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理想と現実

ちょっと前に、フムムと思うことがあった。ある知り合いが、里親募集で子猫をもらった時のことである。

無事お見合いを済まし、さっそく念願の子猫がやってきて一家揃って大喜びだったのだが、翌日から、さっそく騒ぎが勃発した。

「ねえねえ、せっかく来た子猫なんだけど、ぜんぜん懐かないのよ。ずっとハウスの中に入ったきりで、触らせてもくれないの。これって、やっぱり野良の子だから?」

「野良だからっつぅより、アンタ、その猫いつもらってきたのよ?」

「昨日の夜」

「まだ24時間も経ってないだろうが! 放っておけば、そのうち慣れて自分から出てくる。じっと見守ってやれ」

「でもぉ~抱っこできないし……」

「抱っこはまだ早い。とにかく放っておきなさい」



で、3日後……



「子猫なんだけど、まだぜんぜんなつかないの。これって、やっぱり野良の子だからなのかなぁ~」

「はぁ~(ため息)。トイレはしてる?」

「した形跡はある」

「ご飯と水は」

「減ってる」

「っつぅことは、人間が見てない時にはちゃんとハウスから出てきてるって証拠だから、放っておけばそのうち慣れる」

「でも、抱っこできない。ふつう、猫って抱っこが好きなもんでしょう?」

「環境に慣れりゃ、子猫のなんだからそのうち嫌ってほど甘えてくるから。とにかくそれまで我慢しろって」

てな話を、じつは最初の1週間、延々繰りかえしたのである。ちなみにこの家族はペット飼い初心者の一家なのだ。予想どおり1ヶ月もしないうちに子猫はすっかり人間に慣れ、いまは家族全員がキャットツリー状態で猫に思いきりよじ登られているのだが……

で、この騒動があったとき、管理人は非常におもしろいなと思ったのだ。猫を飼ったことのない人々の、猫はこうあるべきだという思いこみ。それがどこから来たものかは知らないが、この一家は、猫は抱っこが好きなものだと思いこんでいた。だから、やって来た子猫が自ら膝によじ登って来ないのを見て、うちに来た猫はおかしいんじゃないか!?とパニックを起こしたのである。

管理人の経験から言うと、猫ってそれほど抱っこが好きな生物ではない。猫に比べれば、犬や二本足の子どものほうがよっぽど人とのスキンシップを好む動物だ。むろん猫の中にも人に触られるのが大好きってコはいるがね。ただ歴代のうちの飼い猫を思いだしても、自ら膝によじ登ってくるような猫は数えるほどしかいなかった。

動物と暮らしたことのない人々の、犬や猫はこうあるべき、みたいな勝手な未来予想図は、時として動物の本来の姿とはかけ離れていることが多い。たとえばテレビで観たようすとか、雑誌やブログに載っている夢のようなペットとの生活とか。他にも、たまたま知り合いの家で飼っていた犬や猫が○○だったというだけで、すべての犬猫が同じようなものだと思いこんでしまうのだ。そんな、ちょっと歪んだ未来予想図を勝手に描いた人間が、いざ新しく犬猫を迎えたとたん、理想と現実のあまりのギャップにたまげてパニックを起こす。たまたま、勝手な未来予想図にぴったり合う個体が来れば別だが、そんなことは宝くじに当たるよりレアなシチュエーションなのである。

実際、ペットを飼ったことがあっても、前のコと比べて「なんじゃこりゃ!?」とパニックを起こすケースもある。もう時効だから、実名入りで言っちゃうが、とても温和しくて飼いやすいハナと、典型的な癒し系ペットライフを送っていたはなさく一家の元に、やんちゃなラブの子犬がやって来た当初、はなさく母ちゃんは育児ノイローゼにかかっていた。

「サクラって、もしかしたら頭がおかしいんじゃないかと思うの。ときどき、先天性の脳障害ですごく乱暴な犬ができるって言うけど、サクラはぜったいそれだと思う(T_T)」

そう言われて、その頭がいかれてる子犬をわざわざ見に行ったところ、そこにいたのは、典型的な元気なラブの子犬だった。

「ふつうのラブじゃん。レトリバーの子犬って、みんなこんなもんよ。ツチノコもコロコロパピーのときはこんなもんだった」

「うっそぉぉ~!? だって、ディーくんもカイちゃんも、ちゃんと管理人さんの言うこと聞くじゃん!」

「あの小悪魔どもに耳を傾けていただくために、アタシがどれだけの体力、気力、財力を投資したか……(遠い目)」

言うまでもないが、うちの犬はべつにおかしくない、これはごくごくふつうなのだと(飼い主側が)気づいてからは、サクラはごくふつうのラブとして立派な成犬に成長した。前述の子猫の一家も、いまは大猫になった我が家のお坊っちゃまを、呆れちゃうほど溺愛する飼い主馬鹿に成り下がっている。

