共存とは……
2008 / 04 / 05 ( Sat )
桜の季節もそろそろ終わりだ。

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犬猫屋敷のある地域は、じつは桜がすごく多い。管理人が小学生だった旧石器時代に、この地区の小学校では毎年新入生に桜の苗木を配っていた。妹の時代にはもうやっていなかったので、おそらく10年かそこら続いただけのシステムなのだが、おかげで、庭の片隅に桜が植わっている家がけっこういまでも多いのだ。

桜の樹というのは不思議なもので、1年のうち360日は、そこに桜があるのにも気がつかない。この時期、たまたま下を通りかかると、あっ、ここにも桜があったんだ、と改めて思うのだ。

ここは、敷地だけはやたらと広い農家がいまでもたくさん残っている東京のチベットだが、それでもやはりここ数年は、宅地造成が進んでいて、以前は青々とした樹が茂っていた森のような庭が、どんどん伐採されて似たような形の小さな建て売り住宅の集団やマンションなどに変わっていく。

毎年きれいな花を咲かせていた立派な桜の樹が、翌年見るとなくなってしまっているのがとても寂しいと管理人は思う。新たに桜を植える家はあまり多くはないのだ。毛虫がつくからとか、花びらが落ちて掃除がたいへんだから、というのが桜が敬遠される理由らしい。じっさい、「お宅の花びらがうちの庭に落ちてきた!」と真剣に怒鳴り込んで来る輩もいるらしい。垣根越しに、きれいな桜を楽しませてもらったんだから、花びらぐらいは大目に見てやれよ、と言いたくなる。だいたい、桜の花びらなんて、そのうち土に還るんだから良いんじゃないの?

だが、いまはそういう時代ではないのだ。みんながみんな、やたらと自分の権利だけは声高に主張する。まったくせちがらい世の中だ。

我が家の隣には竹林もある。いちおう公園の一部なので、誰でも自由に入れるのだが、ここ数年、春になるとその周りに柵が立つようになった。芽を出し始めたタケノコを、公園に来る人たちが根こそぎ掘っていってしまうからだ。その竹林で、1本かせいぜい2本、タケノコを掘って、タケノコご飯などで楽しむのは、昔からこの近所では当たり前にやってきたことだが、あとさき考えずに根こそぎ持っていってしまうようなばか者が多くなると、竹林保護のために柵をするのもいたしかたない。

屋敷の隣には、何と栗林もあるのだが、これまた最近は、木によじ登って栗をもぎ取ったり、樹を揺らしてまだ熟していない実を落として持ち帰る輩が多い。そんな状態の栗を持って帰っても、渋くてまだ食べられないよ、と管理人などは思うのだが、そんなことはお構いなしで、ともかく採れるだけ採ってやろうという意地汚い人間が多いのだ。

先日の記事に上げたオタマジャクシ軍団も、いつの間にかほとんどいなくなってしまった。公園に遊びに来る子ども連れが、バケツですくって根こそぎ持って帰ってしまうからだ。

自然のなかで遊ばせてもらうのは、誰だって子どものころはやることだ。管理人も子どものころは、野山を駆け回って遊んでいたし、おもちゃは花や実や、川にいるメダカやオタマジャクシや虫などだった。そういうものを採って帰ることは、むろん管理人もやっていたが、子どもの世界にもそれなりのルールがあったように思うのだ。昔の子どもは年齢はあまり関係なく、近所の子が集団になって遊んでいた。上は小学校3年生ぐらいから下は幼稚園生までさまざまな年齢の子が混じっていた。いきおい、野山で遊ぶルールを年長者から教えられた。たとえば花を摘むにしても、全部摘んではいけないこと。来年もまた楽しめるように、きちんとある程度の数は再生できる分を確保しておくこと。それをしないと、次の年はそこでまた遊べないということを、代々伝えていたように思う。

「衣食住足りて礼節を知る」という言葉があるが、日本人は衣食住足りてすっかり礼節を忘れたな、と近ごろつくづく思うのだ。他に食べるのものはいくらでもあるのに、タケノコも栗もオタマジャクシも根こそぎ採って持っていってしまう。そういうことをすると、来年何が起こるのか、想像することもできない脳みそが貧困な人間がすごく多い。

犬猫が大好きなの♪と良いながら、毛が散るだの、排泄の処理が面倒だの、挙げ句の果ては世話が面倒だからとペットをあっさり捨てる人間も、こういう脳みそが貧困な人間の一部なんだろうなとそんなふうにも思うのだ。

自然と一緒に生きること、動物と一緒に暮らすということは、言い換えれば人間も彼らに合わせて生きていかねばならぬということだ。それが嫌な人間は、機械だけに囲まれて暮らしていけば良いのだよ。きれいな桜も散ってしまえばただのゴミだ。だが、それがゴミにしか見えない人間は、最初から造花を眺めていればいい。

犬たちを引き連れて、桜吹雪の中を歩きながら、ふとそんなことを考えた。

テーマ:わんことの生活 - ジャンル:ペット

18:07:05 | 管理人の独り言 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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