究極の目覚まし
2007 / 11 / 03 ( Sat ) ちかごろ、管理人の部屋では究極の目覚ましが活躍している。
猫部屋のボス、おはぎさんに嫌われているために、いまでも妹の部屋に引っ越しができず、あいかわらず犬部屋に居候している天が毎朝あれこれ試行錯誤して、仮死状態の管理人を目覚めさせようとするからだ。寒くなってきたので、最近になって天は管理人の布団で一緒に寝るようになった。子猫の時分は、やはり踏みつぶしてしまうと危険だし、犬どもに夜中に追っかけられるとますますトラウマになるので、天は基本的にケージのなかで寝ていたのだが、そろそろふつうの成猫サイズに近づいてきたし、犬たちも天がいることにすっかり慣れてきているので、管理人念願の猫アンカとして利用しているのだ。 犬どもも、一緒にベッドで寝ているのだが、奴らは布団のなかには入ってこない。だから布団をはぎ取られることはあっても、アンカとしての役割は果たしてくれないのだが、その点、猫はもれなく布団のなかで人にくっついて眠るので、とても暖かくて良いあんばいだ。 ただ問題は、犬とちがって天は管理人を起こそうなどという神をも恐れぬ野心を抱いていることだ。おかげで、管理人は毎朝天の攻撃で起こされる。 この目覚ましには、段階的にレベルが上がる機能がついている。第一段階は耳元で鳴く、つづく第二段階は手を咬んだりひっかいたりするだけ。それで管理人が起きない場合、ほっぺたに咬みつくという第三段階にアップグレードする。たいていは、ここら辺で目覚めるのだが、それでも管理人が起きないと、こんどは1mほどの高さの台の上に上がり、そこから腹めがけて飛び降りるという荒技を繰りだす。これはけっこう効くので、さすがの管理人もびっくりして飛びおきるのだが、それでも目が覚めない場合は、究極のスヌーズ機能が発動する。 そう、猫目覚ましにはスヌーズ機能もついているのだ。 いくら暴れても管理人が起きない場合、天は部屋の入り口まで行って、廊下を通る家人に向かって大声で惨状を訴える。 「誰か〜お腹空きました!!! ご飯ください! トイレが汚いです! 掃除してください!!!」 そうすると、要求吠えに応えることが生き甲斐の家人が天に代わって管理人を起こしに来るのだ。 「いつまで寝てんの! 天ちゃんがお腹空かしてて可哀想でしょ!!! いいかげん、起きなさい!!!!!」 いまのところ、天目覚ましの成功率はほぼ100%だ。これまで、数々の目覚ましとのバトルに勝利をおさめてきた管理人も、この目覚ましには降伏するしかないかなと最近思いかけている。管理人が目覚ましに勝ってしまう原因は、機械は予測した行動しかとらないからだ。だから、最初は良くても、やがてその音に慣れてしまう。その点、生き物の目覚ましは次から次へと予想のつかない行動をとる。毎朝、天の繰りだしてくる新たな攻撃に、びっくりして飛びおきる毎日なのだ。 いやはや、これは思ったよりお得な目覚ましだわ。なにせ、公園に落ちてるのを拾ってきただけだし。まっ、高級猫餌を食べさせたり、医者に連れて行ったり、それなりにメンテナンスコストはかかっているのだが、それでも、これで管理人が毎朝ちゃんと起きられるのなら、すごくお得♪ 半世紀近くの長きにわたって夜型人間を自負してきた管理人だが、究極の目覚ましのおかげで、ついに念願のふつうの人の生活ができるようになるのかもしれない。 ![]() |
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