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ドッグパーク

この国には、ドッグパークと呼ばれる不思議な施設がある。ふつう英語でdog parkといったら、犬が自由に駆け回れる、いわゆる日本でいうドッグランのことを指すのだが、ここでいうドッグパークとは、さまざまな犬種を展示してそれを人が見て楽しむ、いわゆる犬に特化した動物園のことである。だからドッグとついてはいても、ドッグパークじたいはとくに犬が行って楽しい場所ではないような気がする。

だが、考えてみれば、日本では犬つきで楽しく飼い主がお茶を飲む場所もドッグカフェと呼んでいるので(犬は足下にフセをさせられ待たされるだけなので、とくに犬にとって楽しい場所ではなかろう)この国ではドッグとついたら、犬には楽しくない場所という定義があるのかもしれない。

この際だから、ドッグランも、飼い主が駆け回るのを犬がフセをして眺める場所にしたら、それはそれなりに楽しい気がする。犬を尻目に、大の大人が手つなぎ鬼やら、缶蹴りをして走りまわっていい場所というのもまた一興ではないか。

それはともかく……

管理人はかつて一度だけドッグパークと呼ばれる犬動物園に行ったことがある。ツチノコ兄弟が我が家に来た直後、友人が犬を飼いたいというので、さまざまな犬種の成犬を直に見られる近所のドッグパークに行ったのである。

そこは割と都会の真ん中にある小さなドッグパークだった。犬種も比較的小型犬が多く、狭い敷地内にガラス張りの犬舎があって、入場者はそのなかにいる犬たちを見てまわるだけだった。

たくさんの犬をグリグリできると思って張り切って行ったのに、管理人的にはまったく期待はずれの場所だった。おまけにそこにいる犬たちの顔が何とも言えず変なのだ。ちなみに、その時点では何がおかしいのか、管理人には判らなかった。ただ、大好きな犬たちがたくさんいるにもかかわらず、管理人はとても気分が落ち込んだのを覚えている。

その後、お散歩コーナーといって、好きな犬種を選んで敷地内を散歩してまわるというイベントの時間があり、友人の付き添いで行った手前、管理人はブルドッグ(フレンチではなくほんまもんの大型犬のブルドッグだ)とか、あまり一般人に人気のないちょっとごつめの顔をした犬を次々選んで散歩をし、いちおうグリグリもしたのだが、それでも管理人の沈んだ気持ちはまったく晴れなかった。

どうして大好きな犬たちに囲まれているのに、あんなに気分が落ち込んだのか、家に帰ってツチノコ兄弟の天真爛漫な笑顔を見た瞬間にその理由がわかった。

犬とはほんらい人と一緒に生きていくよう改良された動物である。四つ脚で尻尾がついていて、イヌ科の生き物だから犬なのではなく、人と一緒に暮らし、人と一緒に作業し、人のそばで生きるからこそ犬は犬となりえるのだ。ドッグパークにいた犬たちは、犬の顔をしていなかった。人を見ても目を輝かせることもなく、信頼することもない目をしていたのだ。

皮肉なことに、それから数年後、姫を引き取ったことが縁となり、多くの保護犬と会う機会を得て、管理人は数年ぶりにまたあの目をした犬たちに再会することとなった。人に捨てられ、虐待され、悲惨な過去を持つ犬たち。ほとんど人間と接する機会のないシェルターなどに長くいる犬たちは、皆あのドッグパークの犬たちと同じ表情をしていたのだ。

そういう犬たちが、良い里親さんに巡り会い、数ヶ月後に近況報告をしに、笑顔で里親会に遊びに来てくれるたびに、ああ、犬というのはほんらい人間と共に生きるべき動物なのだ、とつくづく思ったものだ。

犬は、象やキリンやライオンのように、檻に入れて展示すべき動物ではない(管理人は象やキリンやライオンも動物園にいるべきではないと思っているが)。犬を知らない人には、そのちがいは判らないかもしれないが、ほんとうの犬を見たことのある人の目から見ると、そこにいるのは犬に見かけが似ているだけのまったく別の生き物なのだ。だから犬の動物園などほんらいあるべきものではないはずだ。にもかかわらず、世間にはドッグパークと呼ばれる犬の動物園があいかわらず存在する。

そこそこ経営が成り立ってしまうので、それを見て自分にもできると勘違いする人間もいるようだ。象やキリンを買い集めるのには資金もいるし、飼うための餌代や施設建設維持のための費用もいる。その点、犬なら簡単だしと安直に経営に手を出して、案の定失敗する。その結果、行き場のなくなった犬たちがレスキュー団体の保護の対象になっていく。

こういう愚かで浅はかな人間を非難したり罵倒するのは簡単だ。だが、金に目がくらみ、安直な儲け話に飛びつき、犬や猫などの動物の命を道具として扱う人間は決していなくなることはないだろう。日本は自由経済の国なのだ。金儲けの手段を封じ込める手だてなどないのである。

ドッグパークの経営失敗も、悪徳ブリーダーの繁殖所の崩壊も、この先、ペットブームが続くかぎり決してなくなることはない。

安いからといってペットミルで製造された純血種に飛びつく人がいなくならないかぎり、そういう犬猫を安価で売っている大型ペットショップで、自分のうちのコのための餌や備品を買う人がゼロにならないかぎり、金儲けになると知れば、無知な素人が一攫千金を夢見てペット業界に参入してくることを止めることはできないのだ。

広島で、また経営破綻したドッグパークの後処理が始まっている(詳細はこちら)今回は想像を絶する500頭以上の大量レスキューだ。何でこんなになるまでとか悪徳業者が許せないとかいろいろ意見はあるだろうが、ともかくいまは死にかけているたくさんの犬たちの命を救うことが先決だろう。治療費やさまざまな備品が不足している。とくに現場から動かせないほど衰弱した犬たちのために毛布、バスタオルなどの敷物は、使い古しで捨てようと思っていたものでも寄付してもらえれば犬たちの助けになる。正直、かなり大規模な団体であっても、この頭数をひとつの団体が処理するのは至難の技だ。一般からの援助がなければ、とても全員を救うことなどできないだろう。また一時的な預かり先も募集しているので(1ヶ月単位の短期で関東でも可)検討してもらえれば幸いだ。とりあえず移動可能なレベルまで回復したコたちを他に移して空きを作らないかぎり、現場に取りのこされた犬たちを引きだして十分な治療を施してやることはできない。

寄付やボランティアなどの直接的な援助ができなくとも、犬を飼っている人もいない人も、できれば多くの一般の人にこそ、この実態は知ってもらいたい、と管理人は思っている。これこそまさに華やかなペットブームの裏に潜む闇の部分なのだ。

いつでも、犠牲になるのは物言えぬ動物たちだ。業者が悪い、行政が悪いと人を非難するだけではなく、どうしたらこういった悲劇をなくしていけるのか、今後も考えていきたいと思っている。

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テーマ : 【緊急」広島ドッグパークレスキュー450頭
ジャンル : ペット

添い寝

すっかり涼しくなってきたせいか、近ごろ管理人のベッドは満員御礼である。

ついこのあいだまでは、冷たい床を好んで寝ていたたちが、暖を求めて管理人に身を寄せて寝ようとするからだ。

管理人の寝床は、セミダブルのベッド枠にシングルの布団を敷いたじつに質素なものである。以前はちゃんとしたセミダブルのベッドに寝ていたのだが、この日記の長年の愛読者の皆さんはよくご存じのとおり、1年ほどまえにベッドマットは廃棄処分の刑に処された(そのときのいきさつはこちらから)。新しいベッドマットを買おうと、かねがね思ってはいるのだが、とくに困らなければ動こうとしないものぐさな性格ゆえ、いつのまにか、せんべい布団生活がすっかり定着してしまったのだ。じっさい、堅い板の上に布団を敷いただけの生活は、持病の腰痛にはかえって良いようで、この1年腰痛で寝込む回数がめっきり減ったのは幸いなことである。

以前は、このベッド用寝床のマットレスをつけて拡大ベッドにしていたのだが、先日姫が発作の際にマットレスを派手に濡らしたため(そのときのお話はこちらね)こちらも先日廃棄処分の刑に処された。ゆえに、いまはベッドの幅じたいがとても狭くなっているのだが、以前のようにツチノコ兄弟と管理人が川の字になって眠り、頭の上に姫がくっつく爪の字時代とはちがい、いまはデカ2頭だけなので、それでも寝返りを打つくらいのスペースは確保できる。

ディーと姫は気分がのらなければベッドに入ってきたりしないのだが、カイの場合はほぼ100%毎晩管理人と添い寝している。これは、個体の性格なのだろうか、パピーのころからカイは、管理人のどこかに必ず身体の一部を押しつけて眠るのだ。足の先だけのこともあるし、横向きになって寝ている管理人の懐に潜り込んで眠っているときもある。飼い主の身体に触れているだけで安心して眠れる。ちょっと臆病で気の小さいカイ特有の性格なのだ。

以前はあまりやらなかったのだが、ディーがいなくなって以来、カイも枕をして寝るようになったのが、最近の変化である。昔は枕をして管理人の横に寝るのがDJ、カイは管理人の足下で丸くなるというのが寝入りばなのパターンだったのだが、最近は、朝目が覚めると横にカイの顔がある。

もしかして、管理人と枕を並べて寝るのは、我が家の社会ではステータスなのだろうか? カイは出世したのだろうか?

だが、管理人が意識を取りもどしたことに気づいて、いそいそと朝のチューをしにくる姫に、毎朝思いっきり踏まれていることを思うと、あまりそうとも思えない。

姫に踏まれても、寝相の悪い管理人に夜中に蹴りを食らわされても、カイはめげることなく管理人のベッドで、きょうも添い寝を続けている。

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テーマ : ワンコ日記
ジャンル : ペット

追記の追記

管理人は、よく「欧米では○○だ」という書き方をするが、じっさいは欧米の事情も決して褒められた状況ではない。ドイツを除いてはノーキルを実現している国などどこにもないし、そういう意味では終着点はとてつもなく遠くにあるのである。

たとえば、管理人がよく引用するのは、仕事柄馴染みの多い米国の例なのだが、じっさい殺処分数を見るかぎり、米国は日本と五十歩百歩の酷さなのだ。ただ、殺処分の方法は日本のようにガス室によるそれとはちがって、通常は注射による安楽死が行われているので、そういう点では日本よりマシだと言えるのかもしれない。

米国にはASPCAという大きな団体がある。一般的にアニマルポリスの名で知られている保護団体で、地域ごとに動物の権利を守るために活動している団体だ(ASPCAの簡単な説明はこちら。公式HPはこちら)。日本でも最近はケーブルテレビや衛星テレビでしばしば番組が放映されているので目にしたことのある人も多いだろう。じっさい「日本にもアニマルポリスを誕生させよう」というささやかな運動も繰りひろげられている。

ただ、アニマルポリスができたからといって、すべてが丸く収まるかというと、決してそうではないのだ。それほど現実は甘くない。ASPCAのような団体が精力的に活動している米国でさえ、の処分数は決してゼロにはならないのだ。

それでも米国の状況は、いまの日本に比べればまだマシだ。を飼おうと思ったときに、多くの人が足を向けるのは、ペットショップではなく地域のシェルターかASPCAの保護施設だからだ。小さな子どもも含めて国民のなかに、保護を引き取るということが当たり前のオプションとして刻みこまれているのだ。はパピーから飼わなければならないなどという神話も存在しない。パピーでも成でも一定数は毎年里親が見つかるのだ。それだけでもじつは日本の現実と比べれば何倍もマシなのだ。

だが、それはきちんとした組織を持ったボランティアグループがあるからではなく、そういう活動をしっかり支えていく多くの人の支持があるからだ。どんなに立派な組織や施設があっても、それを人々が活用しなければ意味はない。いくら多くの犬を保護しても、もらってくれる人がいなければ助けていることにはならないのだ。

いまの米国の現実は決して理想社会ではないけれど、少なくとも日本よりはマシといえるところまでは来ている。そして、そこまで持っていくために、ASPCAをはじめとする各種のボランティアグループがこれまでやってきた地道な広報活動を忘れてはいけないのだ。

犬の殺処分の多さに何とかしなきゃと思っている人、ネットで頻繁に目にする放棄犬の現状に胸を痛めている人、そういう人はこの国にもたくさんいる。ネットの世界などで同じような趣味の人たちとばかりとつるんでいると気づかないことなのだが、そういう人はたくさんいるが、まだまだその数は少数派なのだ。日本人の大多数は、ペットブームの明るく楽しい虚像の世界を信じている。その裏にある残酷な事実を知らない人が多すぎるのだ。

日本人というのは、群で生きるのに適した優れた社会性を持つ民族だ。もともと勤勉でまじめな国民性を持っているので、ある一定の方向性に向かって誰かが舵取りをすれば、おもしろいように一方向に突き進んでいく。それが悪い方向に向かっていくと、第二次大戦のような悲惨な事態を引き起こす。だが、良い方向に向かっていけば、国民ぜんたいが一丸となってそちらに向かっていくような良いウェーブを起こすことも可能なのだ。

だから管理人は正しい情報を提供していくことが、何より大切なのだと信じている。より多くの人に知ってもらうことによって、いつかは理想的な時代が、日本人と同じようにまじめで勤勉なドイツ人が実現させたようなノーキルが実現できるのだと信じている。

冗談ぬきで、ヨンさまかハンカチ王子がバリバリの雑種の成犬の保護犬を引き取ってくれればな、と思うことがある。そんなことだけでも、じつは大きな宣伝効果がある。いままではペットショップに行くことしか思いつかなかった人たちに、行き場をなくした保護動物を迎え入れるという選択肢があるのだと大々的に宣伝できるからだ。以前、キムタクが黒ラブを飼いはじめたといって、ラブがブレークしたように、それだけで保護犬を引き取ってくれる人の数はおそらく飛躍的に上がるのだ。じっさいもらってもらえないまでも、なぜこれほど多くの犬猫たちが捨てられるのか、問題意識を持ってもらう小さなワンステップになるだろう。

