我が輩は飼い主バカである
2008 / 04 / 19 ( Sat ) 最近、姫さんはようやくツケがちゃんとできるようになった。
ちなみに、管理人の左側について歩くことはいままでだってできたのだ。ただ、それは「ツケ」ではなくて「付くわ」だったというのが頭の痛い問題だった。 「付くわ」のコマンドの大きすぎる欠点は、姉妹品の「座るかね」「待っても良いけど」とどうように、犬の気分と好みに大きく左右されるというところだ。ふつう「ツケ」がちゃんと入ってる犬は、飼い主のコマンドに従ってどんなときでも定位置に戻ってくる。ところが、「付くわ」の場合は、犬がめぼしい臭いは見あたらないし、暇だし、お腹も空いたことだし、ちょっくら横について歩いておやつでも口にいれてもらおうかね、と思ったときだけ発動する。逆に、気になる犬がやってきたり、猫が目の前を駆けぬけたり、美味しそうな試食品がすぐそばに落ちていた場合、飼い主の必死の叫びはあっさり無視されるのである。 ![]() いま忙しいんだから、用がないなら呼ばないで! つまり、犬に横について欲しいシチュエーションでは、「付くわ」はまったく役に立たないコマンドなのだ。 うちの犬、ときどき真横について、飼い主の顔を見上げながらたしかに歩いてはいるのだが、なぁ〜にかがちがう、大きくちがう、と管理人はかねがね思っていたのだ。 で、最近、姫にとっての究極のベイトを手に入れたことで、その疑問がはっきりとした確信となった。 うちの犬、やっぱり「ツケ」はぜんぜんできていなかったじゃんよ(^_^;) 究極のベイト、と言っても、別にダンジョンでの死闘の末、ラスボスを倒してものすごいものを手に入れたわけではない。ごくごく当たり前に、うちに前からあったものなのだ。ただ、それが究極のベイトになるということに、愚かな管理人はごく最近まで、まったく気づかなかったのだ。 ![]() はじめましてm(_ _)m 究極のベイト「まつげちゃん」と申します。 犬にトレーニングをするときに、ご褒美としておやつを与える代わりに、おもちゃを使うという方法があるのは知っていたが、姫の場合は何しろ食べ物命なので、散歩のときの「ツイテ」のトレーニングにはおやつしか使ったことがなかった。食べ物に勝る究極のご褒美があるなどとは、考えてもみなかったのである。 ところが、ひょんなことから、この「まつげちゃん」を散歩に連れて行ったところ、「まつげちゃん」はどんな美味しいおやつよりも素晴らしい効果を発揮したのだ。いまや、姫は「ツイテ」と言われたらほぼ100%の確率で横について管理人を見上げて歩く。管理人のポケットから、いつ「まつげちゃん」が飛びだしてくるかもしれないからだ。 この、何とも言えぬ形をしたオバQみたいなおもちゃの、どこがそんなに良いのか管理人にはわからない。と言うか、他のピーピー鳴るおもちゃと、このおもちゃのちがいがわからないのだ。だが、姫にとっては明らかにちがいがあるようだ。姫は他にも、同じような卵形のピーピー鳴るおもちゃをいくつか持っているのだが、この「まつげちゃん」は別格だ。毎日遊んでも飽きることはない。散歩が何より好きな姫が、「まつげちゃん」を置いて行くと門のところでUターンして家に戻ろうとするほどなのだ。いまのところ、どんな臭いにも全戦全勝だし、何より、おもちゃの良いところは、おやつとちがって食べたらなくなるわけではないので、「まつげちゃん」を銜えているあいだは、お得意の歌が歌えないということなのだ。 吠え癖が悩みだった飼い主にとっては、「まつげちゃん」はまさに究極のベイトである。だが、むろんいつものごとく、まだ問題はいろいろあるのだ。たとえば、姫は「まつげちゃん」欲しさに管理人の言うがままに動くのだが、だからと言って、管理人の目をじっと見てコマンドを待つわけではなく、あいかわらず奴の視線は「まつげちゃん」が入っているポケットに釘づけだ。だいたい、もしこのまつげちゃん1号が壊れたら、その後、管理人はどうしたらいい? というわけで、太っ腹な飼い主は念のためにまつげちゃんのスペアを購入することにした。 ![]() まつげちゃん、5人そろってゴレンジャー 言われなくてもわかっている。管理人は正真正銘の飼い主バカである。 |
