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追記の追記

管理人は、よく「欧米では○○だ」という書き方をするが、じっさいは欧米の事情も決して褒められた状況ではない。ドイツを除いてはノーキルを実現している国などどこにもないし、そういう意味では終着点はとてつもなく遠くにあるのである。

たとえば、管理人がよく引用するのは、仕事柄馴染みの多い米国の例なのだが、じっさい殺処分数を見るかぎり、米国は日本と五十歩百歩の酷さなのだ。ただ、殺処分の方法は日本のようにガス室によるそれとはちがって、通常は注射による安楽死が行われているので、そういう点では日本よりマシだと言えるのかもしれない。

米国にはASPCAという大きな団体がある。一般的にアニマルポリスの名で知られている保護団体で、地域ごとに動物の権利を守るために活動している団体だ(ASPCAの簡単な説明はこちら。公式HPはこちら)。日本でも最近はケーブルテレビや衛星テレビでしばしば番組が放映されているので目にしたことのある人も多いだろう。じっさい「日本にもアニマルポリスを誕生させよう」というささやかな運動も繰りひろげられている。

ただ、アニマルポリスができたからといって、すべてが丸く収まるかというと、決してそうではないのだ。それほど現実は甘くない。ASPCAのような団体が精力的に活動している米国でさえ、の処分数は決してゼロにはならないのだ。

それでも米国の状況は、いまの日本に比べればまだマシだ。を飼おうと思ったときに、多くの人が足を向けるのは、ペットショップではなく地域のシェルターかASPCAの保護施設だからだ。小さな子どもも含めて国民のなかに、保護を引き取るということが当たり前のオプションとして刻みこまれているのだ。はパピーから飼わなければならないなどという神話も存在しない。パピーでも成でも一定数は毎年里親が見つかるのだ。それだけでもじつは日本の現実と比べれば何倍もマシなのだ。

だが、それはきちんとした組織を持ったボランティアグループがあるからではなく、そういう活動をしっかり支えていく多くの人の支持があるからだ。どんなに立派な組織や施設があっても、それを人々が活用しなければ意味はない。いくら多くの犬を保護しても、もらってくれる人がいなければ助けていることにはならないのだ。

いまの米国の現実は決して理想社会ではないけれど、少なくとも日本よりはマシといえるところまでは来ている。そして、そこまで持っていくために、ASPCAをはじめとする各種のボランティアグループがこれまでやってきた地道な広報活動を忘れてはいけないのだ。

犬の殺処分の多さに何とかしなきゃと思っている人、ネットで頻繁に目にする放棄犬の現状に胸を痛めている人、そういう人はこの国にもたくさんいる。ネットの世界などで同じような趣味の人たちとばかりとつるんでいると気づかないことなのだが、そういう人はたくさんいるが、まだまだその数は少数派なのだ。日本人の大多数は、ペットブームの明るく楽しい虚像の世界を信じている。その裏にある残酷な事実を知らない人が多すぎるのだ。

日本人というのは、群で生きるのに適した優れた社会性を持つ民族だ。もともと勤勉でまじめな国民性を持っているので、ある一定の方向性に向かって誰かが舵取りをすれば、おもしろいように一方向に突き進んでいく。それが悪い方向に向かっていくと、第二次大戦のような悲惨な事態を引き起こす。だが、良い方向に向かっていけば、国民ぜんたいが一丸となってそちらに向かっていくような良いウェーブを起こすことも可能なのだ。

だから管理人は正しい情報を提供していくことが、何より大切なのだと信じている。より多くの人に知ってもらうことによって、いつかは理想的な時代が、日本人と同じようにまじめで勤勉なドイツ人が実現させたようなノーキルが実現できるのだと信じている。

冗談ぬきで、ヨンさまかハンカチ王子がバリバリの雑種の成犬の保護犬を引き取ってくれればな、と思うことがある。そんなことだけでも、じつは大きな宣伝効果がある。いままではペットショップに行くことしか思いつかなかった人たちに、行き場をなくした保護動物を迎え入れるという選択肢があるのだと大々的に宣伝できるからだ。以前、キムタクが黒ラブを飼いはじめたといって、ラブがブレークしたように、それだけで保護犬を引き取ってくれる人の数はおそらく飛躍的に上がるのだ。じっさいもらってもらえないまでも、なぜこれほど多くの犬猫たちが捨てられるのか、問題意識を持ってもらう小さなワンステップになるだろう。

一朝一夕で理想的な世界が訪れることなどありえない。この国でノーキルを実現できるのは、50年先、100年先のことなのかもしれない。そのために、自分ができる範囲で地道な作業を続けていくことが何より大切なのだと管理人は信じているし、たぶん、この信念はぜったいに揺らがない。同時に、保護団体に関わる人、そういった活動に興味を持ち、応援しようとしている人たちにもそういう意識は持って欲しいと思っている。目先のことに捕らわれず、長い目で見て何が必要なのか考えて欲しいのだ。ほんとうの意味で現実を直視するのを止めないで欲しい。何をすべきかを将来を見すえ、考えたうえでつねに行動していって欲しいのだ。

よくよく考えてみれば、もしかするとこれを伝えたいからこそ、管理人はしつこくこのサイトを続けているのかもしれない。

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