彼らの場合はたまたま周りに訊ける相手がいたから、うちのコがおかしいのではなく、自分の思いこみのほうがふつうの基準とずれていたということに気づいたが、そうでなかったらどうなっていたか? と管理人はつくづく思うのだ。

たとえば初めて犬猫を飼う家庭だと、管理人は積極的に保護犬保護猫をもらうことをお薦めする。生まれて初めてのペットとの生活では、予想もつかないできごとが実は起こるものなのだ。

こんなはずじゃなかった!

こんな話は聞いてない!

うちのコ、やっぱりどこかおかしいんじゃないの!?

そんな、犬猫飼い初心者が抱く疑問に即座に応えてくれる預かりさんのアフターサービス付きという特典は、逃すには惜しいメリットなのだ。ついでに言えば最悪の場合もう飼いきれないと思ったとしても、保護犬保護猫なら、ちゃんとセーフティーネットがついている。同じことは、ごく少数の非常に良心的な本気のブリーダーさんから犬猫を買っても同じだが、こういう本物のブリーダーさんは非常に少ない。

量販型のペットショップやネットのディスカウントペットショップで、手軽に犬猫を手に入れるという行為は、とくに初心者ペット飼いにとっては危険が危ないと管理人は思うのだ。周りに「犬猫を飼うってことは、そんなもんよ」と笑い飛ばしてくれる友人などがいないケースだと、理想と違う我が家のペットが「ふつうじゃない、おかしな個体」になってしまうこともあると思うのだ。

ふつうじゃないし、おかしいし、これは外れだったから棄てましょう。

安易に飼育放棄される犬猫の何割かは、こういう初心者飼い主の間違った思いこみの犠牲者なのだと管理人は思うのだ。これは由々しき事態である。

けっきょくのところ、ペットとの楽しい生活なんてものは、端で見るほど楽なもんじゃないわけだ。いざ現実になってみると、高すぎた理想とのギャップにパニックして、あたふたするのが関の山だ。多くの初心者飼い主は、そのシビアな現実に直面し、それを乗り越えて一人前のペット飼いに成長していく。

生き物を飼うという生活の本質は、うちに来たコがどんなコであろうと、ありのままの彼らを受け入れることなのだと管理人は思うのだ。どんなときでも、何があっても、いったん四つ足の家族がうちのコになったなら、そのコが我が家の「ふつう」になるのだ。ふつうと違うからうちのコはおかしい? そんなことはあり得ない。なぜなら、うちのコが「ふつう」なんだから。犬も猫も生き物である限り、必ず個体差はあるわけで、その個体差を個性として受け入れられないとしたら、最初から犬猫と暮らすのは諦めておいたほうが良いだろう。

犬猫は、どんなときでも自分の飼い主が理想の飼い主だと思っている。じゃあ、飼い主のほうはどうなのか? ペットとの楽しい生活を現実のものとする前に、そこのところを一度、じっくり考えて欲しいなと管理人は思っている。

20090420a
アタシが「ふつう」よねっ、ねっ、ねっ!
アンタのおかげで、犬猫屋敷の「ふつう」の基準が広がりました。
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テーマ : わんことの生活
ジャンル : ペット

Comment

こんな私でも人様のお役に立てるなら
いつでも使ってください実名で・・・(涙)

先日近所で買い物中に聞き覚えのある絶叫を聞きました。サクラの小さい頃にそっくり。
その家のガレージをのぞくとケージに入れられたラブらしき子犬が・・・
手に負えなくて家から出されちゃったんだろうかととても心配です。
機会があったら飼い主に教えてあげたい。
「大丈夫、今は大変でも成長していい子になるんだから」って。

私にとってはこちらをはじめとする、犬ブログがとっても役に立ちました。
この前預かっていた「ひな太」が、室内に入れた途端に、ブラシやリモコンやなんだかんだ噛みまくりました。
うちの先住犬達が誰ひとりやらなかったので、我が家はまったく無防備にそこらにおいてあります(単にズボラとも言う)。
もしあちこちのブログで、成犬でもリモコンや携帯を齧る子がたくさんいるのを知らなかったら、「とんでもないイタズラ犬だ。とても中には入れられん!」と外へ出してしまったかもしれません。そうしたらあの子の心の安定はなかったでしょう。
でもおかげさまで「これが噂のリモコン齧り犬か」と思って、さっさと危ない物を片づけて被害を最小限にすることも、室内飼いでひな太に安心感を与えることもできました。
いろいろな実例を知っておくことは、誠に大事だと思います。