一朝一夕で理想的な世界が訪れることなどありえない。この国でノーキルを実現できるのは、50年先、100年先のことなのかもしれない。そのために、自分ができる範囲で地道な作業を続けていくことが何より大切なのだと管理人は信じているし、たぶん、この信念はぜったいに揺らがない。同時に、保護団体に関わる人、そういった活動に興味を持ち、応援しようとしている人たちにもそういう意識は持って欲しいと思っている。目先のことに捕らわれず、長い目で見て何が必要なのか考えて欲しいのだ。ほんとうの意味で現実を直視するのを止めないで欲しい。何をすべきかを将来を見すえ、考えたうえでつねに行動していって欲しいのだ。

よくよく考えてみれば、もしかするとこれを伝えたいからこそ、管理人はしつこくこのサイトを続けているのかもしれない。

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テーマ : 里親探し
ジャンル : ペット

追記

コメントのレスをかねて、記事を書く。てきとうお気楽主義の管理人らしい実にいいかげんなやりかただが、じっさい昨日いただいたコメントを読んで、問題提起というか、いろいろ書き残したことがあるな、と改めて気づいたのだ。

じつは、昨日あげた記事は管理人の考えを主張する連作の一部である。スターウォーズみたいなもので、エピソード1からあげりゃいいものを真ん中の4から始めてしまったようなものなのだ。だから、とうぜん疑問も残るし、あの部分だけ読むと、誤解を生むこともいたしかたない。ほんとうは一気にあげていきたいのだが、現在また納期を抱える身ゆえに文章の推敲もままならない。ゆえに、本編が公開されるのはまだ先のことになるのだが、ともかく、いくつか気になる点が出てきたので、その部分だけ補足説明をしておきたい。

まず、譲渡条件についてだが、管理人は
保護団体がサイトに掲げている譲渡条件なんてものは百害あって一利なしだと思っている
と書いているが、この文章で管理人が言いたいのは
保護団体がサイトに掲げている譲渡条件なんてものは百害あって一利なしだと思っている
ということなのだ。譲渡条件をつけるなと言っているのではないし、ひとつまちがえば死んでいたはずの犬たちだから、とりあえずどこでもいいからやってしまえ、と言っているのでもない。

なるべく良い条件の家にもらってもらえるようできるかぎりのことをするのは、保護活動をしていれば当たり前のことだし、とくに自分の家で預かっているコや自分が保護したコであれば、もしかしたらもっと理想的な里親さんが出てきてくれるのではないか、と期待するのはとうぜんだ。だから、個別の犬について、このコにとってはこういう家が理想的という譲渡条件をつけるのは当たり前のことなのだ。

ただ、良い条件の定義が犬によってちがってくるという点をまるっきり無視して、ともかくこうでなければならないという理想の里親さん像をすべてのケースにあてはめるのはいかがなものか、と管理人は思うのだ。

だから、サイトにでかでかと○○な人はダメという譲渡条件を掲げている保護団体を見ると、なんだかなぁ~と思ってしまう。あれはほんらいOR条件であるはずなのだが、じっさい保護活動をしている人のなかにもAND条件だと思っている人が多数いる。ましてや、保護犬を引き取ろうとサイトを見に来る人たちは、たいていAND条件だと勘違いする。

あのすべての条件に当てはまる家以外は、犬を飼ってはいけないとしたら、放棄犬の保護など止めたほうが身のためだと思うのだ。なぜなら、現在保護されている犬や、これから放棄されるであろう犬の数を考えたら、とうていすべての犬を新しい家族のもとに届けることなど不可能だからだ。あれがAND条件だとしたら、それほどぜんぶの条件に当てはまる家庭の数は少ないのだ。試しに自分の知りあいのことを思い浮かべて欲しいのだ。知りあいのなかに、すべての条件をクリアし、なおかつ犬を飼いたいという犬好きで、現在犬を飼っていない家庭がいくつありますか?

管理人の周りには1軒も見あたらなかった。ちなみに管理人たちの世代は、保護団体がターゲットとしている年代である。年齢制限の上限にも引っかからないし、子どももある程度大きくなっている。だが、他の条件でみごとに引っかかってしまうのだ。

この手の「里親会批判」めいたことを書くたびに、あちらこちらから石が飛んでくる。その石には

「何もやってないくせに」

「口だけなら何とでも言える」

「現実を見てないくせにえらそうに」

と書いてあるのだが、そのたびに管理人が思うことがあるのだ。「何もやってない」の「何も」が預かりボランティアとか保護団体のお手伝いという意味であれば、たしかに現在管理人は何もやっていない。だが、だからといって自分がレスキューとはまったく無縁の部外者かというと、そうとも言い切れない現実がある。うちには姫という保護犬出身の犬がいる。姫を引き取ったことがご縁になって、たくさんの保護犬と出会うことになった。センターの処分のようすを書いた記事などを見るたびに思うのだ。あそこにいるのは姫だったかもしれない。ガス室に送られていく後ろ姿は友だちの家のポチだったかもしれない。だから、やはり他人事では済まされないのだ。

皮肉なことに、現実を見ているかどうかという点で言えば、管理人のほうが多くの保護団体関係者より現実を見ていると思っている。ご大層な譲渡条件をサイトに掲げ、いるはずのない理想的な飼い主が現れてくれる日を心待ちにするほど、管理人は甘い幻想は抱いていない。

良い飼い主の数には限りがある。これは、管理人が以前短期間だが保護活動を手伝っていたときに目の当たりにした現実だ。

理想的な100点満点の飼い主の絶対数が足りないのなら、50点でもいいから良い飼い主になろうとしている人の数を増やすことが先決だ。そういう人にも犬を譲渡し、その人が来年は70点、再来年は80点の飼い主になれるよう、長期のサポートをしていくのが大切なのだ。0点以下の救いようのない、犬を飼うべきではない人たちには(冗談ぬきで、こういう人もじっさいいる)まちがっても犬を飼ったりしないよう、思いとどまらせる努力をすべきなのだ。

ただ、それをするには時間とマンパワーが必要になる。現在の仲良しグループでやっている多くの自称保護団体レベルにはとうていできる仕事ではない。保護団体も、きちんと組織化されなければならない。これは管理人がかねがね提唱している保護団体の向かうべき道なのだ。

(つづきは明日)

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ターゲット

管理人は、保護団体がサイトに掲げている譲渡条件なんてものは百害あって一利なしだと思っている人間だ。なぜそう思うかについては、そのうち気が向いたらまた書いてみるが、なかでも、年齢制限ほど馬鹿馬鹿しいものはないと管理人はつくづく思うのだ。

なにしろ、いまどき60歳代の老人はイヤになるほど元気がありあまっている。仕事を辞め、一日家にいてもつまらないし、子どもも独立してしまったし、趣味もないしという引退した老夫婦にこそ、保護犬を引き取ってもらえればいいはずなのに、年齢制限というくだらない譲渡条件のためにそれもままならないなんておかしいと思うのだ。

考えてもみて欲しい。何しろ、めちゃくちゃ元気がありあまっている団塊の世代の人たちだ。いままで40年間もサラリーマン生活をおくっていたのだから、早寝早起きの規則正しい生活が骨の髄まで染みついている。退職後はほとんど毎日家にいるのだからお留守番が少ない家庭そのものだ。運動不足解消のために1日何度も散歩に行くのだって厭わない。金だって、管理人たちの世代に比べるとじゅうぶんすぎるくらい持っている。おまけにまじめで勤勉な人たちだから、犬をきちんと飼おうと決めたら最後、とことんまでやるのは明らかだ。

ついでにいえば、いままで家にいなかった夫が、いきなり毎日家にいると話すこともなくて気詰まりだ、と愚痴をこぼす奥さんも多いようだが、犬がいれば夫婦の話題にも事欠かない。愛犬との生活が、老夫婦の第二の人生の生き甲斐になり、生活の張りになり、おまけに保護犬の数も減るとなったら、これ以上理想的な飼い主はないでしょ? 

ちなみに55歳という年齢は、どうやら犬の寿命と飼い主の寿命から算出したものらしいが、あれだけ元気な世代なのだから、犬より先に逝くとはとても考えにくいのだ。人間というのは頼りにされていると思うとがんばれる、そんな精神的な部分も大きいし、60歳だろうが70歳だろうが、元気な年寄りはいくらだっている。むしろ、子犬はたしかに可愛いが、育てるのに体力がいるが、その点成犬ならば、ちょっと体力が衰え気味の老夫婦にだってちゃんと飼えるのだという点を強調して、一般的にあまり人気のない成犬をメインに引き取ってもらえるよう働きかければ、これほど美味しい話はない。

保護活動をしている人たちのとって、来年からの数年間は、やりようによっては当たり年になるはずなのだ。にもかかわらず、訳のわからない譲渡条件を掲げているせいでせっかく大量に出てきた潜在的里親さんを遠ざけてしまうなんて、なんとももったいない話なのだ。

べつに里親さんになってもらわなくてもいい。一時預かりとしてボランティアをやってもらうのにも、定年退職後の夫婦というのは理想的だと思うのだ。何しろ、留守番が少なく、散歩にもまめに行ってくれて、たっぷりの愛情を注いでくれるのだから、これを逃すほうはない。悲惨な現場に取り残されているコたちを1頭でも家庭のなかに入れてやることができるのなら、活用しない手はないと思うのだ。

いま狙うべきは、団塊の世代なのだ。じっさい商売人たちは、こぞって団塊の世代向けのビジネスを企画している。それはおそらくペットショップだって同じだろう。ペットショップでは客に条件などつけないから、金さえ払えばどんな客でも犬が買えるのだ。最後まで看取ることができないような年齢の人たちが、大量にパピーを購入したら、この先どうなる? 保護団体の算出が正しいとしたら、飼い主に万が一のことがあったとき、その犬たちがどういう運命を辿ることになるのか、管理人としては考えたくない。

そんなリスクを考えたら、団塊の世代の全員に成犬を配って歩きたい気分にならないだろうか? 子犬じゃなくて、ぜひとも成犬を引き取ってやってください、とアピールするのが得策ではないだろうか? 55歳以上不可なんていう譲渡条件をサイトに掲げるべきではないと思いませんか?

いま狙うべきは、団塊の世代なのだ。多くの保護団体がこのビジネスチャンスに飛びついてくれることを願うばかりだ。

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団塊の世代

テレビで「あのつま恋コンサートがふたたび!」というニュースを見た。’75年に行われた伝説のフォークコンサートが今年同じ場所で行われるということで、当時、ナウでヤングだった皆さんが、ふたたび大フィーバーという話である。集まったのは、もちろんいま話題の団塊の世代の皆さんだ。顔を紅潮させて「たくろぉぉぉ~」とか雄叫んでいる姿を見て、「ぜったいに、この人たち、わたしらより長生きするわ」と深いため息をつく二世代ほど若い管理人なのである。

会社員をやっていた頃も思っていたのだが、この世代の人たちというのはやたらめったら元気がいい。理想に燃えて、会社の将来について熱く語ってしまったり、社内ボーリング大会といえば、マイボールにマイシューズでバシッと決めて賞品をかっさらっていくような、管理人のテイストからいくとちょっと痒めの人が多いのだ。

戦後すぐに生まれたせいで栄養状態はあまり良くなかったはずなのに、ここまで元気でパワフルだということは、おそらく、細胞の造りが根本的にちがうのだ。管理人たちの世代は、彼らにいわせると、何を考えているのか判らない新人類という新しい人種なのだそうだが、あの歳になってもあれだけ元気でいるほうが、管理人にいわせれば驚異である。そのうえ、やたらと人数が多いので、きっとますますパワフルさに磨きがかかる。

あまりの元気の良さに、こっちのほうが生気を吸い取られそうな気がしてしまうのだ。この人たち、元気で長生きしそうだし、この調子だと、やっぱり管理人たちの時代になったら、90歳くらいにならないと、年金なんてもらえないな……

一生働いていかねばならぬ我が身を恨めしく思いながら、ため息をつく昨今なのである。

で、そんな団塊の世代の皆さんが、来年からどんどん定年退職を迎えるらしい。社会では2007年問題などといわれている。定年退職するだけで社会問題になっちゃうあたり、やはり数は力とは良くいったものである。

ブリーダーの経営破綻やら、多頭飼い現場の崩壊なんてニュースを日々目にしている管理人としては、これは保護団体にとって願ってもないチャンスだぞとほくそ笑んでいるのだが、世間を見渡すかぎり、これがレスキューにとって千載一遇のビジネスチャンスと捉えている人は、どうやらあまりいないようだ。

それが証拠に、あいかわらず多くの保護団体のサイトには、おなじみの譲渡条件とかいう不思議なものが掲げられたままなのだ。

あの誰でも知っている、独り暮らしはだめ。結婚していないとだめ。55歳以上じゃだめ。持ち家でないとだめ。留守番が多いのはだめ。小さい子どもがいるうちはだめ。引っ越しが多いうちはだめ。という何を基準に決めたのかさっぱり判らない不可思議な「理想の飼い主像はこれだ」という条件である。

いうまでもないが、このうち55歳以上不可(じっさいはパピーはダメときちんと明記しているところもあるが)という点で団塊の世代の全員が保護犬の里親にはなれないのだ。

あぁ~もったいない。こんなチャンスは二度とめぐってこないのに。

新しい飼い主になってくれそうな人たちが一気に500万人から出てくるというのに、その世代を狙ってガンガン里親探しをやらないなんて、もったいなさすぎて涙が出る。

(つづきは明日)

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価値観

人はそれぞれ、ちがう価値観を持っている。ここでいう価値観とは、まあ平たくいえば、これは好きだけどあれは嫌い、あっちはダメだけどこっちはOKというような判断基準のことなのだが、この相違というのは共同生活において大問題になることが多い。

