マテとはなんぞや?
2007 / 09 / 08 ( Sat ) 最近我が家で熱心にやっている犬のお稽古は、マテの練習である。
やだぁ〜犬猫屋敷さんって偉そうなこと言ってるわりに「マテ」もさせられないのぉ? うちの○○ちゃんなんて1歳になる前からマテできるわよぉ〜 と思ったそこのあなた。マテのほんとうの意味、ちゃんと理解してますか? ご飯の前のオスワリマテ。これくらいならもちろんうちの凡犬たちだってちゃんとやる。ただ姫は食餌前にマテをさせると胃液を吐くので、姫にはやらせないがね。ともかく、食餌やおやつを前にしてのマテは、まあこう言っちゃなんだが、たいていの犬がすぐにできるようになる。で、多くの飼い主さんは、そこでうちのコは「マテ」ができると思いこむのだ。なぜなら、世間で売られている躾本の類には、しつけの第一歩として「食餌の前にオスワリマテをさせて、ヨシといってから食べさせましょう」と書いてあるからだ。 だが、なんのためにマテをさせるか。そこんところをよく考えると、これが落とし穴だということに気づくはずだ。家に誰かをお招きして、たまたま犬の食餌時間になり、オスワリマテをしてから食べるところを見てもらって「まあ、しつけの行き届いたおりこうなわんちゃんね」と言われたいがためにマテを教えるだけなら、むろんここで止めといてもいいのだが、実生活において、食べ物を目の前にちらつかせて犬を待たせることができるだけじゃ、じつはあまり応用は利かない。 たとえば、散歩の途中で犬や人に吠えかかってしまう場合、どんなしつけサイトを見ても、解決策として「オスワリマテをかけて、やり過ごしましょう」と書いてあるのだが、はっきり言ってこれほど役に立たないアドバイスはない。なぜなら、吠えかかってしまうほど興奮した犬に対してオスワリマテと言って聞いてもらえるような飼い主なら、最初からこんなことで悩んでるわけがないからだ。たとえば常時餌皿を携帯して、吠えつきそうな相手の姿が見えたときに、皿を地面に置いて「オスワリマテ」と言えば、もしかすると聞いてもらえるかもしれないが、毎回散歩のたびに餌皿をもって歩く飼い主はあまりいないと管理人は思う。 餌じゃなくてもおやつをもって歩くという手はあるが、たまたまおやつを切らしている時に、マテをさせなければならない事態もあるわけだ。たとえばいきなり地震が来たとしよう。命からがら逃げだして、とりあえず愛犬と共に安全地帯までたどり着き、さあマテをさせようと思ったとき、どうしますか? パニック状態で、それでもジャーキーをひとつかみポケットに入れる余裕がある人なんてまずいないよ。 つまり、餌を前にしてのマテは、マテというコマンドが存在して、マテと言われたらヨシの声が聞こえるまで動作を止めなくてはいけないというファーストステップを教えるのには役立つが、できるのはそこまでなのね。残念ながら、食餌の前のマテができても、うちの犬はマテができるとは言えないのだよ。 と言う過酷すぎる現実にわりと最近気づいた管理人は、いまさらながらせっせとマテの練習をしているのだ。まあぐうたら飼い主の管理人が熱心にマテを教えているのは、我が家の賢すぎる姫さんが、どんなバリケードを築いても軽々突破して部屋から出ちゃうっていう現実的な問題があるからなんだがね。 銀行の金庫室のような鋼鉄のドアを部屋に取りつけようかとも思ったんだが、もしかするとそれでも姫は開けるかもしれないし、それよりマテを完全に教え込んだ方が手っ取り早いと思ったわけだ。 で、我が家のマテのお稽古なのだが、要は管理人の姿が見えなくなっても、その場に留まっていられるというのが現在の目標である。管理人が部屋を出るとき、マテをかける。で、管理人が戻ってきたとき部屋でおとなしくしていられれば、犬たちは盛大に褒めてもらえて豪勢なおやつが振る舞われる。最初は1分程度の短い時間から始めて、だんだんと時間を長くしていくのだ。 たとえば、管理人がキッチンで犬飯を用意しているとき、以前なら勝手に部屋から出てきた犬たちがドアのガラス越しにキッチンを覗き込んでいた。いまはそのくらいの時間(5分程度)ならおとなしく部屋で待っていることができるようになった。ただ、まだちょっと怪しいのが風呂に入るときだ。管理人は烏の行水なのでせいぜい15分程度のことなのだが、姫はまだこの15分を我慢するのが苦手である。毎回ではないにしろ、やはり何回かに一度はふらふら勝手に出てきてしまうのだ。今年中に成功率を限りなく100%に近づけるのが、現在の管理人の目標である。 ちなみに、マテと言われたら待っていればご褒美が出ることは、すでに姫もちゃんと認識しているのだ。だから、マテと言われたのに廊下をふらふら歩いているところを見つかったときは、ヤバイっという顔をするのがけっこうおかしい。そこで出ないという選択をしてくれりゃいいのだが、違う方向に頭が働くのが姫の賢いところであり、また扱いにくいところでもある。 部屋にいればおやつをもらえるのはわかっているし、でも廊下にはやっぱり出たいし、そこで賢い姫ちゃんはこう考えるのだ。 ![]() マテって言われたときに部屋にいて、管理人さんが帰ってきたときに、 同じ場所に座ってれば、一度も動かなかったって思うんじゃないかしら! 近ごろの姫は、管理人が風呂のドアを閉めた音を確認してから、ペットドアを抜けて部屋から出てくる。ちなみに廊下を歩く音はシャワーを浴びてても丸聞こえなので、こっそり出てきてるつもりでもじつは飼い主にはバレバレなのだが、本犬はそんなこととは露知らず、管理人がシャワーを浴びているあいだ、風呂場の外で待っていて、シャワーを止める音がすると、大慌てでまたペットドアを通って部屋に戻っていくのである。 ![]() 時たま、逃げ遅れてこんな後ろ姿が見えるのがご愛敬 管理人が部屋に戻るころには、姫はすました顔で入り口に座っている。 「ずっとおとなしく待ってたわよ。さあグリーニーズちょうだい♪」 もちろん、そういう時はご褒美は出ない。よいコだったと褒めてももらえない。そういうことを繰り返すことで、マテの意味が、同じところで待っていることだと犬に教え込んでいく。 まあちゃんとできるようになるまでは、まだそうとう時間がかかりそうだがね(ため息) でも、いつかはできるようになると思うのだ。それを信じて毎日精進、精進♪ |
|
| ホーム |
|



