すみれの譲渡条件〜その4〜
2007 / 05 / 21 ( Mon )
☆☆☆☆すみれの家族になってみたい人、いない?☆☆☆☆
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お子さんのいらっしゃるご家庭にすみれをもらっていただく場合、忘れてはならない「最悪の事態」は、アレルギー問題だ。

「子どもがアレルギーで犬を飼えなくなりました」

最近、犬を手放す理由としてこんな話をよく聞くようになった。正直、アレルギーの問題は難しい。事前に検査をしておいても、やはり後から出ることはあるし、最近はアレルギーになる子どもが驚くほど多い。だから、これもわりとよくある「最悪の事態」なのだ。

譲渡する側にしてみれば、飼うと言ったのだから責任持って最後まで飼えと言いたいところだが、どんどん悪化する子どものアレルギーを薬で必死に抑えながら、無理に無理を重ねて犬を飼い続けることが果たして良いことなのか管理人としては何とも言えない。またそういう状況で、すみれに対して以前どおりの愛情を持って、すみれとの暮らしを楽しんでいけるのかも難しいところだ。

だから、もしぜったい無理な状況なら、すみれを我が家に戻してもらってかまわない。そのときの状況によって、その後うちでずっと飼っていくか、また新しい家を見つけてやるかはわからないが、いずれにせよ管理人が責任を持ってすみれのその後を見ていく。

ただ、すみれを手放す決心をして良いのは、ほんとうに「もうぜったい飼いきれない」となった時だけだ。管理人としては、最後までジタバタして何とかすみれを飼い続けられるようあらゆる手段を尽くしてくださる方に、すみれをお譲りしたい。

こういう言い方をすると非難されるかもしれないが、最近やたらと聞く「子どもがアレルギーだから飼えなくなりました」という話、犬を厄介払いするための言い訳に使っている人も多いのではないかと疑いたくなるのだ。いわゆる「引っ越しで飼えなくなりました」と同じパターンだ。なぜかこの2つは「犬を捨てる正当な理由」としてまかり通ってしまっている。

ちなみに、ほんとうに愛犬を口で言うほどちゃんと可愛がっているのなら、引っ越しだから飼えなくなるなんてことはありえない。レアケースとしては、英国やオーストラリアといった異常に動物検疫が厳しい国へ海外赴任するケースだが(それもでぜったいに連れて行けないわけじゃない)、里親募集のサイトを見ていて、年間これだけ多くの人が海外赴任してるのだろうか? と管理人は首を傾げたくなる。ペット不可の家に引っ越しが決まってしまったら、犬を飼える別の家を探せばいいだけの話だ。なのにその努力をせずに「飼えなくなりました」と放棄するのは、犬を捨てられるきっかけを待っていたからだと管理人は思うのだ。単純に人に置き換えて考えてみればいい。あなたは、引っ越し先の家がせまいからといって、3人いる子どものうち1人を置いていこうなんて思いますか? いまの時代は思う奴もいるんだろうが、ふつうの人は、3人子どもがいれば3人とも一緒に暮らせる家を探す。新しい家に置く場所がないから捨てていくのは古いタンスだ。もういらないけど、捨てるきっかけがなかったから何となく家に置いておいた古い家具は、引っ越しと共に処分される。

確かに、この国のいまの法律では犬はタンスと同じ扱いだが、管理人は犬をタンスと同じように扱う方には、すみれをお譲りするつもりはない。

そういえば、保護団体の中には、譲渡条件に「引っ越しがないご家庭」を入れているところもあるが、上のような理由で、すみれを家族の一員として引っ越ししても常に連れて歩いてくださる方であれば、別にすみれを譲渡するのに障害にはならないと管理人は思っている。

アレルギーのケースは引っ越しとはちょっとちがう。子どものアレルギーは、じっさいどこの家でも起こりえる事態だし、ほんとうに入院するような騒ぎになってしまうこともありえる。

だから、みんながみんな、アレルギー=待ってましたとばかりに放棄、だとは思わないが、最近の数の多さを思うと、それに近い家も多いのではないかと疑いたくなる。じっさい、アレルギーといっても症状の出方はさまざまだ。ひどい例だと、犬と一緒の部屋にいただけでその後丸1日寝込むようなことにもなる。だが、逆にちょっと鼻水が垂れるだけ(ちなみに、管理人は子猫の毛アレルギーなので、子猫に近づくとこの症状が出る)、少し咳き込む程度なんていう軽い症状もあるわけだ。むろん、どんどんひどくなることもあるし、そのあたりのことは管理人も専門家ではないのでわからないが、ともかくアレルギーだとわかった途端、ハウスダストまみれの古い絨毯を捨てるように、すみれを放棄するようなご家庭には、最初から大事なすみれを差しあげるわけにはいかない。

