寮長センセイ
2008 / 02 / 06 ( Wed ) 犬と猫、よく知らないとどちらも毛むくじゃらの四つ足で、同じような動物だと思いがちだが、じつは犬と猫はまったくちがう。生態も飼い方もぜんぜん異なるものだ。だから、犬を猫のように飼ってしまうととんでもないことになる。同じように、猫を犬のように飼ってしまうと妙なことになる。そんな犬と猫が同居している場合、どういう事態が起こるか、現在犬猫屋敷では犬が子猫を育てた場合どうなるかの実験が行われている。
天ちゃんは、あいかわらず犬部屋で犬のように暮らしている。妹の部屋は、いまやカーテンからPCまでシッコまみれになっていて、ちょっと2階に遊びに行っても、すぐに返却されてくるからだ。管理人の部屋でもあいかわらずスプレー行動は止まないのだが、天が定期的にシッコをかけるものを徹底的に排除したおかげで、最近は血圧が上がることも少なくなった。 最近は咬み癖もほとんどなくなった。これは、一重に寮長センセイのご指導のたまものである。 ![]() 寮長センセイです、よろしく 犬が猫をどう見ているか、これは姫に訊いてみないとわからないが、姫の態度を見ていると、どうやら相手が猫であろうが人間であろうが、群の仲間として同居している以上、群の下位のものを指導して育てるのは自分の役目だと思っているようだ。犬というのはほんらい体育会系の動物である。良く言えば面倒見が良い、悪く言うと口うるさい、それが犬という動物だ。 天が管理人の手を咬むたびに、管理人は「痛い!」と大声を上げる。そうすると、寮長センセイがどこからともなく跳んでくるのだ。寮長センセイは管理人の手を咬んだ犯人をじろっと睨みつける。それだけで、天は自分が悪いことをしたとちゃんと認識する。夜中に、天が独りで部屋を駆けまわって大運動会を繰りひろげているときも、あまりうるさくなると、寮長センセイがバシッと注意をする。それもじろっと睨みつけるだけだ。 天はいつの間にか、寮長センセイと同じように犬用トイレでシッコをするようになった。夜は管理人とカイのあいだにはさまって、ぬくぬく暖かそうに眠っている。ふつう猫というのは気が向かなければ、呼んでも決して出てこないのだが、天の場合はおやつ入れを開ける音がすると、犬たちと一緒にすぐにぶっ飛んできて先頭に座っておやつをねだる。けっきょく天は犬の行動を見ていろいろ学んでいるのである。 猫は団体行動が不得意だ。だが、寮長センセイは群の仲間として天を立派な犬に育てようとしているのだ。その点にじゃっかんの問題はある。管理人は朝起きないので知らないが、たぶん朝のラジオ体操なんかもあるんじゃないかと管理人は思っている。 犬が群の下位のものを指導する方法を見ていると、相手に危害を与えてしつけと称する人間の行動がいかに愚かかがよく判る。姫は天に対して怒鳴ったりしない。もちろん咬んだりもしないのだ。ただ睨みつけるだけで、その行いはいけないことだとちゃんと天にわからせる。むろん、天がそれでも止めない場合は首筋を咬んで実力行使に及ぶのだが、その時も、決して怪我をさせたりはしないのだ。犬と猫を一緒に飼っていると血を見る騒ぎになるのではと恐れる人が多いのだが、まともに育った犬ならば、猫を咬んだりは決してしない。猫のほうも子犬を叩くときはちゃんと爪を引っ込める。 子どもが言うことを聞かなかったから、しつけをしたら死んでしまったなどと宣う馬鹿な二足歩行動物のニュースを目にするたびに、子どもを育てることに関しては四つ足のほうがよっぽど優秀だなとつくづく思う管理人なのだ。 |
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