たとえば、「価値観のちがい」を理由に毎年何万組ものカップルが離婚している。まあ、もともと価値観なんて個人によって異なるもので、最初から価値観が同じ人間などいるわけがないのだが、別れる理由が「価値観のちがい」というのは、要は「勘違いしてました」「幻想が冷めました」の大人っぽい言い方、という気もしないではない。

他人のことはおいといて……

とうぜんのことながら、異種である人間と犬は価値観がちがう。で、その価値観のちがう者どうしが共同生活を営む場合、さまざまな軋轢が生まれてくる。とくに、臭いについては大きなちがいがあるようだ。

たとえば、うちの犬たちは人に会ったとき、相手の臭いを嗅いで「この人は良い人か悪い人か」を判断する。姫の子ども嫌いのように、特定の年齢層や外見のグループを嫌がるケースもあるのだが、一般的に見ると犬が人間を判断する基準は、着ている服がブランド品かとか財布のなかに大金が入っているかとか、顔がカッコイイかとか背が高いかとか、そういうこととは一切関係なく、相手が心地よい安心できる臭いを放っているかによって決まってくるようだ。

ちなみに、管理人は人とおつきあいする際に、あまり臭いにはこだわらない。たしかに、そばに寄るだけで鼻が曲がるような臭い人はできればご遠慮願いたいが、だからといって、初対面で相手のお尻の臭いを嗅いでみるほど臭いにこだわるわけではない。

犬を室内飼いするようになって、割と問題視されるのが臭いである。犬猫屋敷のように多頭飼いでつねに動物があちらこちらをうろうろしているような家庭だと、どんなに頑張って掃除をしても、つねに獣臭が漂う野生の王国になるのは仕方がない。管理人自身、身体にすでに獣臭が染みついているので気にも留めずに日々暮らしているのだが、ペットを飼っていない人にいわせると、玄関を開けたとたんにぷ~んと独特の臭いがするのだそうだ。

一般的な人間が獣臭を不快だと思うのは、ほぼまちがいないだろう。そうでなければ、とっくの昔に「お部屋の芳香剤ーダックスフンドの香り」とか「お部屋いっぱいに柴犬の香りが漂う魔法の消臭元」みたいなグッズが発売されて、いまやヒット商品になっているはずだ。ペットブームの昨今である。ペットを冠した商品はたいていそこそこ売れるようにできている。

だが、スーパーの芳香剤コーナーを見ても、ペットの香りを消すためのグッズはあっても、部屋を犬臭くするための商品などないのである。

これは犬の価値観からいうと、じつに由々しき事態なのだ。

管理人の理解では、犬というのは自分の臭いに囲まれているとき、もっとも安心して暮らしていける。だから、我が家に初めてのコがお泊まりに来るときは、ふだん使っている毛布やタオル、または飼い主さんの臭いがついた服を洗濯せずに持ってきてもらうことにしている。馴染みの臭いが周りにあるだけで、犬は落ちついた気持ちになる。とくに見知らぬ場所にいきなり預けられたときには、こんなことでも効果があるのだ。犬の性格によって個体差があるのだが、往々にして犬というのは極端に環境が変わるのを嫌う、保守的な動物だといえるかもしれない。

余談だが、去年、天下のビビリ犬ポセイドンが我が家にいきなりホームステイに来たとき(そのときの騒動は、こちらから)、いつものように、飼い主の臭いがついた服を持ってこい、と指示したところ、越後屋はよりによって脱ぎたてのTシャツを袋に入れて持ってきた。何しろ真夏の暑い盛りである。汗でぐっしょり濡れた脱ぎたてTシャツは、こう言っちゃなんだが、袋を開けたとたんに気絶するほどの不気味な臭いを放っていた。

たしかに臭いが強ければ強いほうがいいとは言ったのだが、犬の繊細な鼻にこのような強烈な臭いを嗅がせてもいいものだろうか?

だが、割り箸でつまんで(←管理人が素手で触らなかったのは言うまでもない)ケージのなかに入れてやると、ポセは嬉しそうにしばらくTシャツを嘗めたり顔をすりつけたりしたあとで、そのなかに顔を埋めて静かに眠りに落ちていった。

犬の考える良い香りと人間の考えるそれには、大きすぎる隔たりがある。

人間が心地よいと思う石けんや香水の香りは、犬にとっては人工的で気持ちの悪い不気味な臭いに他ならない。逆に犬が良い香りと考える飼い主の体臭や、生ゴミの臭い、汚物の臭いは人間にとっては迷惑他ならない異臭でしかないのである。

うちの犬たちは、シャンプーして石けんの良い臭いが身体につくと必ず直後に、わざわざゴミ集積場や他の犬の糞尿の跡に身体をこすりつけてくさい臭いを身体にすりつけようとする。飼い主にしてみれば、せっかく汗だくになって洗ったばかりなのに、なんてことをするんだ、こいつらは!という気分なのだが、犬にしてみれば、せっかく良い具合に臭くなってきたときに(シャンプーの)変な臭いをつけられて、たまったもんじゃない、と思っているようなのだ。

まだディーが元気だったころ、管理人が風呂上がりにほっこりしていると、奴が必ずやってきて、顔から始まって、脚やら手をさんざん嘗めまくって、みごとに石けん臭を消してくれたものである。ディーにしてみれば、風呂場に入って出てくると、管理人は変な臭いをつけてくる。ここはいっちょ、オレが頑張ってもう一度オレの臭いをたっぷりつけてやらねば、と思っていたようなのだ。

さんざん人のことを舐めまわしたあと、鼻をピクピクさせて、ディーくん臭がたっぷりついたことを確認してほくそ笑むディーの悦に入った満足げな顔を思いだすと、いまでも管理人は笑いが止まらなくなる。

こちらにしてみれば良い迷惑なのだが、ディーにしてみれば良いことをしてやっているつもりなのだ。ほんらいならば、最後にシッコもかけてやって、管理人はディーの持ち物だ、と主張しておきたいところだったのだろうが、さすがにそこまでやらなかったのは、ディーの賢明なところである。

犬と人間は絶対的に臭いに関する価値観がちがう。だから、犬の室内飼いが一般的になればなるほど、臭いで悩む飼い主の数が多くなる。どこまで譲歩するかは各飼い主の、それこそ価値観の問題だが、できれば、犬たちも人工的な気持ちの悪い臭いに毎日囲まれて我慢しているのだということは、忘れないでいてやって欲しいな、と管理人は思っている。

将来、歳をとって足腰が立たなくなり、もう犬を飼うのは無理だとなったときには、できれば部屋を犬臭くする芳香剤をまいて暮らしたい。

しばらくシャンプーしていない犬の身体に鼻をつけると、不思議とほっとしてしまうちょっと妙な管理人なのだ。

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テーマ : ☆多頭飼い☆
ジャンル : ペット

発情期

には発情期というものがある。数ヶ月に一度(通常は半年ごと、年に2回が一般的)1ヶ月程度の期間、交尾が可能となり子孫を残すことができるのだ(雌発情期についてはこちらをどうぞ)。

年に2回しかないチャンスとなれば、雌は必死でパートナーとなる牡を探す。ヒートの時期にはマーキングが多くなる、落ち着かなくなる、飼い主の言うことも聞かなくなる、ついには脱走してしまうこともある。

そりゃとうぜんだ。の一生は長くても十数年、毎年2回しか繁殖期がないのだから、子孫を残すためにはそのチャンスを最大限に活用しようとするのが動物としての本能だ。妙な言い方だが、年中発情期の人間とちがって、発情期は真剣勝負なのだ。

姫はいま、ヒートの最終段階に入っている。おそらくここ数日が一番妊娠の可能性が高い時期なのだろう。さかんにカイザーを誘う仕草を繰りかえす。

むろん、カイはすでに去勢手術を済ませているので、いくら誘われても何のお役にも立てないのだが、それでも牡犬を誘わずにはいられない。これは子孫を残したいという、姫の動物としての本能なのだ。

早い時期(思春期が来る前の生後半年くらい)に去勢手術を済ませておけば、牡犬はヒート中の雌犬の臭いにもまったく反応を示さないのだそうだが、ツチノコ兄弟の場合は1歳過ぎて手術をしたので、姫の良い臭いに敏感に反応してしまう。ゆえに、我が家ではじっさいの交尾はしないというだけで、繁殖期の興奮状態が毎回ヒートのたびに繰りかえされる。

その激しさは、ふだんの遊びのレベルを超えている。家具はひっくり返り、床が抜けんばかりの勢いで大型犬が家中を組んずほぐれつ走りまわる。じっさい、交尾をさせる場合、興奮した犬たちが咬みあって怪我をするケースもあるのだという。

発情期に目的を達成できない姫のストレスも、そうとうのものがある。イライラと落ちつきがなくなり、ふだんの姫とは別の犬のようになる。

管理人は、もともと不妊去勢手術推進派だ。我が子のように可愛い愛犬の子孫を見てみたいという気もないわけではないが、たとえそれが血統を残すべきすばらしい犬であったとしても、世の中には飼ってくれる人がいないというだけの理由で殺される犬があとを経たないのだから、犬を飼える余裕があるときには、そのなかから気に入った1頭を連れてきて、我が家の一員に迎え入れる。これが管理人の方針である。ゆえに、我が家に来るコは基本的に全員手術してしまうのだが、姫の場合は健康上の理由からそうすることができなかった。

だから犬の発情期というものを身近で体験したのは今回が初めてである。

何ごとも百聞は一見にしかずとはまさにこのことだ。不妊去勢手術は犬のストレスを軽減させるために推奨されるものと知識として知ってはいたが、じっさい目の当たりにしてみて、やはりそのとおりだと思うのだ。たしかに手術をすることで、子孫を残す可能性は完全になくなってしまうのだが、じっさい交尾をさせる予定も、産ませるつもりもない以上、無駄に発情期のストレスを犬に感じさせるくらいなら、手術して穏やかな一生を送らせてやりたいと管理人は思っている。これは、譲渡を受けた保護団体にやれといわれるからではなく、周りの人間にそうすべきだといわれたからでもなく、純粋に飼い主として、それが我が家の犬にはベストの選択だと管理人自身が考えるからだ。

むろん、飼い主の考え方にはいろいろある。管理人自身、子どもを持たないし、子孫を残すということについてのあまり重きを置いていないという価値観が影響しているのかもしれない。だから、ともかく何でも良いから手術をしろ、とすべての飼い主に押しつける気は毛頭ない。

だが、中途半端な知識で、変に犬を擬人化して「可哀想」というだけで殺されるためだけに生まれてくる命を増やすことだけは止めて欲しいと思うのだ。

愛犬の産んだ子犬が見たい。我が子のような愛犬が産んだコは孫のようなものだから、という人がいるが、もしそうならば、生まれてきた子犬全員をきちんと自分の手元で育てるか、ちゃんと最後まで可愛がって育ててくれる飼い主さんを自分の責任で見つけて欲しい。気に入った子犬だけとって、あとはペットショップに売るようなことは、止めて欲しいのだ。ふつうの人間は、孫をペットショップには売らないよ。ちがいますか?

生まれてきた子犬責任が持てないのなら、ぜったいに妊娠させぬようきちんと管理をして欲しい。しっかりトレーニングを入れた犬でも、発情期のコントロールは難しい。本能に突き動かされた動物は、ふだんは思ってもみないような行動をとるし、雌は年に2回で済むのだが、牡の場合は、それが一年中続くのだ。万が一の事故を防ぐための苦労は、並大抵のものではないのだから、それをきちんと覚悟して欲しい。

犬はいまや野生では生きてはいけない動物だ。飼い主がいて、飼い主の管理のもとでしか生きられない。であれば、飼い主の都合で犬の生殖までコントロールすることも、やむを得ない決断なのだ。

犬は人間にとっての最高のパートナーだが、犬と人間は同じではない。そこのところをよく考えたうえで、すべての飼い主がきちんとした判断をくだしてくれることを管理人は願って止まない。

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テーマ : わんことの生活
ジャンル : ペット

他犬のそら似!?

我が屋敷にはいつでも里親募集中のバナーが表示されるようになっている。

サイトを開けるたびにランダムで現在募集中のコの写真と簡単なプロフィールが表示されるのだが、先日たまたま出てきた写真を見て、管理人は固まった。

「姫ちゃん、なんでアンタがまた里親募集ページに載っているんじゃい?」

だって、これ、姫にそっくりじゃないですかぁ?

