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価値観

人はそれぞれ、ちがう価値観を持っている。ここでいう価値観とは、まあ平たくいえば、これは好きだけどあれは嫌い、あっちはダメだけどこっちはOKというような判断基準のことなのだが、この相違というのは共同生活において大問題になることが多い。

たとえば、「価値観のちがい」を理由に毎年何万組ものカップルが離婚している。まあ、もともと価値観なんて個人によって異なるもので、最初から価値観が同じ人間などいるわけがないのだが、別れる理由が「価値観のちがい」というのは、要は「勘違いしてました」「幻想が冷めました」の大人っぽい言い方、という気もしないではない。

他人のことはおいといて……

とうぜんのことながら、異種である人間と犬は価値観がちがう。で、その価値観のちがう者どうしが共同生活を営む場合、さまざまな軋轢が生まれてくる。とくに、臭いについては大きなちがいがあるようだ。

たとえば、うちの犬たちは人に会ったとき、相手の臭いを嗅いで「この人は良い人か悪い人か」を判断する。姫の子ども嫌いのように、特定の年齢層や外見のグループを嫌がるケースもあるのだが、一般的に見ると犬が人間を判断する基準は、着ている服がブランド品かとか財布のなかに大金が入っているかとか、顔がカッコイイかとか背が高いかとか、そういうこととは一切関係なく、相手が心地よい安心できる臭いを放っているかによって決まってくるようだ。

ちなみに、管理人は人とおつきあいする際に、あまり臭いにはこだわらない。たしかに、そばに寄るだけで鼻が曲がるような臭い人はできればご遠慮願いたいが、だからといって、初対面で相手のお尻の臭いを嗅いでみるほど臭いにこだわるわけではない。

犬を室内飼いするようになって、割と問題視されるのが臭いである。犬猫屋敷のように多頭飼いでつねに動物があちらこちらをうろうろしているような家庭だと、どんなに頑張って掃除をしても、つねに獣臭が漂う野生の王国になるのは仕方がない。管理人自身、身体にすでに獣臭が染みついているので気にも留めずに日々暮らしているのだが、ペットを飼っていない人にいわせると、玄関を開けたとたんにぷ~んと独特の臭いがするのだそうだ。

一般的な人間が獣臭を不快だと思うのは、ほぼまちがいないだろう。そうでなければ、とっくの昔に「お部屋の芳香剤ーダックスフンドの香り」とか「お部屋いっぱいに柴犬の香りが漂う魔法の消臭元」みたいなグッズが発売されて、いまやヒット商品になっているはずだ。ペットブームの昨今である。ペットを冠した商品はたいていそこそこ売れるようにできている。

だが、スーパーの芳香剤コーナーを見ても、ペットの香りを消すためのグッズはあっても、部屋を犬臭くするための商品などないのである。

これは犬の価値観からいうと、じつに由々しき事態なのだ。

管理人の理解では、犬というのは自分の臭いに囲まれているとき、もっとも安心して暮らしていける。だから、我が家に初めてのコがお泊まりに来るときは、ふだん使っている毛布やタオル、または飼い主さんの臭いがついた服を洗濯せずに持ってきてもらうことにしている。馴染みの臭いが周りにあるだけで、犬は落ちついた気持ちになる。とくに見知らぬ場所にいきなり預けられたときには、こんなことでも効果があるのだ。犬の性格によって個体差があるのだが、往々にして犬というのは極端に環境が変わるのを嫌う、保守的な動物だといえるかもしれない。

余談だが、去年、天下のビビリ犬ポセイドンが我が家にいきなりホームステイに来たとき(そのときの騒動は、こちらから)、いつものように、飼い主の臭いがついた服を持ってこい、と指示したところ、越後屋はよりによって脱ぎたてのTシャツを袋に入れて持ってきた。何しろ真夏の暑い盛りである。汗でぐっしょり濡れた脱ぎたてTシャツは、こう言っちゃなんだが、袋を開けたとたんに気絶するほどの不気味な臭いを放っていた。

たしかに臭いが強ければ強いほうがいいとは言ったのだが、犬の繊細な鼻にこのような強烈な臭いを嗅がせてもいいものだろうか?

だが、割り箸でつまんで(←管理人が素手で触らなかったのは言うまでもない)ケージのなかに入れてやると、ポセは嬉しそうにしばらくTシャツを嘗めたり顔をすりつけたりしたあとで、そのなかに顔を埋めて静かに眠りに落ちていった。

犬の考える良い香りと人間の考えるそれには、大きすぎる隔たりがある。

人間が心地よいと思う石けんや香水の香りは、犬にとっては人工的で気持ちの悪い不気味な臭いに他ならない。逆に犬が良い香りと考える飼い主の体臭や、生ゴミの臭い、汚物の臭いは人間にとっては迷惑他ならない異臭でしかないのである。

うちの犬たちは、シャンプーして石けんの良い臭いが身体につくと必ず直後に、わざわざゴミ集積場や他の犬の糞尿の跡に身体をこすりつけてくさい臭いを身体にすりつけようとする。飼い主にしてみれば、せっかく汗だくになって洗ったばかりなのに、なんてことをするんだ、こいつらは!という気分なのだが、犬にしてみれば、せっかく良い具合に臭くなってきたときに(シャンプーの)変な臭いをつけられて、たまったもんじゃない、と思っているようなのだ。

まだディーが元気だったころ、管理人が風呂上がりにほっこりしていると、奴が必ずやってきて、顔から始まって、脚やら手をさんざん嘗めまくって、みごとに石けん臭を消してくれたものである。ディーにしてみれば、風呂場に入って出てくると、管理人は変な臭いをつけてくる。ここはいっちょ、オレが頑張ってもう一度オレの臭いをたっぷりつけてやらねば、と思っていたようなのだ。

さんざん人のことを舐めまわしたあと、鼻をピクピクさせて、ディーくん臭がたっぷりついたことを確認してほくそ笑むディーの悦に入った満足げな顔を思いだすと、いまでも管理人は笑いが止まらなくなる。

こちらにしてみれば良い迷惑なのだが、ディーにしてみれば良いことをしてやっているつもりなのだ。ほんらいならば、最後にシッコもかけてやって、管理人はディーの持ち物だ、と主張しておきたいところだったのだろうが、さすがにそこまでやらなかったのは、ディーの賢明なところである。

犬と人間は絶対的に臭いに関する価値観がちがう。だから、犬の室内飼いが一般的になればなるほど、臭いで悩む飼い主の数が多くなる。どこまで譲歩するかは各飼い主の、それこそ価値観の問題だが、できれば、犬たちも人工的な気持ちの悪い臭いに毎日囲まれて我慢しているのだということは、忘れないでいてやって欲しいな、と管理人は思っている。

将来、歳をとって足腰が立たなくなり、もう犬を飼うのは無理だとなったときには、できれば部屋を犬臭くする芳香剤をまいて暮らしたい。

しばらくシャンプーしていない犬の身体に鼻をつけると、不思議とほっとしてしまうちょっと妙な管理人なのだ。

DJ222.jpg


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テーマ : ☆多頭飼い☆
ジャンル : ペット

Comment

私の幼少期から20年間一緒に暮らしていた三毛猫のおでこの匂い・・・今でも思い出せます。
体温と、おねしょした毛布の匂いね。
あぁ、懐かしい!

ごめん、ワハ母さま、またコメント入っているのに気づかんかった(^_^;)

猫って臭いなくない? あぁ~でもあるか。うちの姐さんは魚臭くて日だまりの臭いがする……
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スーパードッグにはほど遠い、おとぼけワンコたちと暮らすフツーの飼い主


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