ローマは1日にしてならず
2008 / 03 / 29 ( Sat ) このブログ、じつは何を隠そう飼い主バカによる愛犬自慢サイトである。
だってうちの犬たちって、世界で一番可愛いだけじゃなく、優秀で賢い名犬なんですもの♪(←飼い主バカは死ななきゃ治らない) フセがやっとじゃん、なんていう突っ込みは一切受け付けませんので念のため。 で、何を自慢したいかと言うとだね、以前、鼻高々で吹聴しまくっていた(関連記事はこちら)犬とすれ違うときオスワリしてやり過ごすっていう新しい技のその後なのだが、先日、天敵である例のフラットとまさに1mの距離ですれ違ったのだよ。それもコマンドなんてぜんぜん効かないヒート中のこの時期に。 にもかかわらず、姫ったらちゃんとオスワリしてフラットをやり過ごしたのね。おぉぉぉ〜ブラボー(^_^)v その日、公園の入り口付近で姫がいきなりうんPをした。いつものように大事なうんPを拾いあげ、管理人がそれを愛でているとき、妹の口から警戒警報が発令されたのだ。 「来た、フラット! ヤバイ、即避難!!!」 顔を上げるとすでにフラットが危険水域まで近づいてきていた。ウ〜ウ〜ウ〜ウ〜ウ〜ウ〜 危険水域とは、姫が吠えだすギリギリの距離のことである。それ以上近づくと姫の絶叫が始まってしまう。一度吠えだしたら最後、姫は吠えてる自分の声に興奮していくらNoとこちらが叫んでも吠えるのを止められない。だから、吠えさせてはいけないのね。吠えさせてしまったら、あとは、引きずってその場から逃げるしかないのは長年の経験からよくわかっている。 ところが、その時点ではまだ、管理人の手にうんPが載っていた。 まだ袋に入れてない。せっかく色や形や臭いを楽しんでたとこなのに(T_T) 明らかにうんP処理の途中だというのに、フラットと飼い主はお構いなしにずんずん進んでくる。 どーしてそこで立ち止まって30秒待てないかなぁ〜? この狭いところですれ違うんだから、体勢を立て直すまで待ってくれても良いじゃんよ! この配慮のなさが、管理人がこのフラットの飼い主を苦手とする原因なのだ。できないけど、一生懸命いろいろやって、ようやく犬に吠えさせない方法を編み出したダメ飼い主の気持ちなんてぜんぜんわかってくれないのだ。ようやく成功の道を歩みだしたばかりのペアにとっては、ここで姫が歌い踊ってしまってはいままでの苦労が水の泡なのだ。だからうんPを袋に入れる10秒間だけ待ってくれれば良いのだよ。一瞬立ち止まってくれても良いじゃんか。 だがフラットペアはそれをしない。 ふん、どうせアンタたちは一発目からちゃんとできてたんでしょうよ。「犬がすれ違いざまに他の犬に吠えてしまって困ってます」ってお悩み相談に対して、「スワレ、マテをさせれば良いじゃない? なんでそんなこともできないの?」と上から目線で答えちゃうタイプの飼い主なんだよね。「そんなことも」できないから、こっちは悩んでるわけだ。「そんなこと」が簡単にできるなら、悩みなんて最初からないだろが!(←逆ギレ) 管理人が大慌てでうんPを袋に突っ込むのをあざ笑うかのように、ペアはずんずん近づいてくる。それも道のど真ん中を。せめてどっちかに避けろよ! 大型犬どうしなんだから、お互い道を譲らないとすれ違えないだろうが? でもこの飼い主はそれすらしようとしないのだ。