前髪(?)の感じといい、耳の形といい……瓜7つぐらいだ。

親戚かしら? 単なる他犬のそら似なのか。それにしてもほんとうによく似ている。

10歳のおばあちゃんみたいだし、新しい飼い主さんを見つけるのはそうとう大変だとは思うのだが、似た犬つながりで、思わず大声でエールを送ってしまう管理人なのだ。

そういえば、似た犬つながりで、お知り合いになり、いつの間にか交際2年目に突入している犬友がいる。以前、犬猫屋敷のトイレご不浄に寄生していた、やはりビーグル愛好家で多頭飼いのワハ母さんご一家である。何しろ、姫がペコと呼ばれていた時代から、「このコ……うちのハンナにそっくり!」と追っかけを始めて、いまだに屋敷の常連さんをやってくれている筋金入りのストーカー(?)なのだ。

じっさいお目にかかったのは、2年前に一度きりだし(そのときのもようはこちらでどーぞ!)、正直犬を連れていなければ、どこかですれ違ってもお互い気づかないかもしれないのだが(飼い犬は犬飼いのお名刺がわり♪)なんとなくこの2年、つかず離れずで犬友関係が続いている。以前は、屋敷のご不浄が連絡用ののろしの役目を果たしていたのだが、本宅閉鎖以来、ワンスケさん、ハンナさんはどうしているか?と管理人はちょっとばかり気になっていた。

そしたら……ワンスケ父ちゃんがいつの間にかブログを始め、そこに母ちゃんもしっかり寄生していた(^_^;)

父ちゃんの趣味の世界の臭いがプンプンする、そうとうおもろいブログである。管理人はかなりここが気に入っているので、割としょっちゅう入りびったっている。

ちなみに、このブログを読むポイントは、コメント欄までつぶさに目を通すことである。なぜなら、コメント欄で母ちゃんから重要な発表がなされていることがあるからである。そこを見ておかないと、話の先が見えないことがけっこうあるのだ。本文のおもしろさプラスコメント欄で繰りひろげられる夫婦の掛け合い漫才のおかしさがこのブログのウリである(←勝手に他人のブログを評論する奴)

ときには

「上のコメントまちがって入れたんで、父ちゃん、消しといてください」

とか業務連絡まで入ってるし(汗)

一緒の家にいるはずなのに、ブログで会話してる夫婦って、かなり新しいかも……

ともかく、2年越しの犬友ワハ母一家の生活がのぞけるwansukeの寝姿日記「かーちゃん、オレ、先に寝るぜ!」(←何でもいいけど、タイトル長すぎ!)は最近の管理人の一押しなのだ。


主役のワンスケさん……飛んでます!
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テーマ : 里親探し
ジャンル : ペット

お坊っちゃま

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さて、月曜日の「姫ちゃんの2周年記念日」の話だが、我が家では誕生日やら記念日には犬たちに豪勢な食餌が振る舞われることになっている。

犬猫屋敷で豪勢な食餌といえば、むろんメニューはと決まっている。

今回は、骨付きブタのスペアリブをせいろで蒸してやることにした。いつでも万年ダイエット中の犬猫屋敷のお犬さまたちである。脂身の多いスペアリブをそのまま食べさせたりしたら、また皮下脂肪がたまりにたまって、おデブ指数が上がってしまうからだ。

親に頼んで買ってきてもらったスペアリブは3本入りで、小さなのが2本と肉もたっぷりついたの大きいのが1本という構成だった。

きょうは姫ちゃんのお祝いだから、姫にはこの小さな2本をやろうかね。

まずは、いつもの餌を1/3ほどやったあと、本日のメインディッシュ、スペアリブの登場である。骨付き肉を見た瞬間、姫の瞳がキラリと光った。

「肉ね。やったわ! きょうの夕飯は肉なのね!!!!」

1本目のスペアリブを、姫はおよそ3秒で平らげた。




ガブッ (←肉にかぶりつく音)



バキッ (←骨を真っ二つに噛みちぎる音)



スポッ (←ふたつに折った骨を肉ごと吸い込む音)




もう少し、ゆっくり味わって食べられんもんかねぇ~小さめとはいえ、スニッカーズくらいの大きさはある骨付き肉を三口で呑みこむアンタの気がしれん……





それに対して、お坊っちゃま育ちの黒いかたのほうは……





「こっ……こっ……これはなんでしょうか? え? お肉なんですか? 食べられるんでしょうか? でも大きすぎて、ボクの小さなお口ではとても食べるのは無理だと思います」

バクッといけ! 男なんだから、むしゃぶりついて喰ってみろ!!

「むっ……むっ……無理ですよ。こんな大きなもの、とても食べられませんって。お願いします、管理人さん、食べやすい大きさにちぎってください」

たしかに、貧乏な我が家では肉といったら、一口サイズの小さな肉を餌や野菜に混ぜて嵩を増やして食べさせたことしかない。大きな(こちらは100円で買える棒アイスくらいの大きさ)骨付き肉を見て躊躇する気持ちも判らないではないが、でもやっぱり犬なんだから、ここは一発バクッといってもらいたいものである。

とはいっても、困った顔をして肉の塊を見つめ、それから懇願するような目で管理人を見上げるカイの顔に負けて、けっきょく管理人は床に座りこみ、せっせと手でスペアリブをちぎってやることにした。

「はい、カイちゃんお口開けて……あぁ~んしてごらん」

やっぱり犬飼いという人種はどこかネジが外れている。目の前にいるのは、本気になれば人の手だってかみ砕く立派な牙を持った動物である。そいつのために人間が肉をせっせと骨から外してやるなんて、どこか何かがおかしくはないかえ?

そのころ、すっかり2本目のガブッ、バキッ、スポッを終えた姫さんは、少しずつ肉を食べさせてもらっているカイのそばで

「ちょっと、ちょっと、ちょっと、それ残すんなら、アタシにちょうだい」

光線をビシバシ送りながら、カイと管理人の周りをグルグル回りつづけていた。

ライオンの食べ残しを狙うハイエナか、アンタは!?

5分ほどかけて、ちぎってもらった肉をきれいに食べ終えて、最後に残った骨をまた数分かけて堪能して、カイのお食事タイムは無事終了した。

こいつ、ぜったい野生では生きていけんな。

甘やかされて育ったお坊っちゃま育ちの我が愛犬を見て、深くため息をつく管理人である。

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テーマ : ワンコ日記
ジャンル : ペット

素数

目の前にマーブルチョコが7つ。

黄色が2つに青が2つ、茶色が2つに赤が1つ。赤を食べちゃえば、6つになるな。ぜんぶ2つずつのペアーになるし、仲間はずれはいなくなって、なんとなく安心

でも赤があるときれい。ぱっと目を引く。赤が2つだときっと多い。1つだからアクセントになる。

1とその数以外の自然数では割り切れない1より大きな自然数のことを素数という。2は別として(2も素数なのね)、なんとなくどれも出っぱりがあるような気がする数字だ。

管理人は、なんとなく素数好きだ。

きっちり割り切れない、どことなくいびつな形がおもしろいと思う。

世の中には、マニアックに素数を追求している人のサイトもある。素数を使ったオンラインゲームなんてのもある。

深いね、素数……

参ったわ……

何色のマーブルチョコを口にいれるか。そんなことで悶々と悩む、秋の昼下がり。

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テーマ : ひとりごと
ジャンル : 日記

まだまだ……

数日前のことになるが、夜の散歩のときにひどい雨にあってしまった。いちおうレインコートがわりにTシャツを着せて行ったのだが、トイレのみで戻ってきたにもかかわらず、家に戻ってみると2頭とも泥が太ももまでこびりつき、拭いただけではとても室内に入れられる状況ではなかった。

仕方がないので、風呂場に連れて行って、脚を洗ってやることにした。

カイザーはパピーのころからお風呂場トレーニングを積んでいるので、「お風呂場」と一声かければ、自ら洗い場に入っていく。そこでご褒美を一かけ口に入れてもらったあと、管理人が廊下のぞうきんがけを終えて、もう一かけのおやつを持って風呂場に入ってくるまで、その場でちゃんとおとなしく待っていられる。

問題は風呂が嫌いで、「風呂場」のコマンドが何たるかも知らない姫さまである。ディーがまだ元気だったころは、3頭いっしょに入れるとあまりにも狭いので、姫はたいてい拭いて乾かすだけで済ませてしまっていたのである。

20kgそこそこの姫の体重ならば、むろん抱き上げて連れて行くことも可能なのだが、この際だから姫にも「お風呂場」コマンドをマスターさせようと、今回餌を使って風呂場まで誘導してみることにした。

目の前で大好きなチーズをふると、姫は嬉しそうについてきた。こりゃ意外に簡単にできるかと思いきや、3歩歩いたとおもったら、いきなりその場に座り込んだ。

「ほら、オスワリしたわよ。早くそのチーズよこしなさいよ」

姫ちゃんの辞書には、いまだにコマンドという言葉は存在しない。いちおうオスワリもマテもフセもできるようになったのだが、下手な鉄砲も数打ちゃ当たるで、あいかわらず何か言われたら持ち芸をすべてご披露して、当たったらラッキーというレベルから脱しきれていないのだ。

ゆえに、目の前で美味しそうなものが振られたときは、とりあえず知っている芸をご披露してみる。

姫の一番の得意芸はあいかわらずオスワリだ。ゆえに、管理人の持つチーズをいただくために、姫は得意芸を披露したわけだ。

「姫ちゃん、そうじゃないの。お風呂場に行ったらこれ、上げるからね」

その場に座り込んだ姫を無視してそのままチーズを振りつつ「お風呂場、お風呂場」とコマンドを繰りかえしながら、後ずさりで脱衣所に入っていく管理人。

「あら……おかしいわね。そうか、ここじゃなかったのね。じゃあ、ここならどうよ!? ほらオスワリしたわよぉ~」

だから、そうじゃないんだってば。今回は風呂場に入るのが目的なの。どこで座ってももらえないんだって……

けっきょく10歩かそこらの距離しかない玄関と風呂場の間で、姫はなんと4回はオスワリをしてみせた。だるまさんが転んだ、やってるわけじゃないんだから……

そしてようやく脱衣所についた。あと数歩で洗い場である。なかでは、カイさんがおやつが振る舞われるのを今か今かと待っている。

前述のとおり、姫は風呂が大嫌いだ。身体が濡れるのを極端に嫌がるので、風呂場に入るとろくなことはないと思いこんでいるのである。あとちょっとで風呂場に着いてしまうということに気がついた姫は、彼女なりに頭を使って考えた。

これだけオスワリをしてもチーズがもらえないってことは、アレね! Tシャツが濡れてて気持ち悪いし、ほんとうはやりたくなかったんだけど、いいわよ、やってあげるわよ。これさえやれば、完璧よ。だって、今の流行はアレだもの!

さあ、早くチーズよこしなさい。アレをやるから……はい、





ふぅ~せ







…………そうじゃないんですけど……

さっきからオスワリやらフセやら、濡れた身体でいろいろやるもんだから、廊下が大変な状態になってるんですけど(滝涙)

おそらく、きちんとコマンドを入れたいと思えば、ここで褒めてやってはいけないのだ。いくら姫がフセをしても、伏せろといっていないのだから、無視しなくてはいけないのだ。


でもね……



脱衣所で、最後の勝負とばかりにびしょ濡れのTシャツ姿でフセをして、どうよ! って顔してる姫があまりにおかしくて、管理人はその場でさんざん笑い転げたあと、思わずGood Girlと褒めてしまったのさ。口にチーズも放り込んでやっちまった。

あぁ~あ、これで今後姫は「お風呂場」と言われるたびに、脱衣所でフセをご披露することになるんだわ。

なんとなく巧くできてる風だけど、根本的に何かがちがう、また今回もこのパターンにはまってしまったダメ飼い主の管理人である。

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テーマ : 成犬のしつけ
ジャンル : ペット

2周年

きょうは、姫が我が家に来て2周年の記念日である。

2年前のきょう、姫は保護団体のボランティアさんに連れられて犬猫屋敷にやってきた。その当時から読んでくださっている皆さんにしてみれば、もう2年も経ったのか、という気分だろうし、逆に最近読み始めたという方にしてみれば、2年も一緒に暮らしていて、まだあれかい、と思われることだろう。

最近、管理人が姫の問題行動に関しても、割と隠さずにあれこれ書いているのは、ようやく2年経って、ほんとうの意味で、姫が問題の少ない(まだゼロではない)飼いやすい家庭犬になってきたからなのかもしれない。

人間、ほんとうに問題を抱えているときは、「こんな問題があります」などとはおいそれと口に出せないものである。姫が来た当初、先住犬とも折り合いが悪く、また吠え声、悪戯、トイレの失敗と問題行動が山積みだったときには、とてもそんなことは言えなかった。言ってしまったらそれだけで管理人自身がめげてしまいそうだったのだ。だから、大丈夫、これくらいすぐに直せると自分を鼓舞して強がってみせるしかなかったのだ。

理論的には、成犬の躾なおしは可能だと知っていた。管理人が調べたかぎり、欧米のサイトにはそういう事例は山ほどあった。だが、管理人自身、成犬を引き取ったのは初めてで、ましてや姫のような問題山積みのコをほんとうに飼っていけるのか、ぜったいに大丈夫だという確信はなかった。

ただひたすら、失敗を繰りかえし、試行錯誤を続けた2年間だった。

いま思い返すと、とにかく忙しく、大変だったが退屈することのないおもしろい2年間だった。ようやく姫が落ちついてきて、問題行動もほとんど気にならないくらいになったから、初めてこう言えるのかもしれない。

姫に初めて会ったのは、2年前の夏の終わりだった。前々からいつでも里親募集中で見かけて気になってはいたのだが、勇気を出してお問い合わせのメールを出すまで、じつに3ヶ月ほどの時間がかかった。当時はレスキューが何たるかもまったく知らない、ただの犬好きオバサンだったので、けっこう条件がうるさそうだし「あなたなんかには、あげられません」と断りのメールが来るのではないかとドキドキしたのを覚えている。

幸い、アンケートの審査にも通り、預かりさんのお宅のそばで姫とお見合いの段取りができた。初めて会った生姫(当時はペコと呼ばれていた)の第一印象は、写真で見るより小さいし、体つきもバセットxビーグルMixというよりは猟犬タイプだし、どちらかというと神経質そうに見えて、ちょっと好みの犬とはちがうな、というのが管理人の正直な第一印象だった。

姫のことで一番気になったのは、目だった。何がどうとは巧く言えないが、とても不思議な目をしていた。パピーのころから蝶よ花よと大切に育てられたツチノコ兄弟の底抜けに明るい笑顔を見慣れていた管理人にとっては、すべてを諦めたような姫の表情が気になってしかたがなかった。

公園を歩きまわりながら、姫についていろいろと話を聞いた。引っぱりがきついという話だったが、ツチノコ兄弟を独りで操る管理人には問題ではなかったし、コマンドがまったく入っていないというのもとくに気にはならなかった。身体を触られるのを嫌がらないか。攻撃的になるところはないか。臆病なところはないか。2時間弱のお見合いだったが、いちおう自分のなかでのチェック項目はすべて確認し、9月18日に我が家につれてきてもらってお試しスタートということで話が決まった。

