問題行動って問題ですか?
2007 / 06 / 04 ( Mon )
☆☆☆☆すみれの家族になってみたい人、いない?☆☆☆☆

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この日記を読みに来てくれる人に中には、何で預かりのくせに、すみれの問題行動ばかり書くんだろうと訝っている人も多いことだろう。確かに、ふつう里親募集犬の預かり日記を読んでいると。

「可愛く元気な良いコ。人なつこく、誰にでも愛想が良いコです」

なんてことばかりが書いある。まっ、毎日それを繰り返しても良いんだがね。じっさい嘘じゃないし。でも、読んでる人も飽きるかなぁ〜と思ってさ。

すみれは事実、見た目もめちゃくちゃ可愛いし、元気はあるし、健康だし、人なつこいと言う点に関してはまさに100点満点花丸つきで、その上、学習能力が飛び抜けて高く、おまけに社会性もばっちりのまさに理想的な犬なのだ。

管理人に言わせれば、すみれぐらい優秀で、こんなに飼うのが楽ですばらしい犬にはめったにお目にかかれないと言うぐらいの掘り出しものなんですよ。ただ新しい家にいった最初は、一つ二つ問題が出ますよという意味で、いちおう吠え癖のことやトイレの問題もお知らせしておく、っていうまあそんな感じなのね。

で、何で平気でそういうことをするかというと、管理人自身が、問題行動ってものを別に問題だとは思ってないからなのだ。特にすみれの吠え癖やトイレについては、前の飼い主が強化してしまったためにいまは「癖」というレベルまでエスカレートしているだけで、新しい飼い主が対応をまちがえなければ、すみれはそんなことをしても無駄だと気づいて、じきに自らの意志でやらなくなる。なぜならすみれの吠え癖(要求吠え)もトイレの悪癖(抗議シッコ)も、飼い主が犬につけてしまう悪癖の典型だからだ。

だから敢えて書いておくのだ。新しい家に行った最初は、おそらくすみれは一通りのことをやらかす。なぜなら、それがまだすみれの中にプログラムされている人間との暮らしかたの初期設定だからだ。その時に「こんなはずじゃなかった。もう飼えない」と返されてきてしまうようなご家庭にすみれをもらってもらうよりは、ある程度覚悟して引きとって頂いたほうがいいかな、と管理人は考えているのだ。

保護された成犬をもらい受けることと、パピーから飼うことの一番の違いは、成犬の場合は、人と暮らすということがどういうことか、すでにちゃんとしたイメージをそれぞれが持っているということだ。すみれの場合は、吠えて要求を通すことや、糞尿をまき散らして人に注目されることが人との暮らし方だと思って、我が家にやってきた。いま管理人がやっているのは、初期設定で入っているそういう人との暮らしかたのプログラムとは別に、もう一パターンの人との暮らしかたのプログラムをすみれの中に入れる作業だ。かまって欲しい時は、ギャンギャン吠えて要求するのではなく、黙ってオスワリをして管理人を見上げれば褒めてもらえる。トイレは決められた場所ですれば、盛大に褒めてもらえて遊んでもらえる。そういう別パターンの暮らしかたを教えることで、新しい家に行ったあと、元の飼い主で成功した方法が巧くいかなかった時に、じゃあ犬猫屋敷でやってみたこのパターンはどうだろうか? とすみれが気づいて実践することを期待している。その時に、新しい飼い主さんが対応をまちがえなければ、やがてすみれの中の初期設定のプログラムが新しいものへと書き換わるのだ。そうなった時、初めてほんとうにすみれの問題行動は完全になくなる。

管理人の尊敬するアメリカの訓練士が書いた本の中には、「interaction」という言葉が頻繁に出てくる。辞書で調べると「相互作用」という難しい訳語が出てくるが、要は互いに影響しあうことで、互いの行動が決まってくるという意味を表す英語だ。犬の問題行動というのは、まさに飼い主の対応しだい、文字通りinteractionだと管理人は思っている。すみれのようにとにかく人の注目を集めたい犬の場合、飼い主が吠えて騒いだ時だけ見てくれるのなら、ギャンギャン吠えて見てもらおうとするのは、当然やるであろう行動だ。だが、吠えるたびに無視されたら? 逆に静かに座って飼い主を見上げた時(当たり前のことだが、静かに座っている時には吠えることはできない)には無条件で褒めてもらえるとしたら? どちらを選択するかはすみれの自由だが、ふつうどんな人間だって犬だって、同じ結果が得られるのなら、自分にとって楽な方法を選ぶものだ。