あぁ〜ホントに嫌な奴! カラスにつっつかれろ、まったくε-( ̄ヘ ̄) 無事うんPを収納して、管理人は周りを見回した。どの待避場所を選ぶべきか? 1m先の雑木林に飛び込むか、または1m後退して小川のほとりに避難するか? 雑木林に無事入れれば、そこにはかなりのスペースがある。2m以上の距離をとってフラットやり過ごすことはできるのだが、1m前進するということは、完全に危険水域に飛び込むことを意味する。その点、小川のほとりのほうが安全だが、そこには50cmほどの幅しかない。道の真ん中を我が物顔で歩いてくる相手との距離は1m弱。さあ、どうする管理人?! 進むか、退くか? けっきょく、管理人は後退する道を選んだ。間の距離が1mは完璧に姫の安全範囲を超えているが、それでもオスワリさえさせられれば、やり過ごすことはできるかもしれない。 うんP袋の口を締めるのもそこそこに、管理人は姫を引きずって小川のほとりに駆け込んだ。姫の大好物のブタのハツを塊のまま手に持って。ふだんは小指の先ほどしかもらえないブタのハツの干物だが、その時は10cm角の大きな物を、丸ごと姫に見せつけた。 「ほれ、スワレ。おとなしくできたら、これ全部ゲットだよぉ〜」 その時点で、フラットはすでに3mぐらいの距離まで近づいてきていたので、姫はやはり気もそぞろだった。「Sit」のコマンドが一度では効かず、ああ、これまでか!? また歌い踊って赤っ恥をかくのだろうか? と覚悟したその瞬間…… ハツを見つめてうっとりした表情になった姫が、その場に腰をおろした。 やったぁ〜(^_^)v 至近距離を通りすぎるフラットを横目でちらちら確認しつつも、姫はそのままじっとオスワリしたままでがんばった。 あと1m、あと50cm、あと30cm…… おっし、危険水域脱出! やったね、姫ちゃん♪ 姫を盛大に誉めてやったあと、デッカイおやつを丸ごと口に放りこんでやった。その時、管理人が反っくり返りそうなくらい胸を張っていたのは言うまでもないだろう。 どうだ、参ったかフラット飼い主! ダメ飼い主だって、がんばればこれくらはやらせられるんだ! こんな偉業を成し遂げた世界一優秀な我が子を、管理人は誇りに思う。ねっ、うちのコってすごいでしょう? ローマは1日してならず。姫は成犬だし、こういうもんだと諦めていたらば、いまでも姫はギャン吠え犬のままだったろう。だが少しずつ地道な稽古を続けていけば、いつかはできるようになる日が来るのだよ。まさに千里の道も一歩からだ。最初の一歩を踏みださなければ、じつは何も変わらない。 ![]() |
トイレを失敗する犬がいる理由
2008 / 03 / 11 ( Tue ) 我が子の成長に、思わず目を細める瞬間がある。
我が子って言っても、うちは毛むくじゃらの四足歩行動物だが。それでも一生懸命いろいろ教えて手塩にかけて育てた以上、我が子は我が子なんだわさ。誰が何と言おうと我が子なの! で、それはどーだって良いんだが、最近、管理人が我が子の成長に目を細めたのは、ほんとうに、真剣に、姫のトイレの失敗がほぼ0になったからなのだ。きのうも、姫とカイのデカ犬コンビは、管理人が皿洗いをしているあいだ、一緒についてきて、キッチンでうろうろしていた。食後すぐ、それも管理人と一緒でないと入れないキッチンに入れるというイベント性、おまけに、部屋に比べると気温が低いと来ている。最近、姫ちゃんのトイレの失敗がなくなったわね、と気を許してキッチンに入れるとジャーっというのは、じつは失敗パターンの定番だったのだ。ところが、近ごろの姫は、ほんとうに失敗をしないのだ。あれ、キッチンからいなくなったぞと部屋を覗いてみると、ちゃんと自分のトイレに戻ってシッコをしている。以前はさ、出たくなったらその場で悪びれもせずにジャーだったのにね。 もちろん、管理人はノーベル賞を受賞したかと思うくらい派手に姫を誉めてやったさ。