その後の騒ぎは、当時の日記を読んでもらえれば判るのだが、じつは何があっても、どんなに大変でも管理人が決して姫のことを諦めなかったのには理由がある。

当時の姫は決して外で座らない犬だった。オスワリのコマンドが入っていないだけではなく、座るということじたい、家の外では決してしない犬だったのだ。たとえば里親会やフリマの会場でも延々3時間以上立ちっぱなしはふつうだった。それが、会って1時間も経たないうちに、姫は管理人の脚のあいだにからだを預けて、当たり前のように座り込んだのだ。「めったに座らないペコが珍しい」と預かりさんが声をあげて驚いたほど、それはめったにないできごとだった。

そして、そのとき管理人の気持ちが決まった。
このコはうちに来るべき犬なのだ。うちで一生飼っていこう。

管理人は犬が欲しかったわけではない。ビーグルMixが欲しかったのでも、保護犬を引き取りたかったのでもなかった。管理人は姫に一目惚れしたのだ。姫を我が家に迎えたかった。姫の飼い主になりたかった。

だから、何があってもがんばれたし、決して諦めることはなかったのだ。

姫との暮らしは、これからもいろいろ騒ぎの連続だろう。今後も新たな問題が起こって、また頭を抱えるじたいになるやもしれない。それでも、管理人に身体を預けて、安心しきった表情で日だまりに目を細めていたあの時の姫の表情を、管理人はずっと忘れずにいたいと思う。

いつのまにか姫の表情は、変わってきた。ご陽気脳天気なツチノコ兄弟と同じように、天真爛漫にニカッと笑うようになったのだ。

姫の天真爛漫な笑顔こそ、この2年間の苦労に対する最高のご褒美だ。

犬との出会いは飼い主を成長させる。そういう出会いがあって幸せだった、あのときお問い合わせメール出しておいてほんとうに良かった。2周年の記念日を無事迎えて、つくづく思う管理人である。

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テーマ : わんことの生活
ジャンル : ペット

天使と悪魔

またもや、姫さんの発作で朝っぱらから起こされた。

とつぜん気温が下がってきたので、そろそろ来るなと思っていたら、案の定だ。姫と暮らしはじめて、早2年。いまでは姫の発作すらだいたい予測がつくようになった。頻度が多いのは春と秋。気温が激しく上下するときが一番危ない。なるべく体感温度を一定に保つべく、服を着せたり、室温を調整してはいるのだが、完全に発作をゼロにするまでには至っていない。まあこれは姫の持病だし、うちに来る前から判っていたことなので、こういうものだと諦めてうまくつきあっていくしかないのだが、何も知らずに姫を家に迎え入れていたとしたら、こんなことでも飼い主側のストレスになるのかもしれない。

発作が治まったあと、姫はいつものようにおもらしをした。きょうは軽い発作だったので、自力でトイレの前まで行ったのに、そこでは何も出ず、その後わざわざ犬用ベッドの上まで移動して、そこでジャーッとたれやがった。失禁というよりは単なるお漏らしだ。

管理人がぶつくさ言いながら犬用ベッドのカバーをはがし、それを洗濯機に放り込んで戻ってくると、こんどは部屋の入り口のいつもの失敗スポットにも水たまりができていた。

管理人が部屋を出たときには何もなかったので、管理人が部屋を離れたほんの数分のあいだにしたものだ。おまけに犬用ベッドの上で大量にしたくせに、お印程度ではなく、こちらもけっこうな量の水たまりだった。

ヒートのあいだ、姫のトイレの失敗の確率は格段に上がってしまう。ヒートのせいで頻尿になるのでトイレが汚れているのに気づかないでいると、トイレの脇のスポットでしてしまうからだ。そこが失敗スポットであることはすでに判っているので、掃除がしやすいようにクッションフロアを敷いてある。管理人なりの自衛策なのだ。

犬にとってトイレの失敗というのは、たいした問題ではないのだが、飼い主にとっては犬の問題行動の筆頭だ。じっさい、年がら年中お粗相の後始末をしていると、こんな犬いなくなってしまえと思う瞬間だってないわけではない。とくに仕事から疲れ果てて帰ってきて、まず最初にやることが床掃除なんて毎日が続くと、いっそ捨ててしまおうかと思ったって仕方がないと管理人も思うのだ。

問題犬の飼い主の心には天使と悪魔が同居している。

天使が勝つか、悪魔が勝つかはちょっとしたきっかけで変わってくる。たとえば、犬のお粗相に悩んで、問題行動のお悩み相談サイトを見に行って

「成犬のトイレの失敗は治りません。マーキング癖は直せません」

などと読んだりしたら、もうダメだ、放棄するしかないと思ってしまう人だっているだろう。

たしかにトイレの躾が曖昧な成犬を完全に直す手段というのは管理人も知らない。家に来た最初に、失敗させないノウハウというのはあるのだが、そのステージを過ぎてしまったあと、すでに失敗してしまったあとのフォローの方法で、必ず効くという特効薬のようなものは聞いたことがないのだ。

だが、きちんとできたら褒めてやる。トイレで排泄することは良いことなのだと地道に教えていくことで、トイレの失敗は少しずつ減っていく。

うちに来た当初、姫は敷物を敷くと必ずそこでマーキングという悪癖があったのだが、いまは敷物を見てもそこで失敗することは完全になくなった。ヒートのときはこまめにトイレをさせる。寒くなったら服を着せたり暖房を入れたりして、頻尿にならないように注意する。失敗が多い場所にはあらかじめクッションフロアを敷いて、万が一失敗しても掃除が楽なように工夫する。トイレの失敗を完全になくすための特効薬ではないにしろ、ふつうの飼い主がふつうにできるちょっとしたアイデアはたくさんある。そうやって工夫しながら地道なトレーニングを続けていくことで、いつかは失敗の確率が限りなくゼロに近づいていく。

犬を飼うということは、そんなこと小さなことの積み重ねなのだ。

ダメ犬が一瞬にして名犬に変身するような魔法みたいなコマンドなどこの世には存在しないし、黙って座ればぴたりと当たるみたいなカリスマトレーナーなんてものは、テレビの世界の虚像でしかない。最初から何ひとつ問題がなく、教科書通りのすばらしい犬飼い生活を送っている飼い主さんと犬というのも決していないわけではないのだが、そんなものはじっさいほんの一握りの幸運な人間でしかない。たいていの人は多かれ少なかれ犬の問題行動に頭を抱えて、どうしたらいいかと試行錯誤を続けている。

多くの飼い主の耳元では、つねに天使と悪魔が交互に囁きを繰りかえす。

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テーマ : 成犬のしつけ
ジャンル : ペット

番犬

日本では古くから、犬を番犬として飼ってきた。

家(テリトリー)に見知らぬもの(敵)が近づいてきたら警戒して吠えて追い払う。それがほんの四半世紀前までは、この国での犬の仕事のメインであり、日本人が犬を飼う理由だったのだ。

ゆえに、日本犬というのはほんらい、飼い主以外にはなつかない、無愛想な犬が好ましいとされてきた。飼い主に忠誠を誓う、英語で言うところの「one man's dog」というのが古式ゆかしいすばらしい日本犬の条件だったのである。

ときは変わって、いま犬はコンパニオンドッグという新しい地位を与えられるようになった。人や他の犬に対して友好的で吠えない、牙をむかない穏やかな犬が好まれるようになった。

「すみません、うちの犬、人見知りがひどくて。知らない人にはなつかないんです」

愛想のない、現在の犬の基準では可愛くないと言われかねない犬を連れた飼い主さんが申し訳なさそうに言うのを聞くたび、管理人は、そんなに気に病むことはないですよ、と心から同情する。その犬が明らかに、柴などの日本犬の血を引いているときはとくにそう思う。

イタリア人に囲まれたとき、一番はじけてる日本人なんていませんよ。とびきり明るい、社交的な日本人だって、アメリカ人のあいだに入れば、おとなしい、無口だと言われちゃうんですよ。

他人になかなか馴染まない、飼い主のみに忠誠を誓うというのは、日本犬が長年培ってきた遺伝的な美徳なのだ。だから、洋犬や洋犬雑種が持つような底抜けのフレンドリーさを日本犬の血が濃い犬に求めてもしかたがない。それは欠点ではなく、犬種の特徴なのだから。

ご存じのとおり、犬猫屋敷のお犬さまたちは、バリバリの外犬(がいけん)である。ハグ&キスが挨拶だと信じているので、初めての人や犬に対しても、驚くほど馴れ馴れしい。
「ハァ~イ、オレ、犬猫屋敷DJ。きみ、なんて名前? ふ~ん山田ポチか。ねえ、ポチって呼んでいい? オレのことはディーって呼んで。友だちはみんなディーって呼ぶんだ。で、どこに住んでんの? 飼い主さんはどんな人? ねえ、ねえ、きみおやつは何が好き?」

日本の犬たるもの、まず最初は2mの距離をとって、お辞儀をするのが礼儀である。最初は「山田さん」と敬称つきで呼びかけ、敬語で「良いお天気ですね」などと無難な話から始めるのが日本の犬としての礼儀というものだ。

ところが、奴らときたら、いきなりハグ&キスでおまけにため口で話し出す。ゆえに、多くのお友だちから嫌われて、めったに仲良くなれることはない。本犬たちは「友だち」と信じている、顔見知りの犬が近所にたくさんいるだけだ。

大きな犬をたくさん飼っていると、番犬になっていいわね、と言われることも多いが、うちの奴らは番犬には決してなれない。まず第一にテリトリー意識の欠片もないので、他の犬や人間が庭に入ってこようがお構いなしなのだ。

むろん、門を開ける音がしたら、彼らは一斉に吠え始める。だが、それは警戒の吠え声ではなく

「アタシたち、ここにいるわよぉ~ 早く入ってきて、撫でて撫でて!」

という呼び声なのだ。

その証拠に、玄関を開けて人が入ってきたとたんに、吠えるのを止めて一斉にお客さまに殺到する。

脳天気で性善説を信じている犬猫屋敷の犬たちは、うちに来る人はすべて自分たちをグリグリするために来ていると信じて疑わないのである。

むろん、どんなにおとなしくてフレンドリーだとは言ってもあのサイズである。犬が嫌いな人にとってはじゅうぶん脅威だとは思うのだが、うちの奴らが人を襲うとしたら、顔を嘗めまくって相手を窒息死させるのが唯一の攻撃方法だ。

近ごろの犬は番犬にはならない。とくにうちのような洋犬雑種の場合はテリトリーを守らなくてはならないなどという意識すらない。万が一賊が室内に侵入したとしたら、おそらく最前線で戦うのはチビ姐さんを筆頭とした猫軍団のほうだろう。

ついでに言うなら、うちの犬たちは「one man's dog」どころか「everyone's dog」の典型なので、自分のご主人さまがだれかもまったく判ってない。散歩の途中で大好きな○○ちゃんのお母さんに会ったりしようものなら、管理人がいくら「Come!」と叫ぼうが、名前を呼ぼうが恍惚の表情で撫でてもらうという至福の時間を中断する気もしないらしい。飼い主さまのコマンドなど、まるっきり無視する可愛くなさだ。そんな冷たい愛犬たちの姿を見るたび、深いため息をつく管理人なのだ。

ご主人さまのためなら、火の中水の中という表情を浮かべてきりりとしている日本犬を見るたび、管理人は羨ましくなる。誰にでも愛想がいいのはけっこうだが、莫大な餌代やら医者代を稼ぐために日々汗水たらして働いている管理人のことをもう少し大事にしてもバチは当たらないだろうに……

けっきょく、誰だって隣の芝生は青いのだ。ないものねだりで、世界一愛想のいい犬たちを尻目にため息をつく管理人なのである。

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ねえ、ねえ、ねえ、いま「可愛い!」って言った?
オレ? オレ? オレのこと??
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テーマ : 犬と猫の多頭飼育
ジャンル : ペット

迷子札

遅まきながら、うちのコたちに迷子札をあつらえてやった。

犬が行方不明になったとき無事に家に帰れるように、迷子札をつけましょうとサイトで呼びかけておきながら、じつは自分の家の犬たちには迷子札もつけていない、思いっきり口先だけのいい加減な奴、それが犬猫屋敷の管理人である。

以前、ナイロン製の首輪を使っていたときは、首輪に名前と住所が大きく刺繍してあったので、とくに迷子札の必要性も感じなかった。むろん、首輪が外れたらそれまでなので、首輪とはべつに迷子札をつけたほうがいいなとは常々考えていたのだが、けっきょくまあいいか、とそのまま放置していたのである。

むろん、かつてネックレスタイプの迷子札をつけようと、サイトを徘徊したことはある。だが、通常日本で売られている犬用のアクセサリーというのは、か細い首の可愛い小型犬用のものがメインだ。ゆえに、うちのようなデカ犬たちに使えるものとなると、極端に値段が高いか、笑っちゃうくらいゴツイものがほとんどなのだ。

それでも一度、ツチノコ兄弟用に作ってやったことはあるのだ(姫は室内でも常時首輪をしているので)。友人の知りあいに頼んで、わざわざ巨大サイズのネックレスを作ってもらったのだが、けっきょく1週間も経たないうちに鎖が切れてしまった。やっぱり犬用でないとダメなのね。と管理人は肩を落として、そのネックレスと迷子札セットは、そのまま管理人の部屋のブラックホールの中に吸い込まれていった。

探せばどこかにあるとは思うのだが、このカオスのなかからマイクロチップほどの大きさの迷子札を探しだすのは至難の業だ。犬猫屋敷にはたいていの物があるにもかかわらず、どんどん物が増えていく理由はいつもこれなのだ。