★★はなさくさま江★★
ははっ(←笑ってごまかす)、プライバシーの侵害をものとも思わない犬猫屋敷(^_^;)

そのガレージ小僧、心配だねぇ~ラブは何しろ多産だから、安価にペットショップに並んじゃう代表犬種。盲導犬になる犬だから頭が良いと勘違いして飼う人も多いから、文字通り「いつでも里親募集中」になっちまうんだ(ため息)。

「うちも同じでしたよ。そんなもんよ」

ってその一言に救われるケースもけっこうある。あのサクラ台風を乗り越えたはなさくさんだもの、今後は「うち、こんなんやられました」の布教活動を是非管理人とご一緒に!

★★mi-goroさま江★★
そうそう、リアルなブログは役に立ちますね。「へぇ~そうなんだ」って読んでた他人事が目の前で現実になった時の喜びったら(爆)

まっ、リアルなブログはマニアしか読みに来ないってところがミソなんだが(-。-) ぼそっ

ねえねえmi-goroさんちのトリオは、ほんとうにリモコン短くしたりしないの? 誰も? 一度も?! それってある意味すごいかも。

うちのコたちは、全員やります!(←威張ることではない)

初めて飼った犬には、苦労をかけてしまいました。
飼い主がよくわかってなかったから。
でも、その犬に躾られて(^^; 今では少しましな飼い主に変貌できました。

初代は姫ちゃんに似てるかも。素敵な犬でございました。

我が家では「言いたいことは何でも言え。ただしその通りになるとは限らないけれどね」という犬の飼い方に落ち着きました。日々対話ですね。

普通基準

うちのいい子は極めてレベル低いです~。

歴代いろいろありました。生米食べたし、羽毛舞い散らせて、携帯もリモコンもソファも柱もテレビもバキバキだし、ドアノブでクビ吊ったり、出窓ぶち抜いて3Fから落ちたり。あぁ懐かしい。。。

シートにトイレをするなんて高望みよりも、どうしたら『止まってトイレ』が出来るのか?とか。コングにうんPが詰まってるのはなぜか?『止まる、曲がるを想定して走る』『進行方向を向く』はなぜそんなに難しいのか?とか。

ハイパーに慣れたら、ボクサーのパピーが来た時はあまりに鈍臭いので逆に運動能力も知的にも障害あるのかと心配になりました(笑)たかがスリッパ1つにダルメシアンの倍の時間かけても壊せないなんて!?

クイールとマーリーの両方を見て迎えるといいですよね。

はい。うちのトリオはただの一度も家具やリモコンを齧ったことはありません。室内でウンチしたやつもいません。
最初外飼いだったときに、みなみがビーサンとスニーカーを何足か千切りましたが、それで終わり。以後は皆無。
ナツとケンもそれぞれ来てすぐに自分達が噛んでいい物とダメな物を覚えました。リモコン類は最初から興味を示さなかったと思います。これはみなみのマネをしたからですかね・・・?
そんなケンの自慢を今日のブログでしちゃいました。親バカ丸出し記事。v-16

★★Lafiteさま江★★
姫に似ている初代ワンコは、きっと優秀な(飼い主)訓練士だったことでしょう。管理人も姫さまのご指導のお陰で、問題犬取り扱いCDXに近づきつつある(。_ _)

日々対話、大切ですね。だって相手は生き物ですもの。人間の言葉が使えなくても、相手が何を考えてるか理解するための努力は、やはり怠っちゃなんねぇ~

★★ぶんぶんさま江★★
良いですねぇ~ぶんぶん家のふつう基準、マリー並の抱腹絶倒ノンフィクション小説になりそう。まっ、犬猫屋敷も他人のことは言えませんけど(-。-) ぼそっ

歴代色んな犬猫を飼ってると、実に色んな奴らがいる。そこで、みんな気づくのですわ、四つ足にも色んな連中がいるってことに。そうして腹をくくると、もう怖いもんはない。これぞペット飼いの究極の姿!?

★★mi-goroさま江★★
なんてことでしょう!? ということは、寝ぼけ眼でウンPを踏む、あの絶妙な触感を体験したこともないのですね!? 気の毒に(←?) 

まっ、これから色んなコがやってくることでしょう。体験は犬飼いの財産ですよぉ~色んなことを体験しすぎると、人間、どんどん強く、図太く、逞しくなります。
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スーパードッグにはほど遠い、おとぼけワンコたちと暮らすフツーの飼い主


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