巡りあい
2007 / 06 / 08 ( Fri ) すみれが、いきなりお試し生活に入った。
仕事が片づき、そろそろ本格的にもらってくれる人を探さねば、と思っていた矢先、動物病院にお願いして貼ってもらっていた迷子募集のポスターを見てくれたあるご家族が、もし前の飼い主の元に戻れないようなら、うちにおいでとお声をかけてくださったのだ。 願ってもないほどの良いご縁で、こんなぶっとい赤い糸を自力で掴んで引っ張り込んだすみれの運の強さに驚いて、管理人は現在放心状態に陥っている。すみれが我が家にいるうちに、宝くじを買っときゃ良かったぜ! すみれを迎えてくださったご一家は、全員が犬好きのすばらしいご一家だ。ほとんど留守番もなく、犬飼い歴も長いので、知識も経験も豊富で、またすみれと同じくらいの歳の先住犬が2頭いて遊び相手にも事欠かない。最初にメールをいただいた時点で、こんな良い話をいただけるなんて信じられないと思ったのだが、即座に「でも、すみれっていわゆる問題犬って呼ばれるコだし、実体を知ったらきっとご辞退されるんだろうな」とちょっとブルーになっていた(←強気の発言を繰り返していたわりには、思いきり小心者の管理人)。まあダメもとでアタックしてみっか、と屋敷のurlをお知らせし、評決を待ったところ、何と「是非一度会ってみたい」というお返事をいただいた。 うっそぉ〜ホントに、ホントにこのままのすみれで良いんですか? メールのやりとりをしていた時点ですでに、とてもしっかりした常識のある立派な社会人という印象は受けていたのだが、いざお会いしてみたら、ご家族皆さんがほんとうにすばらしい方たちばかりで、管理人としてはもう涙が出るほど嬉しかった。 こんな方たちに家族として迎えていただけるなんて、すみれって前世でよっぽど徳を積んでいたにちがいない。シッコの染みだらけになった管理人の布団も、引きちぎられたUSBケーブルも、このための過程だったと思えば、何も惜しくない。 それでも、やっぱり小心者の管理人はくどくど、くどくどすみれの問題行動について説明し続けた。 「こいつ、あんなこともやります。こんなこともやります」 おそらく、先方さんは管理人がすみれを手放したくないのだと思ったにちがいない。何でここまですみれの悪口ばかり言うのだろう、と呆れられたかもしれない。でも、ほんとうにいまのすみれをそのままで受けいれて頂けるのか、やっぱり確かめておかずにはいられなかったのだ。 すみれは、仮飼い主の欲目ぬきに、ほんとうにすばらしい犬なのだ。問題行動は確かにあるが、すべて治すことができるレベルのものばかりだ。だが、それを治して飼ってやろうという人が、ほんとうに出てきてくれるとは思っていなかった。そういう人も、もちろん世間にはたくさんいるが、その人がたまたますみれに目を止めて、引きとりに来てくださるという確率はほとんどないに等しかったし。 だが、世の中に奇跡はじっさい起こるのだよ。すみれのような強運の持ち主は、自力でしっかり運をつかみ取る。 現在、すみれは新しいご家庭で、巨大な猫を被ってとりあえずよいコで暮らしているらしい。引きとって頂いた初日に、仕事から帰ってきたお父さまを侵入者と勘違いし、思いっきり吠えまくるという失態を犯したが、その後はお得意の悩殺すみれスマイルを振りまいてパパの心をわしづかみにしているそうだ。そうそう、その調子だよ、すみれ。これからたぶん山ほど色々やらかすんだから、とりあえず群のリーダーに可愛がられるように頑張るんだよ。我が家で培った必殺へそ天上目遣いを駆使して(←そういうことしか教えない仮飼い主)ともかく皆さんに可愛がられるよう精進したまえ。 お見合いで、お父さまを除くご家族の皆さんにお会いした瞬間、管理人としては、ぜったいにこのご家庭にすみれをもらって頂きたいと心密かに決めていた。だが、何があってもこのご一家なら大丈夫と確信したのは、2頭の先住犬たちの顔を見たからだ。飼い犬にこんな良い笑顔をさせられる人たちなら、何があってもすみれはこの家で幸せに一生暮らしていけるにちがいない。 すみれが卒業する時には、号泣すると言い張っていた管理人だが、不思議と涙は一滴も出なかった。たぶん、すみれの旅立ちは別れではなく、新たな出会いの始まりだとわかっていたからだろう。少なくともすみれの寿命が続く限り、末永くおつきあい頂きたいという管理人の我が儘を快く受けいれてくださったKさまご一家に感謝すると共に、すばらしいご縁を運んできてくれた、台風娘すみれに心からありがとうを言っておきたい。 保護犬の譲渡とというのは、金銭のやりとりが絡まない分、面倒なことや煩わしい部分ももちろんあるが、姫をもらってみて、そして今回すみれの飼い主捜しをしてみて思うのは、犬がそれに関わった人間たちにも新しいステキな出会いを運んできてくれるということだ。いま、管理人がおつきあいしている人々の多くは、姫をもらわなければ知り合うこともなかった人々だし、今回すみれを通して、また新たな輪が広がった。 やんちゃで手がかかる我が儘娘ではありますが、K家の皆さま、どうぞすみれを末永くよろしくお願いいたします。 そして、すみれのことで色々ご心配頂いた皆さま、応援してくださった皆さま、ほんとうにありがとうございました。心より御礼申し上げます。 |
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