というわけで、今回、BBQの企画がたった時点で、けっきょくまた新しく作り直すことにした。うちの近所ならたとえリードから放れてしまってもうちのコたちは自力で我が家にたどりつく。だが、見知らぬ土地で万が一のことがあったら悔やんでも悔やみきれないからだ。

いろいろサイトをめぐって見た結果、けっきょくアクリル製の迷子札に決めた。これなら軽いし、見た目も可愛いし、何よりメール便を使えば送料無料というのが気に入った。1円でも安い物を探してまわる。これは、貧乏犬飼いのサバイバル本能である。

問題は鎖のほうである。また犬用のアクセサリーコーナーを見てまわったら同じ結果になるのは目に見えている。高いか、ゴツイか、いずれにせよ管理人の好みのものが見つからないのは明らかでだ。ゆえに、今回管理人が向かったのはホームセンターだった。

ホームセンターには、さまざまなお宝が眠っている。たとえば大工さんなどが使うベルトにつける道具入れのポーチは犬用のベイトポーチに代用できる。鎖類も測り売りで売られているので、2頭分に必要な長さだけを買えばいい。

今回、管理人がとくに目をつけていたのはボールチェーンだ。あの風呂の栓などをつなぐのに使う小さな玉がつながった奴である。ボールチェーンは何たって水に強い。何しろ年がら年中風呂につかっていても、錆ひとつできないのだ。そのうえ、かなりの水圧があるなか引っぱっても切れないということは、そうとう耐久性があると見た。ついでにいえば、ハサミひとつで簡単に長さを調節できるし、小さな金具だけ買えば素人にだってつけられるところも買いである。水に強くて丈夫で加工も簡単とくれば、貧乏飼い主がこれに飛びつかないわけはない。

おまけに、値段も涙が出るほど安かった。

1mで263円(税込み)。金具をつけても2頭分で500円でおつりがくる。

なぁ~んて良いお買い物したのかしら♪

さっそく2頭の首周りに合わせてカットしてつけさせてみた。前回の鎖は余裕をもって長めに作ってもらったせいか、遊びが多すぎて、そのせいでけっきょく簡単に切れてしまったのだが、今回はその場で調整しながらカットしたので、サイズもぴったりにできた。サイズがぴったりだと、姫のように常時下を向きながら歩いている犬でもネックレスが外れることはない。

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うぅ~ん、ものすごぉ~く得した気分♪

安くて強いボールチェーン、デカ犬飼いにはお薦めでっせ!
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テーマ : ペット用品
ジャンル : ペット

雷雨

明け方の雷雨はひどかった。

雷嫌いの姫さんが、何やらうろうろし始めたな、と思ったとたん屋根が壊れるのではないかと思うほどの、バケツをひっくり返したような雨が降ってきた。続いて、轟く雷鳴。

この時点で、もう姫さんはパニック状態である。

「大丈夫だよ、姫ちゃん。部屋の中にいれば大丈夫だから。管理人がそばにいるから大丈夫」

そういくら繰りかえしても、姫の震えは止まらない。姫の犬生のどの時点でかは判らないが、雷は恐ろしくて危険なものという刷り込みがなされてしまっているのだ。刷り込まれた恐怖心をぬぐい去るのは容易ではない。

それでも、管理人が家にいるときはまだいいのだ。管理人の足下にうずくまって雷雨が通り過ぎるのを待っていられる。

問題は、管理人が出かけているときだ。たとえば出稼ぎ中に雷を伴ったにわか雨が降ったりすると、姫はパニック状態に陥って、ドアを突き破って悲鳴を上げながら部屋と廊下をかけずり回る。いまはジィジ・バァバも姫が大の雷嫌いだと判っているが、最初にそのようすを見たときは、なにが起こったかと仰天したらしい。

雷が鳴ったら、窓をすべて締め切り、なるべく外の音が聞こえないよう対処する。できれば人間がそばにいて、怖くないと言いきかせてやる。うちでやっているのはその程度のことなのだが、それでも以前に比べると、多少よくはなってきた。

ツチノコ兄弟はパピーのころからお坊ちゃん育ちなせいか、はたまた元々大らかなドスコイ性格なせいかは知らないが、怖いものが極端に少ない。むろん、彼らにも苦手なものというのはあるのだが、DJの腕を振り回して歩くオバサン軍団とか、カイザーの二宮金次郎の銅像は(何のこっちゃ?と思うかたはこちらを!)、ふだんの生活でめったにお目にかかるものではないために、ほとんど問題になることはない。だが、姫の場合は、日常生活でよく目にする中に苦手なものが多すぎる。たとえば子どもや雷といったごくごくありふれたものに恐怖を感じてパニックを起こす犬は、やはり注意すべき点が多い分、他のコたちに比べると手間がかかるのはたしかなのだ。

だが、それも姫の個性の一部なのだと思えばべつにたいした問題ではないのだろう。人間誰しも苦手なものはある。たとえば巨大な蜘蛛を平気でわしづかみする管理人も、は虫類は大の苦手で、蛇が目の前を横断しようものなら、ちょっと可愛い声で悲鳴を上げる。逆に蛇やらトカゲはぜんぜんOKの妹は、毛虫を見るとゆうに1mくらいは飛び上がる。

嫌いなものは人それぞれだ。どうように、犬にだって苦手なものや怖いものがあったってかまわない、と管理人は思っている。少しずつでも慣らしていって、恐怖の度合いが小さくなっていけばそれに越したことはないのだが、かといって、怖いものがひとつもない、完璧な犬にしようとは思わない。管理人は完璧な人間ではないし、完璧な飼い主からもほど遠い。だから、管理人のようなそこそこの人間には、ちょっと難ありの姫のような犬がお似合いなのだ。

雷が怖い犬というのは、花火もたいてい苦手なのだが、なぜか姫は花火の音にはほとんど反応を示さない。最初一瞬あたふたするものの、これは花火だと判れば、あとは落ちついたものである。

どうやら大きい音が怖いというだけではないようだ。なぜ姫が、ここまで雷を嫌うのか? 独り暮らしをしていたころに、嵐のなかで怖い思いをしたのだろうか? それなら、うちの中にいれば安全だということが判れば、そのうちパニックを起こさずに済む日がくるのだろうか?

管理人の足下で小さくなっている姫を見ながら、姫の過去をあれこれ想像してしまう管理人である。

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テーマ : わんことの生活
ジャンル : ペット

きょうじゃなきゃ……

きょうは河原でお友だちとBBQをやる予定。だから姫はいつもみたいに、張り切って朝早く起きたのよ。

あれ? どーして管理人さん、まだ寝てるのかしら? 早く起きないと、間に合わないじゃない。だって、きょうは遠くまで行くっていってたわよね。それにお肉の仕込みもあるって言ってたじゃない。

うふふふふ……姫はやっぱり肉が好き♪

ちょっと、デブ、早く起きなさいよ! あんたって、犬のくせにどうしてそうネボスケなのかしら。ふつう犬ってもんはね、外で音がしたりしたら、ビクンって飛びおきるもんなのよ。なのに、アンタときたら、雷が鳴ろうが、地震がこようがグーグー鼾かいて寝てるなんて、どーいう神経してるのかしら。アタシみたいに、即座に飛びおきて

「危険よぉぉぉぉ~!!! 気をつけなさぁぁぁぁ~い!!!」

って群のみんなに注意を促すのが、立派な犬ってもんでしょうが! 何しろ人間っていうのは、耳も悪いし、鼻もきかないし、敵がすぐそばまで来ていても、ぜんぜん気がつきゃしないんだから。だから、アタシたちが代わりに警備してあげなきゃいけないのよ。ちょっと、デブ、早く起きなさいってばぁぁぁ~
「うるさいですよ、姫さん。きょうは日曜日なんですから、もう少し寝かしてください」

「なに言ってんのよ、アンタ。きょうはお友だちと河原でBBQの日なのよ! 早く起きないと、お友だちが先にみんな集合して、肉がなくなっちゃうじゃないの!!!」

「姫さん、河原でBBQは中止になったんですよ」

「へっ?」

「一昨日、管理人さんがぶつぶつ言いながら、中止の連絡してたじゃないですか」

「うそっ!?」

「姫さん、また人の話を聞いてなかったんですね? 延期って言ってましたよ、管理人さん」

「まじっ!? なんでよ!!!!」

「姫ちゃんがどーのって言ってたから、またあなたが何かやったんじゃないんですか?」

「アタシ……何かやったかしら????????」

おかしいわ。ぜったいにおかしい。だって、きょうはお友だちがたくさん集まるからって、きょうに合わせて、姫とびっきり可愛くなったのよ。ふだんはつれないデブでさえ、姫のうしろをついて回るくらいだもの。来ているお友だちのなかで、姫が一番可愛いのは、もうぜったいまちがいないわ。

いくら可愛くなったって、ステキな出会いがなければ、ぜんぜん意味ないじゃない? この家の近所は、もうぜんぜんダメ。アタシ、出会い系サイトにせっせと書き込みして、メルアドも置いてまわってるのに、カッコイイ彼氏がぜんぜんできないんだもの。だから、きょうに期待してたのに!

旅先でステキな彼との出会い。うぅ~ん、ロマンチックじゃない?

だから、わざわざきょうに合わせてとびっきり可愛くなったのよ、姫。
なのに、中止って……

ど~いうことなのかしら!?


しばらくして、管理人さんやっと起きてきたけど、ぜんぜん出かける気配がないの。
「なんか、すごく暑いわね、姫ちゃん。きょうは中止にして正解だったかもね」

暑くたってかまわないわよ!!! せっかく姫がとびきり可愛くなったんだから、きょうじゃなきゃ意味ないのよぉぉ~!!!!!

で、次はいつにするの? 来週? 来週ならまだ姫、ぜんぜんイケテルと思うし、きっとみんなが夢中になって姫のうしろをついて回ると思うわ。
「BBQは来月になって、もう少し涼しくなってからの方がいいわね。そのころには姫ちゃんのヒートも終わるだろうし」

来月じゃ、姫のとびっきり可愛い時期終わっちゃうじゃないのよ! また春まで可愛い時期は来ないんだから、いまじゃないと意味ないのよぉぉぉ~!!!!

まったく、もう~! 人間ってぜんぜん判ってないんだから! いまじゃなきゃダメなのよ。こんなに姫がとびきり可愛いのに。来月じゃ、ステキな出会いがないじゃないのよ! 

もしかして、誰か来てるかもしれないわね。BBQの会場ってどこって言ってた? 姫ひとりで行って、帰ってこれるかしら? 車で行くって言ってたから、きっと遠いわね。ど~しよう…… またお家が判らなくなっちゃったら…… お腹空いてつらいし…… それよりここにいたほうがいいかしら。でも、せっかく姫とびきり可愛くなったのに……

きょうじゃなきゃダメなのに……

こんどこそ、ステキな出会いがあるって期待してたのに……

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つまんないから、ふて寝するわ
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テーマ : ワンコ日記
ジャンル : ペット

愚痴

無駄に暑いきょうこのごろ、皆さんいかがお過ごしですか? ケッ

管理人はすっかり気落ちして、きょうは日記をお休みしようかと思ったほどだ。だって、姫ちゃん、タイミングが悪すぎるんですもの(涙)

おまけに、午前中に書いた越後屋の宣伝記事が、PCの不具合でみごとに消えて、ますます機嫌が悪くなった。ケッ

きょうに限って途中で保存してなかったのよね~

ついてないときは、とにもかくにも良くないことが続くのは、これ世の常である。ケッ、ケッ

肝心の姫さんと来たら、人間たちの騒ぎをよそにすっかりご機嫌で、散歩の途中でもせっせ、せっせとマーキングを続けている。
「姫でぇ~す! いま姫、とびっきり可愛いのね。ステキな彼氏募集中でぇ~す! 
ともかく会ってお話したいので、メールください(^_-)
メルアドわぁ~
iketeruhimechan@inunekoyashiki.com
ヨ・ロ・ピ・ク♪」

まったくいい気なものである。これから1ヶ月は、姫にもしものことがないよう厳戒態勢突入と思うだけで頭が痛い。そのせいか、なぜか久しぶりに腰も痛くなってきたような気がする。

ケッ、クーラーつけて昼寝しよっと。






ZZZZZZZZZ……
(管理人、お昼寝中です。しばしお待ちを……)




はぁ~すっきりした。さて、気持ちを切り換えて、出入り業者の店の宣伝でもしてやるかね。

じつは、数日前に越後屋から電話がかかってきた。
「おひぃさま、秋の新柄が入荷いたしました」

ほぉ~秋の新柄とは……さっそく店に駆けつける管理人(原油高高騰の折、出入り業者もわざわざ反物を見せに来てはくれないのだ!)。
「あら、このパステルドット、姫によく似合いそうじゃない?」

「さいでございましょ、おひぃさま。秋のお出かけ用にもうひとつ、おあつらえになってはいかがでございましょう(手を揉み揉み)」

「ちょっと、こっちのオセロも姫に似合いそうね」

「姫さまのようなすらっとしたシャープな印象のお嬢さまには、よくお似合いになると存じます(手を揉み揉み揉み)」

「どちらもステキねぇ~」

「それでは、さっそくいつものサイズで……」

「でも買わない」

なんでだよ!」

買ってやりたいのは山々だが、おひぃさまは今お金がないのだ。先月、目一杯遊びほうけていたために、9月は「ド」がつくくらいに貧乏だ。
「今月は余裕ないから買えない」

「お得意さまだから、ツケにしといてやる」

「借金は好きくない。第一、首輪買いすぎて借金で首が回らなくなって、首つりするんじゃ、洒落にならん」

「………………」

でも可愛いのよねぇ~ぜったい姫にはお似合いだし……
「Tシャツ感覚の首輪なんだから、いろいろ持って楽しまないと意味ねぇ~だろうが!」

「1700円もするTシャツは、アタシの中ではお出かけ用の一張羅なの。普段着に着るのは、ウェークエンドスペシャルで690円で買ったユニクロの1000円のTシャツだもん」

