忘年会
2007 / 12 / 21 ( Fri ) 犬猫を家でゴロゴロ飼っていると日々ブログネタには事欠かない。たとえば、夜中に不気味なぺこぺこという音がして、薄目を開けて見てみると、気持ちよく寝ていた管理人の横で、大きな黒い犬が猫缶を使って前衛的なパーカッションのコンサートをせっせと開催しているのが見えた。
![]() なぜここに猫缶がある? それは実に素朴な疑問である。だが、起き抜けで魂が半分抜けていた時点では、そこまで深く追求するほど頭はちゃんと動かない。けがをするといけないので、ぼろぼろになった猫缶を黒犬からとりあげて、目が覚めちまったものしょうがない、トイレにでも行って寝直すか、と部屋を出ようとしたところ…… ![]() ここは安田講堂かい?! (安田講堂の意味がわからない平成生まれの若人は昭和の歴史を調べましょう) 夜中にトイレに行こうと部屋から出ようとしたら、入り口がバリケードで封鎖されている。これはふつうの人に日常的に起こる事件ではないだろう。部屋の中でうんPを踏むのと同じくらい、犬猫を飼っていなければまず経験できないできごとだ。 その日、管理人は疲れはてていて、いつもよりずっと早く床についた。グースカ寝ている管理人の横目に、きっとうちの連中はこんな会話を交わしていたにちがいない。 「ねえねえ、管理人さんも早く寝ちゃったことだし、きょうは忘年会しない?」 「なんで、あなたとふたりで忘年会しなきゃならないんですか? けっこうです」 「なに言ってんのよ、忘年会しなきゃ、1年が終わった気がしないじゃない。あの調子じゃ、管理人さん多少のことじゃ目を覚まさないし、きょうはキッチンまで繰りだしましょうよ!」 「でも、きょうは新しいバリケードを作ったって管理人さん豪語してましたよ」(←凝りもせずにまだバリケード合戦をつづけている模様) 「なに言ってんの? あんなバリケードなんてアタシにかかればイチコロよ。ほら、見てなさい」 管理人の発案した新たなバリケードは難なく姫に突破され、2頭のデカ犬は姐さん用の猫餌が無防備に置いてあるキッチンで、年忘れの無礼講とばかりに大盛り上がりしたのである。 翌朝妹に確認したところ、まだ起きていた妹が異変に気づいて2階から降りてきたときは宴たけなわだったらしい。慌てて犬たちを部屋に押し込んで、もう出てこれないように部屋の入り口に外からバリケードを築いたのだ。この時点で、部屋の中に犬猫と一緒に管理人も閉じこめられているなどということはまったく考慮されていない。 おもしろいことに、姫はバリケードがアップグレードされるたびに、かならずそれを突破しようと試みる。一度突破してしまえば、あとは二度とやらないのだ。おそらく、姫にしてみれば新たなバリケードを築いて自分を閉じこめようなどという管理人の魂胆が気に入らないのだ。この3年間姫が身を呈して管理人に教えようとしていることは、無理やり力ずくで閉じこめようとするよりも、姫が自ら部屋にいたいと思わせなければならないということだ。その努力を怠って、道具に走ろうとする愚かな人間を、姫は、バリケードを次々破るという行為で戒めているのである。じっさい、この事件以降、姫は一度も勝手に部屋からは出ていない。 バリケードなどつけなくても、「姫ちゃん、お部屋で待っててね」といえば、姫はちゃんと待っていられるのだ。きちんとそこで待っていれば豪華なご褒美が振る舞われる。それが、盗み食いする猫餌よりも魅力的なものであれば、姫はちゃんと言うことを聞く。犬の訓練って犬に無理やりなにかをさせるのではなく、犬がそうしたくなるように頭を使うことなんだよな、と姫と暮らしているとつくづく思う。だから犬の訓練はおもしろい。 でも、できれば新年会は他のところでやってね(T_T) そのたびに管理人まで部屋に閉じこめられるんじゃ、こっちはたまらんから…… ![]() いつでもかかってらっしゃい! |
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