまのこの国には最初から存在しないのだよ。マザーテレサのように犬のレスキューに人生を捧げる人もおそらく存在しない。たとえいたとしても、きちんとした組織を持たない個人がいくら頑張っても、500頭もの犬に新しい飼い主を見つけるなんてことは数ヶ月でできることではないはずだ。

それでもじっさい数百頭の犬に新しい飼い主が見つかった。その点に関しては、AAの功績としてきちんと認めるべきだと思う。それが可能になったのは、まだまだふつうの家で飼うにはたいへんな犬たち(室内で飼うトレーニングをまったく受けていない犬を飼うのは決して楽なことではない)を引きとって、必死で頑張っている多くの新しい飼い主さんたちのおかげなのだ。

AAをバッシングするのは勝手だが、その結果、広島の現場から犬を引きとっていったほんとうの善意の人々が、肩身の狭い思いをするのはおかしいと管理人は思っている。いまでも、寒いなか、あの現場に通って、犬たちの世話をしている多くのボランティアさんがこそこそしなくてはならないのは、ぜったいにおかしいと管理人は思っている。

そしてAAバッシングの結果として、あそこにまだ残っている犬たちのチャンスの芽を摘むことは決してあってはならないことだと思っている。だって、いったんは助けるって決めたんでしょ? だったら、最後まで責任持ってやるべきでしょう?

システムがあっても、組織ができても、社会が変わらなければ何も変わらない。

アメリカのSPCAは今年創立140周年を迎えた。AHSができたのも100年以上前のことだ。多くの資金や人員を持つSPCAやAHSのような全米規模の組織力のある団体が一世紀以上も心血注いで活動して来た成果が毎年300万頭の殺処分という現実をいいかげんきちんと認識しませんか? ましてや日本の動物レスキューなんて始まってまだ半世紀にも満たないのだから。
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テーマ : 【緊急」広島ドッグパークレスキュー450頭
ジャンル : ペット

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★★鍵コメさま★★
そう思っている人も、案外世間には多いのかもしれませんね。ただ、馬鹿馬鹿しいから声高に騒がないだけで。暇ないし……なんて感じで。

管理人は吠えますけどね。バナーやってるし、今後も続けるし。いちおう意思表示しときませんとね。それに、オバサンだから、思ったことついつい口に出して言っちゃうのよねぇ~(^_^;)

お邪魔いたします

←えのきバターおいしそう。
あ、すいません、お狂です。
さきほどは文字化けの件、ありがとうございました。
ユーザータグ、はずしたんですが、直らないのです。
反映するまでに時間がかかるのかなあ。
動物愛護の問題もおそらくすべてそうでしょうが、
とにかく声を上げ続けることでしょう。
今は無理かもしれない、しかし次の世代に引き継ぐ。
あきらめずに、できることから。
リンカーンがそういう人でしたから、
もし途中であきらめていたら、奴隷解放はなかったなと思います。
と言うようなことを書けば、これがまた理想論とされてしまいますが、
それだけなかなか先に進まない。
手順を踏んでいくことが必要になると、
時間がかかりますが、
対象が命ですから、あきらめたくはないですね。
管理人さんもあきらめているわけではなく、
現実的な対処を求めていらっしゃるのでしょう。
今日できることに目をとめていらっしゃるのでしょう。
と思っております。

たびたびすみません

文字化け、直りました。
違うところをいじっていた。
管理人さん、ありがとうございました。
後光がさして見えます!!

お狂さま、こんにちわm(_ _)m

良かった、字化けなおったのですね! うちも3日ほど前にこれで悩みに悩んで、ようやくユーザータグを消して事なきを得たのですよ。でも同じFC2のユーザーでも、大丈夫な人もいるんですよねぇ~なんでだろ?

>動物愛護の問題もおそらくすべてそうでしょうが、
とにかく声を上げ続けることでしょう。

うるさいオバサンが今後活躍ってことですね! 頑張らなくっちゃ♪

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★★上の鍵コメさま★★
十人十色といいますが、人の考え方はそれぞれで、その人の性格、状況、立場によっていろいろな意見があって当たり前だと管理人は思います。これは、いま現在の管理人の考え方で、それは、姫という保護犬が家にいて、レスキューというものを見てきての思いであって、たとえば、姫をもらわなければ、またちがった考え方をしていたと思うし、極端な話、もしかしたら3日後にはちがうことを言っているかもしれない。

ただひとつ忘れてはいけないのは、自分で考えて、自分で納得いくまで調べて、自分で判断することだとも思っています。考えること止めるのは最悪だなぁ~とこれはいつも思うこと。

