思いやりとコミュニケーション
2007 / 04 / 21 ( Sat )
毎年恒例展示会のおかげで、すっかり筋肉痛の管理人である。なぜ展示会のブースに座っているだけで筋肉痛になるかは定かではないが、おそらくあの「パンプス」という履き物がどうも身体に合わないのだろう。ビジネスの場とはいえ、なぜ展示会に健康サンダルで行ってはいけないのか、毎年管理人は不思議に思う。じっさい、今年初登場の会社のオジサンは、疲労のあまり3日目の午後にはすっかり瞳孔が開いてゾンビ顔になっていた。営業活動って命をかけてまでやるものなのだろうか? すっかり疲れた顔になっている周りのオジサンたちを見るたびに、管理人は不思議に思う。

そんなこんなで、ここ数日は家に帰り着くとお犬さまのお世話をするのがいっぱいっぱいで、あとはバタンキューでベッドに倒れ込んでいたためにいつもの立ち寄り先を覗いてみる時間すらなかったのだが、今日になってお友だちサイト画期的な記事が載っているのを見つけた。

うわぁ〜こんなまじめなこと論じちゃって、きっとあの人、いまごろ蕁麻疹で全身カユカユになってるにちがいないわ。

今回、満月さんのところでは、個人保護の犬だけに限って(彼女の場合は団体からの委託で預かりもしているので、そういう犬の場合は団体側の譲渡条件が適用される)譲渡対象の間口を広げることにした。これで今まで譲渡条件を見ただけで「うちは無理」と諦めてしまっていた人たちが、もしかすると相談してみる価値はあるかも、と思ってくれれば幸いだ。むろん、中にはやっぱりダメだったという人も出てくるとは思うのだが、できればあまり落ち込まず、まっ、いいかと軽く考えてくれればいいな、と管理人は思っている。

犬の里親に立候補して断られるということを、まるで全人格を否定されたように嘆く人も多いのだが、たいていの場合は単に縁がなかったというそれだけのことだ。犬との相性、預かりさんとの相性、そういうものがしっくりいかなかっただけで「今回は残念ですが」ということになるケースがほとんどなのだ。だが、中には今のこの状況ではやっぱり犬を飼うべきではないというケースも存在する。にもかかわらず、とにかく犬が欲しいのだとペットショップやネット販売に走るのは、ちょっと待っていただきたい。

犬と暮らす方法なんて他にいくらだってあるのだ。たとえば今は犬を飼えるが、もしかすると来年はわからないというのなら、短期の預かりボランティアをやるという手もある。ほとんどの保護団体は常時預かりボランティア不足に泣いている。保健所から引き出しをしたくともとりあえずの預かり場所がないために見殺しにせざるをえないのが現実だ。犬の特性を見て、必要なトレーニングをして、新しい飼い主さんの元に送り出すにはある程度の経験や知識が必要になるが、そういうプロの預かりボランティアさんの手が空くまで、とりあえず犬を引きとって餌をやって散歩をして愛情を注ぐという中継地点としての役割だけなら、おそらくたいていの人ができることだろう。団体の規模によっては、預かりボランティアはほんとうに犬を預かるだけで、お届けや審査など里親探しに関わる業務はすべて他の担当者がやってくれるというケースもある。とくに年齢制限に引っかかる高齢者のかたには、こういう預かりボランティアとして活躍して欲しいな、と管理人はつくづく思うのだ。

譲渡する側が、譲渡条件を緩和してより多くの受け皿を作ろうとして動いていく場合、もちろんさまざまな弊害も起こる。より広範囲に対して里親募集をする以上、当然断られる人の数も増えていくわけだ。だから、断られた、ああもうダメだと嘆き悲しむ人や暴れて暴言を吐く人ばかりでは、結局保護団体側の譲渡条件はふたたび厳しくなるほうに行ってしまうだろう。譲渡条件を緩和すれば保護する側の負荷が大きくなる。もらってもらう場合と比べて、お断りの連絡というのは何倍も神経を使う手間がかかるものだからだ。

以前2ちゃんの保護団体バッシングスレッドに「里親になろうと応募したのに3日経っても返事が来なかった」と怒りの投稿をしていた人を見かけたが、正直管理人は何だかなぁ〜と哀しい気分になってしまった。

確かにすぐに返事が来ないというのはイライラする状況かもしれないが、里親募集の広告を出した途端、多い犬だと日に数十件の問い合わせが入るのだ。それを読んで、返事を出すのはたいてい1人の預かりボランティアだ。仕事や家事などの通常業務をこなしながら、自分の犬や預かり犬の世話をして、その上すべての問いあわせにちゃんと受け答えをしなければならない。そのたいへんさを想像すれば1週間やそこら返事が遅れたからと言って文句を言うのはどうかと思う。問い合わせをするほうは1通のメールだが、返事をするほうは何十件も対応しなければならないのだ。

その上、問い合わせの内容が

「サイトで見ました。ポチくん、かわゆ〜い(*^_^*) ポチくんが欲しいです。吠えますか?」

なんてメールがケータイから届いた日にゃぁ、マザーテレサ並に懐の深いボランティアだって、ざーけんな!と怒鳴りつけたくなるだろう。

じっさい、現実問題としてこういう問い合わせは多いのだ。これに3日以内に返事をしなかったといって、2ちゃんで悪口を言いふらされたんじゃ、たまったもんじゃないと管理人だって思う。

もちろん、真剣な気持ちで問いあわせしたほうにしてみれば(上のケースでも真剣かもしれないが、申し訳ないがこのメールが届いた時点で、たいていの人なら一般常識から外れた不適合者という判断を下すだろう)返事が来なければ色々良くない状況を想像して勝手に落ち込んだり悩んだりしてしまう。管理人はじっさい姫の里親募集に応募した経験があるからわかるが、最初に問い合わせをして返事が来るまでの数日間というのは、もうドキドキハラハラ、受験の合格通知を待つような気分になるものだ。もしかして、メールが届いていないんじゃないか? それとも何か書き方に不備があって怒ってるんだろうか? 不合格の場合は返事が来ないんじゃないか? 返事が遅いってことは、やっぱり良くない知らせにちがいない。

じっさいは何のことはない、忙しくてPCの前に座る暇もなかったみたいな話なのだが、内情を知らなければどんどん悪い想像ばかりが膨らむものだ。現代人はすぐにその場でお返事に慣れている。今や金を借りるんだってその日のうちに返事がもらえる世の中なのだ。だから、できれば譲渡する側もオートリプライ方式で、とりあえず「お問い合わせありがとうございました。たくさんのお問い合わせをいただいているため、現在順にお返事をさせていただいています。きちんとしたご連絡ができるまで数日から1週間程度お待ちください」てなメールをちょっと出しておけばよけいな心労を緩和する助けにはなる。

ともかく、譲渡条件を含めて保護活動なんていうものは、要は人と人とのコミュニケーションしだいで何とでもなるんじゃないかなと管理人は思うのだ。ただきちんとしたコミュニケーションをとるには時間がかかる。今はまだ、人手が足りないためにそのコミュニケーションをとる時間が満足にとれない。

うぅ〜ん、悪循環だね。困った事態だ。でも、やはり少しでも良くしていかねばならぬと思うのだよ。それ以外のどうでもいいことに時間とエネルギーを使うのは無駄だしね。無駄はいかんよね、無駄は……

2004年度、全国で殺処分された犬の総数……173,032頭

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テーマ:動物愛護 - ジャンル:ペット

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