貧乏過ぎる嶺」

「じゃあ、あんたはもっといいもん着てるってわけ?」

「3枚1000円のTシャツ

「アタシたちって、おそらくそうとう貧乏だわね」

「たしかに……」

貧乏人どうしのあいだで金が動いても経済は活性化せんよ。六本木ヒルズに住んでるような人に買ってもらいなさい」

「そうする」

てなわけで、現在貧困にあえいでいる管理人には買えないのだが、Shy dogの秋の新作は、可愛いデザインが目白押しだよぉ~

とりあえず、BBQに行く予定がなくなっちゃって暇してるあなた、是非ともお店のほうを覗いてみておくれ!
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テーマ : 手作り服&グッズ(ペット)
ジャンル : ペット

思い出

出稼ぎスケジュールが変更になって、思いがけず2連チャンで休みになった。この機会にとまたしこしこ日記のバックナンバーを整理しているうちに、去年作ってまだ公開していない動画があることに気がついた。

動画作りに凝っていたのは秋から冬にかけてだったので、季節的にあわないなぁ~来年の夏にあげようと思ってすっかり忘れていたものだ。

ツチノコ兄弟がまだ子だったころ、近所の川で水泳を楽しむひとこまだ。あのころはまだ2頭とも若くて、管理人も仕事をしているよりも暇な時間が多かったので、せっせと毎日河原に通っていたものだ。

河原で管理人は先輩犬飼いさんたちから、多くのことを学び、たちはそこに来ている多くのたちから犬社会の仁義をしっかりたたき込まれた。いま思えば、あれが管理人とツチノコ兄弟にとってのコミュニティーだったのだ。最近はぜんぜん河原にも行かなくなってしまったし、時々当時のお友だちと散歩の途中で会っては、立ち話をする程度になってしまった。仕事が順調になった分、時間がとれなくなったことが、ほんの少し悔やまれる。

すっかり忘れていたこの動画を見て、管理人はふたたび目が潤んでいる。あのころはディーも元気で若かった。こんなに早くお別れの日が来るならば、もっとたくさんビデオを撮っておけば良かったと悔やまれる。

それでも、何もないよりはずっとマシだ。元気そうに走りまわる子犬たちの姿を見て、時間が経つのは早いものだ、と改めて思い知らされている。

犬と一緒にいられる時間は、ほんとうに嫌になるほど短いよ。

だからこそ、大切にしなくてはね……







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テーマ : ●デジカメ動画(ペット)
ジャンル : ペット

検索ワード

屋敷を再開して早丸2ヶ月、今回はアクセス数など気にせず、マイペースに好きなことだけ書いていくと宣言したわりには、いちおう世間の評判が気になって、毎日アクセス数をチェックしていたりするいたって小心者の管理人である。

ブログを閉じたとき、はっきり言って後先考えずのブチ切れ状態だったので、あっさりアカウントじたいを消してしまった。7月になって再開を決めたとき、まずったなとは思ったのだが、ダメもとでもう一度同じURLで登録処理をしてみたところ、あっさりそれが通ってしまったのは幸いなことだった。ネットの世界とは不思議なもので、継続は力なりという原則が常にある。たとえ弱小サイトであっても、同じURLで延々十年も続けていけば、そこそこ検索エンジンにも引っかかってくるものなのだ。それは途中でいったん閉じても同じことで、1ヶ月も経たないうちに、犬猫屋敷はまた検索エンジンでそこそこの位置に上がってくるようになった。

お仲間うちのコミュニティーというのだろうか、リンクを貼りあって、お互いにコメントを残して、というのもひとつのやりかたなのだが、それだとある一定の人数が同じサークル内でグルグル回っているだけという欠点がある。たとえば、犬の里親探しに興味のある人は、保護犬の預かり日記を回遊していたりするわけだが、同じ犬好きでも、たとえば、ブリーダーから純血種を買ってショーや競技会をめざしている人たちのサークルと里親探しのサークルはほとんど接点がないのがふつうだ。

いわば犬好きという水族館のなかで、マグロの回遊している水槽のとなりにエイがひらひらしている水槽が並んでおいてあるようなものなのだ。外から見れば皆同じ水族館にいるわけだし、犬好きというひとつの大きなサークルに見えるのだが、じっさいになかにはいると種別によってさまざまな水槽が置いてあり、それぞれがそれぞれの水槽のなかで仲間うちで楽しく回遊を続けている。

まっ、餌もちがうだろうし。水温なんかもちがうので、一概に混じれといっても混ぜられるものではないのかもしれないが……

で、それはともかく、基本的にネットの世界というのは、ある意味オタクの集合体で、誰もが皆好き勝手に自分の趣味を追求している。管理人のように犬が好きで犬との生活だけを延々毎日綴っている奴がいるかと思えば、フィギアを山ほど集めて、それを見せびらかすことに命をかけている人もいる。先日たまたま見つけたのは、送られてきたH系のスパムメールのなかで大笑いの内容のものだけを紹介しているブログである。日々数十通は軽く入ってくるスパムメールだ。そのなかから笑えるものだけ抜き出したって、たしかにネタには事欠かない。

そういう自分の世界に埋没している人たちをつなぐ役目をするのが検索エンジンである。管理人も仕事でよくお世話になるのだが、これはいったい何だろうと素人が思うような妙な世界に関して延々資料を集めて公開しているステキなサイトがあったりする。またそういうところには、同好の士が集まって(こんな奇抜なものにもマニアがいるのか?!と驚かされる)それなりに小さなコミュニティーを作っているのがまたおもしろく興味深い世界なのだ。ただ、管理人のように仕事で何かを探している以外は、めったにふつうの人はそういうマニア系のサイトを目にすることはない。ゆえにマニアックな世界はマニアックな人々のあいだで小さな宇宙を作っていく。

趣味でやっている分には、それでいい。べつにマーケットを広げる必要もないわけだし、ある一定の人数で仲良く楽しくやっていけば良いわけだ。だが、商売となるとそうとはいかない。なるべく多くの人の目に触れて初めて商品を買ってくれる人が現れる。ゆえに、ネットで金儲けをしようと思えば、必死になって検索エンジンの上位に上がってくるようさまざまな手段を施すようになる。巧く検索エンジンに引っかかるようキーワードを苦心して埋めこみ、確率の高い紹介サイトに登録する。たとえば、子ども向けのアニメのCMがおもちゃや子供服のばかりであるように、保護団体がペットショップや獣医にポスターを貼るのと同じで、潜在的な顧客が多いサイトを狙って広告を打って顧客を集めるのは、いわばネットの常套手段だ。ネットはタダで使える強力な広告媒体だが、細かいノウハウを知っているかいないかによって、そこで威力を発揮できるかどうかが変わってくる。

で、まあそれは置いといてだ、アセラのアクセス解析には、検索エンジンから何人の人が飛んできたか、というログも見られるような機能がついているのだが、それを眺めていて管理人は不思議な現象に気がついた。

「犬猫屋敷の管理人」

をキーワードに検索をかけている人がけっこういるのだ。先月、今月と検索ワードのトップは「犬猫屋敷の管理人」である。

なんでや?!

ふつう検索ワードというのは、もっと曖昧なものである。たとえば「犬、しつけ」とか「猫、餌」とか「第二次世界大戦」とか、そういうキーワードで絞り込むっていうのが検索エンジンの通常の使い方だ。

たとえば歴史上の人物とか芸能人とか、いわゆる有名人であれば、検索エンジンのキーワードに固有名詞を使うこともあるのだが……

管理人の戸籍上の本名は、まあ、わりかしどこにでもある一般的な名前なので、おそらく同姓同名の人は何十人か存在するはずだ。だが、ネットで検索したかぎり「犬猫屋敷の管理人」を名乗っているのは、日本中で管理人ひとりである。

どなたか、ワタクシのこと、お探しですか?

ネットの世界は、いつも不思議にあふれている。

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犬猫屋敷の末っ子、おはぎザンス!
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テーマ : 独り言
ジャンル : ブログ

共存

たまたまぼーっとテレビを観ているとき、「人間と野生動物が共生の出来るシステムを作りたい」と活動している人のドキュメンタリーを目にした。

軽井沢の別荘地に近年クマの被害が多発しており、クマを害獣として殺すのではなく、人間とクマの棲み分けをきちんとして、共存できる社会を作ろうという試みだった。

ほぉ~、いいことやってんな。

これが管理人の感想である。

野生動物と、人間の共存は難しい。家畜を殺されたり、作物を荒らされたり、餌があると思えば野生動物は山を下りて人の世界に入り込んでくる。とくに自然破壊が進んで山に食べ物がなくなれば、とうぜん動物は人里に姿をあらわす。そうなると、野生動物は害獣になる。とくにクマやオオカミといった大きな種になると、直接人間を襲うこともある。そうなれば駆除もやむを得ない。

そうして100年ほど前に、ニホンオオカミは絶滅してしまった。

クマと人間を共存させるこのNPOの活動は、大きく分けてふたつある。ひとつは、じっさいクマが出たとき、その現場に急行し、クマをその場から追い払ったり、パトロールをしたり、クマに発信器をつけて、人里に近づかないよう警戒するという仕事である。もうひとつは別荘地で暮らす人々への啓蒙活動だ。クマがゴミ箱などを荒らさないよう、クマが開けられないゴミ箱を紹介したり、ゴミの捨て方を指導したり、クマに遭遇したときの対処の仕方を教えたり、クマの出没情報などを公開している。

いわば、事件が起こったときの対処と、事件を起こさないための予防措置を同時にひとつの団体が兼務している形だ。クマが人里に降りてきて、作物を荒らしたり、人を襲ったりすれば、駆除の対象となるのはやむを得ない。だから、そうなる前に未然に防ぐ、これが彼らの活動の基本理念だ。

人に正しい知識を植えつけることで、不意の事故の確率を減らす努力をしていく。それだけでも長い目で見れば、目的を達成することにつながるのだ。ただ、あまりにも地道な作業だし、すぐに成果が見えるものではないからみんながやりたがる仕事ではないのだと思う。

だが、その部分もとても大切なのだ。それがないままで、対処療法だけを続けていては、クマだってニホンオオカミの二の舞になってしまう。

たしかに、森の中でクマに会ったら恐ろしい。だが、クマは人間を餌にするために襲うわけではないのだ。たいていの動物はそうなのだが、人間に対する恐怖心ゆえに人に襲いかかってくるものなのだ。だから、クマを驚かせないよう、森に入るときは大きな足音を立てながら、できれば歌など歌いながら、「ここに人間がいるよ~近づくと危ないんだよ~」とクマに教えてやれば、クマから人に近づいていくることなどありえない。そういう知識を持つ人が増えていけば、人間がクマに襲われるなどの事故も減っていく。

人間誰しも知らないものは怖いのだ。たとえば、犬を飼ったことのない人が「犬は咬むもの」と思いこんでもしかたがない。犬はたしかに、人間の指など簡単にかみ砕くことのできる牙と顎を持っているが、ほとんど犬はそれを人を咬むためには使わない。犬は肉食だから、人間に襲いかかると思っている人もいるが、いまどきの犬は野生動物を殺して食べることすら思いつかない。

人間不信の犬というのは、むろん世の中にはたくさんいるが、もともとオオカミのなかでも人に慣れやすい個体が進化してできたイエイヌである。人になつく、人と巧く共存していくという本能が多かれ少なかれDNAに刻まれているものなのだ。

だから、犬は決して自分の意志で人間を咬んだりはしない。自分の身が危ないと思わないかぎり、犬は決して人に牙をむいたりはしないのだ。だから、人が犬を驚かさなければ、犬に脅威を与えなければ、犬が人を咬んだなどという事故は起こりえない。

だが、知らないがゆえに、人はむやみに動物を恐れる。怖いものだと思いこむから駆除の対象になってしまう。下手に擬人化するために、とんでもない勘違いが起こってしまう。

知らないということは、恐ろしいことなのだ。相手をきちんと知らなければ共存していくことなどは、とうていできない。

それは野生動物であっても家畜であっても一緒なのだろう。

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「アタシたちは、その点うまく共存してるわよねっ、ねっ、ねっ!
だって、アタシたち、仲良しですもん、ねっ、ねっ、ねっ!」

「姫さん、図々しいですよ。重いです」
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テーマ : アニマル情報
ジャンル : ニュース

晴れ舞台

苦節1年、ようやく部屋でのフセができるようになった姫さんだが、その後驚くばかりの早さでフセができる範囲が広がっている。

マットレスの上でフセが100%できるようになって2週間後には、玄関、廊下、キッチンなど家のなかのどこでもフセができるようになった。それもマットレスがなくても、である。

おぉ~ブラボーッ!

ある天気の良い朝、験しに庭でレバーを振ってみた。

「ダウン」

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オッケェ~!!!!!

毎度のことながら、いったんできるようになると、馬鹿のひとつ覚えみたいにやりまくるのが姫の特徴なのだ。だから、いまのトレンドはフセ、と覚えたとたん、姫はどこでもかしこでもフセをしまくる。

「さあ、伏せるわよ、いつでも言って!」

とばかりに、床にはいつくばる姫さんなのだ。

たとえ、それがぜんぜん見当違いの場所であっても……

誰も「ダウン」とは言っていなくとも……

姫にダウンのコマンドが入っているのかどうか、それは正直いってまだだと言わざるを得ない。ダウンと言えば伏せることは伏せるのだが、いまは何を言っても伏せるので、コマンドが入ってるというレベルまでは行っていないのだ。

ただ、管理人さんが喜ぶし、褒められて美味しい物がもらえるから、姫はここで伏せるわ。

まあ、その程度のことなのだ。どのレベルで、コマンドが入っていると言うかは、飼い主によってさまざまだろう。管理人の場合は、あらゆる状況で、誰がそのコマンドを発しても100%できるようにならないとコマンドが入っているとは言わないことにしている。だから、うちのコたちはほとんどコマンドが入っていないもどうようだ。

まっ、ここら辺は管理人の考え方なので、放っといてって感じなのだが。

ともかく、無事庭でのフセができるようになった姫さんは、1週間も経たずして散歩の途中の公園や、道ばたでもちゃんとフセができるようになった。むろん、周りに人や犬がいたり、車が駆けぬける横ではまだ無理だ。ただ、道ばたということで、いまは管理人が横に座り込むということをしなくなったので、上から見下ろされていてもちゃんとフセができるようになったのは、姫としては大進歩だ。

あと1週間で、姫のフセをもう一段階上のレベルまで到達させることができるだろうか?