新しく犬を飼いたいという人と話すたび、あれ? と思うことがよくある。最近は純血種が一般的になったせいか、○○の犬種が欲しいと心に決めて犬を買いに行く人がすごく多いのだ。で、○○じゃなきゃ嫌! という人にその理由を尋ねてみると、じつに妙な答えが返ってくる。可愛いから、毛の手入れが楽だから、などの見た目だけで選ぶ人がほとんどなのだが、中には「友だちの家のチワワはすごく利口だったから」「テレビで見たボーダーコリーは頭の良い犬だったから」なんて驚くような理由を平気で口にする人がいるのだ。

そういうチワワが欲しいのなら、友だちの家のチワワを友だちつきで飼った方が身のためだよ。訓練の入ったボーダーコリーに憧れてるのなら、訓練士つきで飼わないと無理よ。

たいていの人はそう言うと何で?って顔をする。だが、これは事実なのだ。飼い主と犬は常にペアで1セット。問題犬がなぜ存在するかというと問題犬を作る飼い主がセットになっているからで、同じようにスーパードッグにはもれなくきちんと犬を訓練できる優秀な飼い主がついている。

たとえば、盲導犬になる犬だから頭が良いと世間一般に思われているラブだが、盲導犬になれる犬なんて、ラブ界の中でもエリート中のエリートだけだ。きちんと血統を選んで、盲導犬に向いている犬をわざわざブリードした上に、プロの訓練士が1対1で犬と寝食を共にして1年間みっちり訓練を入れた結果がいま働いているラブの盲導犬たちで、その数はラブの全頭数の1%にも満たない少数派だ。それ以外の99%のラブは、訓練もせずに放っておけば、身体がでかくて力が強い盗み食いの天才のただの破壊王になるだけだ。

犬の世界で言うところの「頭が良い」犬というのは訓練性能が高い(学習能力が高い)ということだ。だからどんなに頭が良い犬を手に入れても、飼い主が訓練して育てなければスーパードッグにはならないのだ。逆に頭が良い犬であればあるほど、きちんと学習させなければありあまる情熱と知恵とエネルギーを破壊活動や問題行動に費やすようになる。

犬を飼うならトレーニングをする。これって管理人に言わせれば車を買ったらガソリンを入れないと走らないというぐらい、当たり前のことなのだ。にもかかわらず、世間の自称犬好きさんの中には、大枚はたいてベンツを買って、ガソリンは高くてもったいないから給油はせず、毎日ベンツを眺めて「あぁ〜癒されるわぁ〜」とつぶやいている不思議な人間が多くいる。最初から走らせる気がないのなら、別にベンツだろうが軽の中古だろうがどれだって一緒だろと思うのだが、やたら車種には詳しくて、ジャガーがいいのポルシェがいいの、やっぱり国産じゃだめだとか、そういうところにばかり妙にこだわっていらっしゃる。

それってやっぱ変だと思う。だってオートマしか運転できないのに、ポルシェ買っても意味ないじゃん。走らせなきゃポルシェの良さはわからないって管理人は思うのだよ。

すみれは、非常に優秀で、いわゆる「頭が良い」犬であったがために、たまたまそういう犬には合わない飼い主さんと当たってしまったせいで飼育放棄されてしまった犬なのだ。だから、すみれがいまは問題行動を抱えていても、管理人はそれを恥ずかしいことだとも隠さなきゃいけないことだとも思わないのだ。だって、すみれには何も悪いところはないんだから。唯一悪い点があったとしたら、それは運が悪かったというそれだけなのだから。

テーマ:里親探し - ジャンル:ペット

13:03:10 | すみれ | トラックバック(0) | コメント(4) | page top↑
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