いまやった行いは非常に良いことで、今後もがんばって続けるようにときちんと伝えることこそ、しつけの大切な基本だからね。 姫は5歳くらいで我が家に来た。5歳まで垂れ流し状態で育った犬に果たしてトイレトレーニングができるのか? 管理人は「できるはず」と信じていたが、「そのまま諦めて飼ったほうが身のためだ」てな感じで言われたこともある。でもけっきょくはできたのだよ。時間はかかったがね。でも、できた。トイレでできたら誉めてやる、他のところで失敗したら不機嫌な顔で無視。ただひたすら、それを毎日繰りかえしただけだ。 管理人は、トイレの場所を覚えられない犬には会ったことがない。だが、トイレの場所を犬に教えられない飼い主はよく見かける。管理人の目から見ると、しつけに失敗する飼い主というのは、じつは褒め方が下手なのだ。誉めてるのか叱ってるのか、はしゃいでるのか、怒ってるのか、その境目が曖昧で端から見るとすごくわかりにくい。ましてや犬は言っている言葉の意味はわからない。そうすると自分がやった行いが正しかったのかまちがっていたのかがわからず、混乱してしまうのだ。 犬を混乱させる不可解な飼い主の行動は他にもある。たとえば、ワンコを連れて、他のワンコ飼いの家に遊びに行ったとしよう。自分の愛犬が、そこの家のワンコ用トイレで排泄した場合、飼い主はどういう行動をとるだろうか? 犬猫屋敷は言わずとしれたワンコフリーの空間なので、デカ犬だろうがチビ犬だろうが、多頭飼いだろうがすべてのワンコは室内に入れる。そこで、自分の愛犬がうちのトイレで排泄したとき、多くの飼い主さんは慌てて「ごめんね、すみません、あーどうしよう!」と言い出すのだ。 中には「いま外でしてきたばかりなのに、何でまたするのぉ〜」とワンコに非難の目を向けてしまう人もいる。他人様の家でトイレを汚し、うちの犬の排泄物を片づけさせるのは申し訳ないという立派な大人的なリアクションなのだ。 だが、犬の目から見たらどうだろうか? どうしてもトイレに行きたくなった。臭いを嗅いでいたら、他のワンコの書き込みの残り香がある。この紙は、うちのトイレと同じ奴だし、じゃあここならしても良いのかなとシャーッとやったら、飼い主さんがとたんに不機嫌な顔になった。何を言っているかはわからないが、どうやら困っているようだ。もしかして、自分はまちがったところにシッコしてしまったのだろうか? ここがトイレだと思ったのは勘違いか?! どーしたら良いんだ!!! 飼い主さんをがっかりさせてしまったのか!? もうこうなると、ワンコの頭のなかは混乱状態でグチャグチャだ。何が何だかわからない。もしこのワンコがようやくトイレトレーニングを終えたばかりの子犬だったりしたら、その混乱が尾を引いて、家でもトイレの失敗を繰りかえすようになるかもしれない。 奥ゆかしい日本人にはあるまじき行為だが、正しい犬飼いのリアクションは、ここでワンコを誉めることなのだ。たとえそれが他人の家であろうとも、トイレと決められた場所に排泄した場合はきちんと犬を誉めてやる。むろん、行った先の相手が犬飼い道を理解していない場合、友だちをなくすかもしれんがね(笑) トイレの話は単なる一例だが、周りの目を気にして、飼い主が犬にとって不可解なリアクションをとるというのはじつによくある話なのだ。正しい犬飼い道を歩もうと思ったら、犬にとってはわかりやすいが、他人にとっては不可解な行動をとることが必要になるケースもままあるのだ。だが幸い、人間どうしの場合は、あとからその行動の意味を説明することができるのだ。ならば後からの説明が難しい犬に対して、まずわかりやすいリアクションをとったほうが、合理的ではないですか? むろん、後から言い訳ができない通りすがりの他人には目を剥かれることもままある。だが、二度と会わない他人に変人と思われても、まっ、管理人的にはぜんぜんOKなのさ。 犬にどうして欲しいかをわかりやすく伝えること。その通りにしたならば、これまた、周りの人に唖然とされようが、犬にわかりやすく誉めてやること。犬のしつけの基本とは、それだけなのだと管理人は思う。むろん、その方法を管理人にしっかり教えてくれたのは、我が家のオバサン犬であることは、言うまでもないだろう。 ![]() |
