あぁ〜勘違い
2007 / 02 / 19 ( Mon ) 犬猫屋敷の周りの道はとても狭い。昔の農道を舗装しただけなので車がすれ違えない場所も多々あるのだ。にもかかわらず一方通行の場所はほとんどない。地元民は狭い道のどのあたりに待避所があるかちゃんと知っているので、前方から車が来たときはその場所でちゃんと待って対向車をやりすごすことができるのだが、最近はナビが発達したせいか、抜け道と勘違いして紛れ込んできたよそ者が前後から来る車に行く手を阻まれて立ち往生しているところもよく見かける。
で、そんな細い道でデカ犬2頭を連れての散歩はけっこう難儀なものである。むろん、運転中とどうようにどこに待避所(人の家の庭先、ガレージなどなど)があるかはわかっているので、車のエンジン音に注意を払い、来たなと思ったら、即待避所に避難して車をやり過ごさなければならないのだ。 きょうもきょうとてご褒美片手にスワレ、ツケ、こら引っぱるなとやっていたところ、道の向こうから車がやってくる気配がした。即座に管理人の頭のなかで計算が始まる。次の待避所は3m先の路地の入り口。車との推定距離は約10m、車がやってくるまでにあの待避所に避難するとしたら、ダッシュするしかない。 「姫、走るよ!」 「ほい来た!」 無事車をやり過ごしホッとしている管理人をよそに、姫はなんだか必死の形相であちらこちらを見回している。 「どこ? ねえ、どこ? あぁ〜ん、アタシ見逃しちゃったわぁ〜」 「何が?」 「猫よ、猫。アンタ、猫見つけたからいきなりダッシュしたんでしょ!?」 えぇぇぇ!? どうやら、姫さんマジで管理人が猫を見つけてダッシュしたと思いこんでいるみたいなのだ。たしかにアンタら犬組がものすごい勢いでダッシュするときには、必ず前に猫がいるんだがね…… 人は往々にして自分の尺度に照らし合わせて他人の行動の意味を理解しようとする。たとえば同じ人間でも国や文化がちがうだけで、相手の行動の意味をまるっきり誤解する場合も多いのだ。ましてや犬と人間は言葉も通じない種の違う動物だ。猟犬の血を引く姫の頭のなかには、ダッシュ=その先に獲物という公式しか入っていないのだ。 姫の勘違いに大笑いしながらも、管理人ももしかして同じことをやっているかも、とふと思った。一緒に家のなかで暮らしていると犬が犬でなくなる瞬間がある。長く一緒に住んでいると何となく言葉も通じているような錯覚を覚えるし、家族の一員という言葉のなかには犬も人間であるようなニュアンスがある。 だが、やはり犬は犬であって、犬なりの楽しみや好みがあるものだと管理人は思うのだ。ペットブーム花盛りの日本では、犬も猫も家族の一員という人が大勢いる。むろん、我が家の犬猫も家族の一員であることにはちがいないのだが、だからといって彼らを人間どうように扱うことが正しいのか、ちょっと疑問に思うのだ。 管理人は犬は犬であっていいと思う。カイや姫が犬として幸せであってくれることが一番だと思う。そして管理人は、彼らの犬としての気持ちを理解できる飼い主でありたいと思っている。 |
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