犬の意志
2007 / 06 / 09 ( Sat )
すみれがめでたく新しいご家族の元に旅立って初めての休みだった昨日、管理人はせっせと部屋をすみれ仕様から、ふだんの犬猫屋敷まったり仕様へと模様替えした。すみれハウスは畳んで、トイレトレーと共に隙間家具のごとく本棚の脇に押し込む。すみれのお出入り禁止区域を区切っていた柵もすべて撤収。最後まですみれとの攻防戦を繰りひろげた管理人の布団もいつもの寝床に変更。

何しろ、すみれがしつこく管理人の布団にシッコをかけ続けるものだから、しばらくのあいだ、何と管理人はトイレシートの上に寝ていたのだよ。

布団の上にトイレシートを敷き詰めて、その上に2重にシーツを掛けたものが管理人の寝床になっていた。防水シートをかけるって方法もあるんだが、寝返りを打つとガシャガシャうるさくてねぇ〜

保護犬の里親になったとか、迷子犬を保護して里親探しをしているなんて言うと、世間は管理人のことを「なんて心の優しい人格者」ってとんでもない勘違いをするのだが、夢を壊して申し訳ないが、別に管理人はどこにでもいるような、ごくごく平凡なふつうの人なのね。

「だって、トイレの失敗とか、物を壊されたりしても平気なんでしょ!?」

平気……ではないね。

「この馬鹿犬!!!!何度言ったらわかるんじゃい、おんどりゃ!」

ぐらいは思うさ。ただ、あとからそんなこと犬に言っても意味がないのを知っているから、黙々と片づけるだけなのね。

もちろん、現行犯逮捕した時は、凄いっすよ。

首根っこ抑えて、恐怖でちびるくらいまで怒鳴りつけるから。もう二度とやるまいって思うくらい叱ります。でもね、姫がそうだったように、すみれもいくら叱られても「もう二度とやるまい」とは思わないのだ。彼女たちの思考だと「もう二度と見つからないように、こんどは巧くやろう」になってしまう。だから、どんどん手口が巧妙になる。

だから管理人自身が防衛策をとる。布団にシッコをかけられても腹が立たないよう、トイレシートを敷き詰める。壊されては困る物は手の届かないところに置く。入られると困る場所には柵を立てる。目を離す時にはハウスにお入りに願う。

これ、すべて管理人の血圧を上げないための防衛策。で、同時になるべく早くそういうことがなくなるように、毎日せっせと躾をするわけだな。

管理人が、犬に何をされても怒らない心優しい人格者なら、別に躾なんてしないから。一生シッコにまみれて、犬に咬まれて吠えられて、家中を破壊されながら、それでも満足して犬と暮らしていくだろうし。

でも、管理人はごくごくふつうの凡人なので、そういう修行みたいな暮らしが楽しい犬飼い生活だとは思わないのですよ。だから、躾をするのね。躾をしている間は、やっぱりどうしてもトラブルが起こるから、そうならないように防衛策をとるわけだ。

これはうちのバァバとよく揉めることなのだが、バァバは「犬なんだから吠えてもしかたない」と吠え癖の矯正をしているのを見るたびに意見する。そのわりには、たとえばすみれがギャン吠えするたびに「うるさい! すみれ、黙りなさい!!!」と叱るのだ。管理人は、犬に「吠えることはいけないこと」という認識ができるまでは、別に吠えても叱りはしない。ただ、無視して声がかれるまで吠えさせておくだけだ。最初1度はビシッと叱るが、それで効き目がなければ、あとは自ら吠えることは無駄だと思うまで好きなだけやらせる。ただ、吠えていない時のほうが良いことがあるということは徹底的に教え込む。そうするといつの間にか犬が自ら吠えないことを選択するようになるからだ。

たとえば、犬をケージに入れることを「可哀想だ」と言う人がいる。犬は全室フリーで自由に歩けるのが幸せだからといって最初から犬の行動を制限せずに、結果的にイタズラやお漏らしをさせて大声で犬を叱っている。正直、管理人はこれはおかしいと思うのだ。外出先から帰ってきて、糞尿まみれの部屋を見て、それでも犬に笑顔を向けられるのならばそれで良い。だが「可哀想」だと犬を野放しにしておきながら、悪いことをしたといって叱るのでは、そのほうが犬にとってはよほど「可哀想」だ。

新しい家に来た当初、犬は何が良いことで何が悪いことかもわからない。これがGoodでこれがNo。それをきちんと教えずして、人間に都合の悪いことをしたといっていきなり叱られるのでは、犬だってとまどってしまう。犬の躾、つまりその家で暮らしていくためのルールを勉強する間は、アクシデントはつきものだと思った方が良い。犬が基本を学習している数ヶ月からせいぜい1年の間、きちんと防衛措置を施しておけば、あまり血圧が上がることもないく、年中犬を怒鳴りつけることもなく、その後十数年間犬と一緒にまったりとのんびり楽しく暮らしていくことができる。

だが、多くの人はそれをやらない。まちがった「可哀想」という認識で犬を変な風に甘やかしてしまう。挙げ句の果てには飼いきれないからと、犬を手放してしまう。そういうのってまったく困ったもんだ、と管理人はつくづく思うのだ。

すみれを我が家で預かると決めた時点で、一番心配だったのは、姫の行動に揺り戻しがくるのではないかということだった。姫はここ1年、ほんとうに安定しているし、そろそろ大丈夫だという自信は多少あったものの、それでもまた元に戻るかもという懸念がなかったわけではない。

じっさい、すみれがいるあいだは一時的に吠え癖が復活したし(他の犬の吠え声を聞くと、興奮して自分も吠えてしまうというのは良くあること)一瞬やばいかも、と思ったこともあったのだが、すみれが出ていったあとは、またぜんぜん吠えない以前の姫に逆戻りした。すみれがあれだけあちらこちらにお漏らししていた以上、1度くらいはその上にマーキングをするかと思ったが、トイレの失敗もけっきょく1度もなかった。

犬に自らの意志で○○しないと決めさせる躾法は、ほんとうに定着率が各段に良いな、と今回すみれと姫のようすを見ていてつくづく思った。確かに最初は時間がかかるけどね。防衛策もしっかりとらないと、真剣に血管切れそうになるけどね。

でも、犬自身がこうしようと決めたことは、多少のことがあっても揺らがない。だから、やたらに叱って悪いことを止めさせる方法より、こっちのほうがやっぱりお薦めだと管理人は思います。

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テーマ:■MIX犬■ - ジャンル:ペット

14:57:47 | しつけ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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