恐怖の対象
2007 / 08 / 13 ( Mon ) ポセを見てるとおもしろいな、とつくづく思う。何が怖くて、何が平気なのか。その区分けがイマイチ他人には理解できないのだ。
たとえば昨日自分の耳を囓った姫姐さん。 ふつうなら、牙をむいて襲いかかってくるデカ犬はものすごく怖いものなんじゃないかと管理人は思う。だが、今朝になってもポセはやっぱりいつものように姫とふつうに接している。怖がって尻尾を下げるでもなく、怯えて逃げだすわけでもなく、このせいで犬を怖いと思ってしまったらどうしようというのが管理人の一番の心配だったのだが、ポセはどうやら姫を怖いとは思っていないらしいのだ。 ところが、散歩の途中で犬に会うと、けっこうな確率で吠えて相手を威嚇する。つまりは見知らぬ犬はやっぱり怖いと思っているということで、知っている犬なら大丈夫だけど、見知らぬ犬はやっぱり危険とポセはたぶん考えている。 昨日のゴルゴ13の記憶がしっかり刷り込まれてしまったせいか、いまやポセは自ら玄関から出るのも拒否するようになってしまった。 お掃除爺さんは、きょうはいないって…… 何度言いきかせても、やっぱりポセは玄関から顔だけ覗かせて庭を見回し、すぐに玄関の中に引っ込んでしまう。 姫に咬まれた記憶はあっさり忘れる癖に、柵の向こう側で掃除してたお爺さんのことは一生忘れないってわけね(-。-) ぼそっ そこら辺の基準が、いまひとつ人間にはわからんとこだのぉ〜 ちなみに、散歩コースに関しても人通りに少ない、土の道はほとんどOKだ。尻尾をくるんと上げて、余裕綽々で草むらの書き込みを読みながら、軽快な足どりで歩いていく。とくに街灯がない暗い場所なんかだとなおよろしいと思っているらしい。ポセは昼間の散歩より暗くなってからの夜の散歩のほうが好きだ。それでもスタート時点ではかなりビビって腰が退けてしまうのだが、いったん歩きだせば、公園だけなら問題なく丸一周できるようになった。 苦手なのは人や車が通るコンクリの道だ。管理人の感じでは、静かな住宅街のほうがよっぽど敵が潜んでいる確率は低いと思うのだが、ポセは住宅街に入ったとたん、またもや敵地に潜入したスパイのごとく、キョロキョロ、オドオド、挙動不審犬になってしまう。 たぶん、これって慣れの問題なんだろうなと管理人は思うのだ。ポセは北関東の片田舎で母犬に連れられて放浪していたところを保護されたコだ。だから、木が生い茂った山道みたいな場所は小さな頃から見慣れた光景だ。いま住んでいる場所もちょっと行くとクマが出るような田舎なので、土の散歩コースには事欠かない。 ポセみたいな犬だって、ふつうの住宅地を毎日延々散歩し続ければ、おそらくコンクリの道でもそのうち慣れてちゃんと歩けるようにはなるはずなのだ。ただ、そうなるまでにはきっと途方もなく時間がかかる。 ポセのおもしろいところは、玄関や門から出るときが一番時間がかかるという点だ。 「お散歩……行こうかな。やっぱり怖いから止めちゃおう。でもやっぱり行こうかな。だけどまた怖い人がいたらヤダから止めちゃおうかな」 玄関前でさんざんこれをやったあと、こんどは門から顔だけ出して、周りに敵がいないか確認してからようやくオドオドと門から出てくるのだ。 毎回、この作業に15分はかかる。 だが、安全を確認してよし行こうといったん腹をくくれば、あとは割とふつうに歩けるのだ。 ポセにとって、散歩は命がけでトイレに行くようなものだ。うんPとシッコさえちゃんとすれば、すぐに安全な家に帰らせてもらえると思いこんでいる。だから、うんPは毎回門から出てすぐにするのだ。で、うんPが出た瞬間、きびすを返して家に戻ろうとする。 今朝、ポセは散歩待ちの間に玄関の足ふきマットの上でうんPをした。ふだんは犬部屋のトイレでするのだが、犬部屋の中では、ケージから脱走した天ちゃんとバァバが大捕物を繰りひろげていたので、ポセは玄関に放して行ったのだ。 カイと姫を連れて戻ると、ポセは満面の笑顔で出迎えてくれた。 「ボク、きょうはもうシッコもうんPも終わったんで、散歩は行かなくてけっこうです」 甘いね。 腸と膀胱が空っぽでも、犬猫屋敷ではやっぱり散歩は行かなきゃならんのよ。 「なっ……なんでですか!?」 犬の散歩は管理人の趣味だから。飼い主の趣味につきあうのは、飼い犬としてのとうぜんの義務なのね。 何より先に、外に出ることに慣れなきゃ行けないんだよ、ポセ。毎日毎日ちゃんと散歩に出ることで、いつの間にか外が怖くなくなる日が来るんだから。 いまの管理人の夢は、ポセを連れて銀座の歩行者天国を闊歩することだ。 何年かかるかはわからないが、いつかふつうに人混みを歩くことができるようになると良いなと思っているのだ。 そのためにもポセちゃん、また修行しに犬猫屋敷に泊まりにおいでね! ![]() |
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