ふだんはくだらないことやってるお馬鹿サイトなんで、また覗きに来てくださいね。

★★2番目の鍵コメさま★★
背伸びというか、無理すると長続きしないから、自分のできるところから一歩ずつというのが、とくに動物愛護に関しては大事なんだと、これは管理人が実体験で学んだことです。瞬間風速的に何かをやっても、1ヶ月で止めちゃったら何もならない。だから、いまは管理人も地道に地道にやっていこうって思っています。

ときどき切れて、吠えるけどね(^_^;)

まだまだ人間できていないんで(汗)

たとえば、広島のことが起こった直後に書いたように、応援する保護団体のサイトを毎日開けるだけでもいいんですよ。数百人がそれをやれば、とうぜんアクセス数が上がって、そこで里親募集しているコたちのチャンスが格段にあがっていく。

そんなことで? と思うことがみんなでやると大きな力になるということを、今回ある意味実感したし、同時にその怖さも見えましたが……

ともかく、やれることをやるのがボランティア、まずは自分の飼っている動物を大事にするのが動物愛護。少なくとも、管理人は最近そう思っております。

犬猫屋敷の管理人さま
はじめてコメントさせていただきます。
最近のドッグぱーくの情報に飲み込まれ、少々自分を見失って頭の整理が必要な状態になってしまいました。
情けないですね(^^ゞ
レスキュー開始当初、犬猫屋敷の管理人さんから私のブログにバナーのお知らせコメントをいただき、バナーを貼らせていただいております。

時々、こちらのブログを拝見して頭を冷やしています。
アニポリのこと、殺処分の実態、私たちみなの意識改革、本当に様々な所に課題がありますね。
アニポリがあるから単純に素晴らしい訳ではないです。
その存在が必要な切実な現実、社会背景があるという事ですから。
でも、私は地元の動物愛護センターを2つ見学させてもらって思うことは、命を奪う殺処分という現場で働く方々の意識は、
「命を生かす」「命を繋ぐ」
という業務で大きく違ってくる事を知りました。

助けられる命が圧倒的に少ないことから目を背けず、こういった命を減らして行くにはどうしたらいいのか、もう一度原点に返る必要がありますね。
その中のひとつに、アニマルポリスがなぜ欧米には存在し、日本には存在していないのか、そこからアプローチする方法もあるのではないか、
と私は思っています。
上手くまとめる事ができないのですが…汗。

初コメントで長々と失礼いたしました。汗

あこちさま、コメントありがとうございます。その節は、お願いに行っておきながら、その後お礼もせずに失礼いたしましたm(_ _)m いつもブログは拝見しているのですが、なんだか世の中バタバタしているので、いつもROMっておりました(^_^;)

アニマルポリス、うんいいね、だがちょっと待てよ。シェルター建設、うん、必要だね、だが、ちょっと待って。なんか、最近管理人の頭のなかをたくさんちょっと待ったが渦巻いているような気がします。けっきょくのところ色んなことを総合してバランス良く直していかないとダメなんだと思いつつ、そうするとやるべきことが多すぎて、面倒だ、もういいやって投げだしたくもなってしまう(^_^;)

今回の広島の件を見ていて、みんな気が短すぎるよって心底思いました。どうして3ヶ月足らずで皆さん結果を欲しがるのか。細かい点に関してはともかく、ぜんたいについての結論を出すのはまだまだ早急だと思うんですがね。ところが誰もが結果を欲しがって騒いでいる。きっとほんとうに見直しできる時期(1年後くらいですかね?)には、きっとみんなこんなことがあったことすら忘れてしまうのではないかと……

日本に動物レスキューがほんとうに根づく日が果たして来るのか。今回の広島の件を見ていて、本気で心配になっております。

こんばんは☆

いい加減頭に来るから広島のその後について書かれたブログを読むのはよそうと思いながらも、その後の事が気になりついつい…。

私や管理人さんのような考え方をする人を”AA擁護派”もしくは、”まだAAを信じたいと思っている犬好きさん”と呼ばれるらしいです。
モノの受け取り方、考え方は10人10色だって言うのに、モロに敵愾心むき出しって感じがして、ヒートされるほどこちらは引きますね。
よく頭を冷やしてここのブログを読んでみな!って教えてあげたいくらいですわ。

いつのまにか派閥に入ってしまっている自分? なんとも不思議な現象が起こっていますねぇ~いつまで続くのかなぁ~この騒ぎ。正直、犬たちの家が見つかればそれ以外はどうでもいいことなんで、静かに嵐が過ぎるのを待つことにいたしましょう。そのうちみんな飽きるでしょう。たぶん3ヶ月後には、また次の何かで皆さん大騒ぎしているはず(^o^)
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スーパードッグにはほど遠い、おとぼけワンコたちと暮らすフツーの飼い主


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