医者の中には、子どものアレルギーで診せに行くと、検査もせずに「ああ、室内でペットを飼っているならそれが原因ですね。犬を手放した方がいいですよ」なんてことを平気で言うひどい医者もいるそうだ。確かに、犬を室内で飼っていれば毛も散るし、人間だけで暮らすより野外の異物を室内に持ち込むリスクは高くなる。だから、犬を室内飼いすることによって、免疫の弱い子どもだと何らかの病気を発症することはあるのだが、犬を室内飼いすると不衛生で子どもが病気になるというのは、管理人に言わせればナンセンスだ。そんなことが理由なら、日本以外の土足文化の国は、すべての人がいまごろアレルギーで苦しんでいるはずだ。

犬を室内飼いし、なおかつ室内の衛生レベルを犬がいない状態と同じに保とうとすれば、当然ながらそれだけこまめに掃除をする必要が出てくる。それをきちんとやらずして、犬がいるから子どもがアレルギーになったというのは、責任転嫁も甚だしい。犬にしてみれば良い迷惑だ。

だから、犬を飼えば当然掃除は大変になる。アレルギー症状も初期段階であれば打てる手段も多いので、子どものちょっとした変化に目を光らせることも大切だ。万が一アレルギーが出てしまった時も、体質改善、環境改善によって治せるケースもあると思う。だから、万が一子どもが犬にアレルギー反応を起こしてしまったケースでも、何とか巧くすみれを飼い続けられるようあらゆる手段を模索してくださる飼い主さんであれば、管理人はすみれを是非もらって頂きたいと思うのだ。

とはいえ、やっぱり子どものアレルギーがひどくてもう飼いきれないというケースは出てくるかもしれない。これは、ほんとうにどんな家庭でも起こりえる「最悪の事態」なのだ。だからこそ逆に、管理人は敢えてリスクを犯しても、相性さえ合えば、すみれをお子さんのいらっしゃるご家庭にでももらっていただこうと考えている。なぜなら、その家で万が一最悪の事態が起こった場合にも、すみれには犬猫屋敷というセーフティーネットがついているからだ。もしお子さんにアレルギーが出て、そのうちで飼えなくなったとしても、すみれが路頭に迷うことはない。管理センターで不安の中、独りぼっちで残酷な方法で殺される心配もない。なぜならすみれには、万が一の時に戻る家があるからだ。儲け主義のペットショップやネット販売で買った犬だとそうはいかない。飼い主が放棄してしまえば、犬の運命は決まってしまう。だからこそ、リスクの大きい家庭ほど、どうしても犬が欲しいのなら、ほんらい保護犬をもらうべきだと思うのだ。

子どもにアレルギーが出て、飼いきれなくなるリスクが高いから、うちは犬を飼わないと諦めてくれるのならそれでいい。たとえば、それでもどうしても犬と暮らしたいから、預かりボランティアをやるという方向に行ってくれるのならありがたい。だが多くの人はそうではない。保護団体から犬をもらえなかったからと、ペットショップに行ってしまう。その結果、「最悪の事態」が起こって路頭に迷う犬があとを絶たない。

これって悪循環だと管理人は思うのだよ。だから、制約もなく、個人の自由で飼い主探しをできる管理人としては、そういうご家庭のひとつにすみれをもらってもらうことで、もし将来不幸になる犬を1頭でも減らせるのなら、そうすべきだと思うのだ。

犬を飼うにはリスクが伴う。「最悪の事態」はどんな家庭でも起こりえる。だが「最悪の事態」が起こった時、どう対処するかによって、その人がほんとうに犬を飼える人なのか、または犬を飼うべきではない環境にいたのかがわかってくる。「お子さんがいらっしゃる家庭」というのは、確かにリスクが高い環境だ。子どもと犬の両方を世話する親御さんの負担はそうとうなものだし、やはりかなりの犬好きで、そうとうの覚悟がなければ犬との暮らしはしばらくお預けにしておいたほうが無難だろう。だが、それでも頑張って犬を飼いたいと言うのなら、管理人としては、喜んですみれ迎えていただきたいと思っている。じっさい、相手のお人柄を見る際に、お子さんを育てているかたの方が、一目でどんな飼い主さんになるかが想像できて判断するのには楽なのだよ。すみれを子ども同様に育ててくださるのなら、この人ならきっと巧くやっていける、このケースは無理だろうと明らかにわかるのだ。

だから、たとえ「お子さんのいらっしゃるご家庭」でも、管理人は色眼鏡で見ることはしない。だが、起こりえる「最悪の事態」については、きちんと前もって考えて覚悟した上ですみれを望んで頂ければ幸いだ。

次回は、犬をもらおうとすると断られるケースが多い単身者への譲渡について。

すみれの譲渡条件〜その5〜に続く

テーマ:里親探し - ジャンル:ペット

13:57:47 | 譲渡条件 | トラックバック(0) | コメント(7) | page top↑
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