すみれの譲渡条件〜序文〜
2007 / 05 / 15 ( Tue ) ☆☆☆☆すみれの家族になってみたい人、いない?☆☆☆☆ 里親募集中のすみれがどんなコか、知りたい方はこちらから 譲渡条件についてはこちらをご覧ください。 ★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★ さて、すみれの譲渡条件だが、管理人が出す条件は 1.すみれを最後まで可愛がって大切に一緒に暮らしてくださる方。最期の瞬間は一緒にそばにいてやって、すみれが虹の橋を渡っていくのをきちんと見送ってくださる方。 2.すみれとの暮らしを、これから長ければ15〜6年のあいだ、ずっと楽しんでいってくださる方。 3.この先、すみれが生きているかぎり、細く長く犬猫屋敷の管理人と何らかのおつきあいを続けていってくださる方。 この3つだけだ。よくある保護団体が出す子どもがいる家庭不可、独り暮らし不可、同棲カップル不可、55歳以上不可てな譲渡条件は一切つけない。あっ、でも外飼いは、すみれには無理ですので。すみれはとにかく人と一緒にいればご機嫌な犬なので、逆に外で飼ったりしたら1日中ギャンギャン吠えまくってまちがいなく近所から苦情が来て問題犬と呼ばれることになりますので。 なぜ敢えてよくある、こういう人はダメという譲渡条件をつけないかと言うと、管理人の周りには小さな子どもがいてちゃんと犬を立派に飼っている人はたくさんいるし、独り暮らしの会社員でも犬を可愛がってちゃんと飼っている人も知ってるし、籍を入れていない同棲カップルでも立派に犬を飼っている人も何人も知っているからだ。だからこういう環境だから即犬を飼えないとは思わないのだ。ただ、じっさい確率論として犬を手放す人の多くが、こういった家庭環境であることは残念ながら事実だ。そういう意味では賭に出ていると言えないこともない。だが、1ヶ月弱すみれと暮らしてみて思うのは、成犬で、ある程度分別があり、性格も素直で社会性もあってとても飼いやすい犬であるすみれのようなコは、一般的にはベストの環境ではないかもしれないこういった飼い主さんであっても、相性が合えばおそらく問題なくやっていけるだろうということなのだ。 たとえば、専業主婦のいるお留守番のまったくない大家族の都内の一等地に住む裕福な家庭でも、家庭内のルールをきちんとすみれに教えて、最低限の躾をしてちゃんと飼える家でなければ、おそらくすみれは問題犬と呼ばれて毎日叱られるような生活になってしまうだろう。それよりは、ちゃんとすみれの群のリーダーになってくれる会社勤めの独身者のほうが、すみれにとっては良い飼い主になると管理人は思うのだ。 保護犬を渡す際の譲渡条件。これはほんとうに難しい。ほんらいなら、欲しいといって来てくれる人にほいほいと犬を配って済む方が楽なのだ。もらいに行けば、はいどうぞと無条件に好きなコをもらえるのなら、里親になるほうも皆さんごきげんだし、渡すほうだって、いちいち相手の身上調査の真似事をしたり、家まで届けに行かずに済むのだからよっぽど楽だ。だが、じっさいはある一定のガイドラインが必要だ。なぜなら、せっかく飼った犬を手放すという経験は、やはりとても辛い選択だし(管理人は姫を返さざるを得ないかと真剣に悩んだことがあるので、その辛さはよく判る)、新しい家に馴染んだところで、また移動させられる犬にとっても負担は大きい。合わない家庭に犬を差しあげても、けっきょくみんなが不幸になるだけなのだ。そうなると、審査なんておこがましいが、やはりもらわれていく先でこのコがトラブルの種にならないか、慎重に相性を見させてもらうのはやむを得ない。 それに、犬を欲しいと言って来てくれるすべての人が、残念ながら犬を飼える環境にはないことも事実なのだ。 たとえば、会社勤めの独り暮らしでパピーを飼うと言われたら、管理人は必死で止める。なぜならパピーというのは育てるのにとても手がかかるもので、すみれの例でも判るように、トイレの躾ひとつにしても、尿意便意をもよおす度に飼い主がそばにいてトイレでするのは良いことだと褒めてしつけてやらねばならないからだ。むろん、1日中ずっとお留守番の環境でもパピーからきちんと飼えている人はたくさんいる。だがおそらく、失敗した人はその何倍もいるはずだ。そうでなければこれだけ大量の犬が毎年「飼いきれない」と廃棄されるはずはないと管理人は思うのだ。 だから多くの保護団体は、犬を譲渡する条件の中に「お留守番の少ない家庭、単身者不可」などの項目を入れている。パピーからでもお留守番をさせて飼える犬ももちろんいるが、失敗するリスクがあまりに大きすぎるからだ。