次の日曜日の「犬猫屋敷、秋の園遊会」で、犬友の見守るなか、姫のフセをご披露することができるのだろうか?

皆さまの賞賛を浴びることを夢見て、せっせっ、せっせっとお稽古に励む管理人である。
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テーマ : ■MIX犬■
ジャンル : ペット

甘やかし

管理人はめっぽううちのコたちに甘いダメ飼い主である。

ディーがまだ元気だったころ、彼は管理人がそばで見ていてくれないと食餌も喉を通らない甘ったれの犬だった。たとえば犬たちが食べているあいだに、自分の食事の用意でもしようと管理人がキッチンに行ってしまうと、とたんに餌皿を放置して管理人のあとを追って来てしまうのである。

放置された餌は、即座にお代わり分として姫の胃のなかに吸い込まれる。ゆえに、管理人は出稼ぎの朝の忙しいときでも、お犬さまのお食餌におつきあいし、そばで「よく食べたねぇ~エライねぇ~」と賛辞を繰りかえしていたのである。

いまは、カイがこの状態になっている。以前は放っておいても食べたくせに、最近は管理人の姿が見えなくなると泡を食って探しに来る。悪い習慣は一度つけてしまうと直らない。そして悪い癖に限って群のなか脈々とで継承されていくものなのである。

しつけ本やしつけサイトの類を見ると、「犬は強いリーダーに従う習性があるので、厳しく接するべし」などと書いてあるのをよく目にする。以前の管理人は「強いリーダー」とは何か、と深く考えもせず軍隊式に「管理人の意に沿わぬことをするのは許さん!」とばかりにビシビシやっていた。いま考えると褒めることより叱ることのほうが多い暴君だったと思うのだが、うちに来た当初、ご意見無用のハイパーパピーだったツチノコ兄弟をまっとうな犬に育てるまでのあいだは、それが正しいのだと信じ込んでいたのである。

褒めるしつけとは何なのか、強いリーダーとはどうあるべきなのか、そんな根本的なことを考えるようになったのは、姫が我が家にやってきてからだ。

姫は暴君飼い主にことごとく反抗した。姫にとって管理人に叱られることは、おそらくとても嫌な経験だったが、それでも悪い行いは止むことがなかった。その場ではいったん塩らしい態度を見せても、すぐに同じことを繰りかえす。

やりかたを変えねばこのまま堂々巡りが続く、と気づいたのが、基本的な飼い方を見直そうと思ったきっかけだった。いままでのやり方を否定するのは決して楽ではなかったが、姫を飼い続けていくためには、ベストの方法を模索するしかなかったのだ。

管理人は姫を飼いはじめて、ほんとうの「褒めるしつけ」とは何なのかほんの少しわかったような気がする。結果、犬たちは以前に比べて甘やかされているかもしれないが、それでも終わりよければすべてよしでうちにはこの方法があっていたのだ、とつくづく思う。

犬の要求を一から十まで聞いてやるのは、わがままを助長することになるし、結果的に飼い主も犬も不幸な結果になるのだが、だからといって飼い主の要求だけを一から十まで聞けというのも、犬の立場にしてみれば理不尽かもしれないと思うに至った。だから、管理人は以前に比べるとかなり甘い飼い主になった。ただ、ここはダメだと決めたことに関しては、以前と同じように暴君だ。どこまでは譲歩してどこからは許さないか、その線引きがうまくできると、犬との生活も楽になる。そしてそれを判断し、決めるのは、それぞれの飼い主がやるべきことなのだ。

犬のわがままを許してはならない。犬に嘗められちゃいかん、と肩肘張って暮らすのも、犬との生活のやりかたのひとつだとは思う。そうしなければ飼えない犬もいることだし、飼い主がそうすべきだと判断するなら、そういう方法も悪くないだろう。だが、管理人は以前に比べて甘い飼い主になったことで、肩の荷が下りてより一層犬との生活が楽しくなった。ただ将来、また別の犬を飼いはじめたら、この考えも変わるかもしれない。それは管理人も判らない。

犬との暮らしで飼い主も変わる。犬と一緒に成長していくことが、管理人の犬を飼う楽しみだ。

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テーマ : ☆多頭飼い☆
ジャンル : ペット

コングを100倍楽しむ方法

管理人がコングの存在を知ったのは、ツチノコ兄弟を我が家に迎えてすぐのことである。どうやら、世間にはコングというゴムのおもちゃがあり、子犬を育てるうえで是非常備していなければいけないグッズである、てな話は知識として知っていたのだが、ペット用品コーナーで見たところ、お値段がちょっとばかし高かった。その横に、半額以下の値段で同じようなゴムのボールが売られていたので、

「2つ買うのは高いし、まっ、いいか、これで。穴は開いてないけど、機能は同じようなもんだろう」

と安いボールを買い、それで満足していたのだ。

せこい初心者飼い主が陥りやすい落とし穴である。当時、管理人はコングのほんとうのすごさを知らなかった。

投げると妙な方向に転がるうんちみたいな形をした変なゴムボール。なかに餌を詰めることもできるらしいが、転がると餌がこぼれて楽しい、程度の認識しかなかったのだ。

お留守番の友とか言っちゃってるけど、投げる人がいなきゃ転がるボールだっておもしろくないじゃん!

これが、初心者飼い主のコングに対するまちがった認識だった。穴がなければコングじゃない。詰めるということがコングのすごさ。その基本的な事実に気づいたのは、姫が我が家にやってきて、管理人の外出時に姫がお寂し鳴きを繰りかえし、一緒に留守番している家人がノイローゼになりかけてからである。

こりゃ、なんとかせねばならん。と管理人はさっそくネットの世界に旅立った。まずは日本語ページをくまなくクルーズ。だが、そこには管理人がすでに知っている程度のことしか書かれていなかった。
お留守番のときはコングを与えるとおとなしく待っていることができます。

だ・か・らぁ~何でなんだよぉ~うんち型のボールを転がすぐらいじゃ、姫さんは黙ってくれないんだよぉ~

管理人が、自分のまちがった認識に気づいたのは、英米のコング・レシピサイトを見つけたときである。

あに? コングって、こんなにいろいろなものを詰めちゃっていいもんなの? ええ??? 電子レンジでチンとかしてもいいんだ。うっそぉ~、凍らせるなんてのもあり?

英米のコングサイトを見てまわるとわかるのだが、世界にはまさに数百万のコングレシピというのが存在する。それぞれの家で、それぞれの飼い犬の好みに合わせた調合というのが存在するのだ。

果物好きの犬には、バナナをペースト状にして、そこにドライフルーツを絡めたバナナラマ。肉がお好みの犬には、ジャーキーやらボイルした肉をチーズに混ぜてやるのもいい。外で遊ぶ用には肉を煮た煮汁を凍らせてアイスコングを作るのがお薦め。

まさに何でもありなのだ。なかには、オイオイ、こんなものまで詰めちゃっていいんかい? と思うような奇想天外なアイデアもある。

管理人の頭にあったのは、コングに詰める=乾きものというイメージだった。何しろ大型犬用であっても人間の手は入らない凸凹がついているコングである。へたにチーズやらペーストやらを塗りたくると衛生上問題がある。

ところが、食洗機が各家庭に普及している欧米では、コップや皿と一緒にコングもディッシュウォッシャーにつっこめばいいのである。験しに、手洗いでざっときれいにしたあと、食洗機に入れてみたら、あらみごと、まるで新品みたいにぴっかぴか。

なるほど、ここが欧米レシピと日本のコングの使い方の基本的なちがいか。コングは、欧米ではいわば皿の役割も担っているわけである。むろん、日本ではまだまだ各家庭に食洗機があるというわけではないし、人間の食器と一緒に犬のものを洗うのには抵抗があるという人もいるだろう(欧米型の食洗機の場合高温で濯ぎ乾燥をするので殺菌効果もあるのだが)。そういう人は、子供用歯ブラシを駆使すると、けっこう奥のほうまできれいにすることはできる。

で、コングに詰めるものは、まあ何でもいいのだが、その詰め方には流儀がある。細い方(小さな穴が開いているほう)を上にした状態で説明すると
1.アペリティフ……小さな穴に犬がとびきり好きなもの、めったに食べられないご馳走を一かけ詰める。もしかすると、なかにこれがぜんぶ詰まっているのでは!?と犬に思わせるのがポイントである。たとえばレバー、ジャーキー、チーズなど

2.デザート……一番細いくびれと小さな穴の下のあいだに、これまた犬がとっても好きなものを詰める。この部分は、犬が最後まで執着するところなので、是非ともこれを食べたい、そのために頑張ろう、と犬に思わせるものを詰めるのがよい。たとえば、茹でた砂肝、ささみなど

3.メイン……下2/3には主食となるものを詰めまくる。たとえば缶詰フードに混ぜたドライフードとか、チーズに混ぜたマカロニ、ご飯とドライフードを混ぜたものなど、要は何でもいいのだが、一般的にペースト状にしておいたほうが、コングの保ちは良くなる。

4.前菜……最後に中身がこぼれないよう、大きな穴を塞ぐのだが(とろけるチーズを貼って電子レンジでチンがお薦め)、その際に、簡単に食べられるようジャーキーなどがつきだしていると、ますます犬にやる気を起こさせる。

犬にやる気を起こさせる。何としてでも、この中の食べ物をゲットしてやるぞ、と思わせることが、巧くコングを利用する秘訣になる。ゆえに、詰め方だけでも、じつは個体の性格によって変えてやらねばならぬのだ。

たとえば、食べ物が目の前にあれば、どんなことをしてでも食べてやる、という姫のような犬と、食べ物にあまり執着しない、どちらかというと飽きっぽいディーとでは詰めるコツがちがうのだ。ディーの場合には、4の前菜をたくさん、とりやすく入れておいてやることで、コングに対して執着するようになる。逆に姫に対してはそうとう難度の高い詰め方をしても、奴はたいていきれいにすべてを食べつくす。逆にあまり簡単すぎるとあっという間に食べてしまったコングに入れる意味がない。

欧米のコングサイトを見ていると、「凍らせろ!」とやたらめったら書いてある。

これはあまり日本では知られていないやりかただが、中身を詰めたコングを凍らせる、というのは犬の興味を長続きさせるとても効果的なやりかたなのだ。

コングのなかにおやつ類(主に乾きもの)をギューギューに詰めこむと言っても、じつは限度がある。あまり詰めこみすぎると犬の力では取り出せなくなり、成果がなければ犬もつまらないので、おやつ入りのコングがそのまま床に転がっているなんてこともよくある話だ。そこで冷凍庫が登場する。コングじたいを凍らせると、犬は最初は中身を取り出せない。ところが、嘗めているうちにだんだんと溶けてきて、しだいに中身が出てくる。犬にしてみれば、それがおもしろくてたまらない。もっと、もっと、頑張れば美味しいものが出てくるかもしれない、と思うことで犬はコングに執着する。

だから、3のメインの部分にはペースト状のものを詰めるのが良いのだ。ペースト状にしておけば、ガチガチに凍っているあいだは、なかなか中身を取りだすことができない。ついでにいえば、前の晩に作っておいて凍らせておけば、朝、冷凍庫から出して与えるだけで済むので、管理人のように毎朝時間に追われる飼い主には一石二鳥の妙案だ。

コングのレシピは、ほんとうにネットで探すと山ほど出てくるし、そういうものを参考にするのもよし(Googleなどでkong recipesと入れて検索をかけると5百万件ほどヒットする)、また我が家の究極のレシピを開発するもよし、それぞれが思いのままに楽しめるのが、これまたコングの優れたところだ(英語ですが、管理人お薦めの充実コングレシピのページはこちら)。

コングはいわば、飼い主と犬の知恵比べ。いろいろ考えてレシピを開発したり詰め方を工夫するのも犬を飼う楽しみのひとつになる。そのうえ、お留守番問題行動もなくなるときたら、使わないってほうはない、と管理人は思うのだ。

最後に、管理人の考えたその辺のスーパーで買える食材を利用した誰でも簡単に作れる「犬猫屋敷風コング・ジャパネスク」の作り方を紹介しておこう。うちの犬には、そんなジャンクフードは食べさせられない!という方はてきとうに素材を変えてやってみておくれ。

1.小さな穴に魚肉ソーセージを詰める。

2.狭い方の1/3にちぎったちくわを入れる。

3.ご飯(またはドライフード)と納豆を粘りが出るまでよく混ぜ合わせたあと、大きい方の2/3にこれをぎっしり詰めこむ。

4.とろけるチーズを広い口のなかに貼り、そのまま電子レンジでチン(30秒くらい)する。

5.チーズが軟らかいうちに、上の口に煮干しを数本ぶっ刺しておく。

6.冷めたら、ジッパーつきのビニール袋に入れて、冷凍庫にぶっ込む。

これで、翌朝起きたら完成! ただし、ケージのなかでやらないと、部屋が納豆臭くて大変なことになるのでご注意めされ!

DJ074.JPG

不器用で食べ物に執着がなかったディーは、よく、
管理人が帰ってくると、おやつが入りっぱなしのコングをくわえて

「とれなかった。管理人さん、とって!」

と持ってきたものだ……
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