で、失敗したときどうなるか? たいていの人は「犬を手放す」という選択をする。じつは、この「ダメだったとき」の選択肢がほんらいの譲渡条件になるべきなのだ。たとえ会社勤めの単身者であっても、飼いはじめた犬がお留守番に向かないとわかったときは、転職して家でできる仕事一本でやっていくとか、独立して会社を興して仕事場に犬を連れて行くとか、フルタイムで犬の世話をしてくれる人を雇うとか、とにかく工夫をこらしてなんとか犬と暮らし続ける手段を選択する人であれば、じつは何も問題はない。そういう人なら、管理人は喜んですみれをもらってもらう。 だが、この「いざとなったときの行動」を予測するのは難しい。里親候補として応募してくる、せいぜい1回か2回会っただけの赤の他人が最悪の場合にどういう行動をとるか、適確に予想して判断できる人間などおそらく誰もいないだろう。だから譲渡する側は、どうしても慎重にならざるを得なくなる。一般人の感覚で見るとちょっと浮世離れした「理想的な飼い主像」を譲渡条件として掲げざるを得なくなる。そして「譲渡条件」に合わなかった人たちは、しかたないし、じゃあペットショップに行こうかなとなってしまうのだ。 これってほんとうに悪循環だ、と管理人は思うのだ。たぶん、お互いちょっと視点を変えて見てみるだけで、もっとちがう真実が見えてくる。 犬を保護して譲渡する側は、いつもこの「最悪の事態」を予測してそれを回避するためにベストの選択をしようと厳しい譲渡条件をつけている。なぜなら「最悪の事態」の末に路頭に迷った犬たちを嫌と言うほど見ているからだ。「最悪の事態」はどんな人にも起こりえる。それを現実として目の当たりにしているからこそ、なるべくそういう事態が起きないように入り口の時点でスクリーニングをかけようとする。 逆に譲渡を受ける側は、まさか自分に「最悪の事態」が起こるなんて考えもしない。犬をもらいに来る時点では、彼らの目の前には犬と一緒の楽しい生活というバラ色の将来しか見えていないのだ。だが、そんな夢は犬をもらった瞬間にもろくも崩れさる。こんなはずじゃなかった、聞いていないなんてことはざらにあるのだ。おしゃれなドッグカフェでお茶を飲むのを夢見ていた人は、カフェに入る前に、まず拾ってきたウン○をどこに置くかで悩むことなんて想像もしないだろう。ドッグランで他のわんちゃんと楽しく駆け回る我が子を想像していた人は、自分の飼い犬がそこにいる犬全員に喧嘩をふっかけてドッグランお出入り禁止になったらショックで立ち直れないだろう。だがね、そんな悪夢のようなできごとも含めて、じつは動物と暮らすことの一部なのだ。自称犬好き、犬と一緒の暮らしを夢見る多くの人はたぶんそんなことは考えてもみない。 犬をもらう側と渡す側、この両者の考え方のギャップが譲渡条件を巡るトラブルの原因なのだ。だが、保護活動を専門にやっている人たちは、助けなくてはならない命の数が多すぎて、ある程度機械的にスクリーニングをかけざるを得なくなる。問題が起こった時、ほんらいならその家で飼い続けてもらえるよう万全のアフターケアーをしなければならないのだが、じっさいは次から次へと新しいコが入ってきて、それもままならないのが実情だ。たとえば万が一行った先で飼いきれないとなったとき、むろんどんなボランティアさんでもそのコをまた引きとるのだが、じっさいはそのときにはすでに次のコたちが入ってきていて、そうとうの無理をせざるを得なくなる。つまりは、とにかくなるべく失敗する確率が低い家に出そうとなってしまうのだ。 管理人は里親探しを専門にやっているボランティアさんとはちがう。すみれを新しい家に送り届けたあと、すぐ次のコが入ってくる予定もないし、問題が起こったらすみれがちゃんと新しい家で暮らしていけるようになるまで微力ながらサポートすることもできるし、万が一飼えないとなれば、すみれはまた我が家で暮らしていくことも可能だ。だから、もしかするとお断りのメールを死ぬほど出さなくてはならないかもしれないが、敢えてリスクがあると思われる環境でも闇雲にダメだとは言うつもりはない。ただ、それでもいいと言われたからといって、これまた無条件にもらえるというわけではないのも判ってもらいたいのだ。 というわけで、これから一般的に里親になりたいと言ってもたいていは断られる環境で、何が問題視されるのか、そこのところを1つずつすみれのケースで説明していきますので、しつこく長くなるけれども、もしかしたらうちでもいけるかもって思った方は、しばしおつきあいくださいませねm(_ _)m すみれの譲渡条件〜その1〜に続く…… |
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