反面教師
2008 / 02 / 25 ( Mon ) 管理人は決して優秀な、理想的な犬飼いではない。
我が家の犬たちは、いまだ問題行動のオンパレードだし、過去に飼っていた犬のリストを見ても、「愛犬お悩み相談室」の相談事ベストテンに並んでいるような行動を、ことごとくやらせてしまったダメ飼い主だ。 にもかかわず、なぜブログにわざわざ「しつけ」なるカテゴリーを作って、鎮静剤を打たれた亀より鈍い歩みのトレーニングの成果を公表しているかというと、ダメ飼い主の地道な成長記録なんてものも、もしかするといまのペットブームのなかでは、少しは需要があるんじゃないなかと、こんなふうに思っているからだ。 「犬のしつけ」をタイトルに掲げている本やサイトを見れば、ふつう、そこには正しいしつけの方法が書いてある。犬猫屋敷の管理人日記を読んでも、ダメ飼い主の悪戦苦闘ぶりを見て笑えるだけで、正しいしつけの方法は書いてない。むろん、姫やカイとそっくりの行動パターンの犬を飼っている、管理人と同じくらいずぼらな飼い主さんがこの世にいたとしたら、たぶんこのブログはバイブルになるだろうが、単純に考えてそんなことはありえないのだ。あなたの犬はこの世でたった1頭しかいない動物だし、あなたという人間も、この世に一人しかいない人間だ。正しいしつけのやり方というのは、その組み合わせにとってベストな方法を探ることなのだ。一般論として、こうすれば良いというのはたしかにあるが、それはあくまでも一般論であって、すべての飼い主と犬のペアに100%あてはまるものではない。 いまの世の中は、本当に便利な時代だ。何にでもマニュアルがあって、それどおりにやれば、すべてが巧くいくと現代人は信じこんでいる。マニュアルどおりにやったのに、巧く扱えないものは、もともと不良品だったのだと思いこんでしまう人が多いのだ。不良品のレッテルを貼られたものは、使われずにそのまま家に置いておくか、邪魔だからと捨てられてしまう。 その結果が、年間16万頭の処分犬だ。これは由々しき事態だと管理人は思うのだ。 たとえば、この国には1歳までにしつけをしないと犬は何も覚えないと信じている人がまだ多くいる。たしかに、最初の1年間で悪い行いをとことん教えられた犬を良い方向に導くには、かなりの時間がかかるケースもあるが、基本的に犬という動物はいくつになっても新しいことを覚えるのだ。10歳の犬に、新しいコマンドを教えることはちゃんとできる。ましてや、2歳3歳の犬なんて学習意欲の塊のようなものだ。ところが、犬が半年を過ぎて、いわゆる成犬の形になってしまった時点で、飼い主のほうが諦めてしまう。理由は子犬じゃないから。これ自体が変だ、と管理人は思うのだ。 躾なおし、という考え方がいい加減、一般的になっても良いと管理人は思うのだ。一度失敗してしまった犬のしつけを、もう一度、一からやりなおす。その考え方が定着しない限り、しつけに失敗したからと放棄される犬はあとを絶たないし、成犬譲渡も進まない。 パピーのしつけ方がわかるノウハウ本やしつけのサイトはいくらだってある。成犬の躾なおしも、まあやること自体は同じなのだが、そこに「半年までに○○をやっておきましょう」なんて書いてあった日にゃ、8ヶ月の問題犬を飼っている人はとたんに暗い気持ちになる。 「あぁ〜うちのコはもう6ヶ月のタイムリミットが過ぎちゃったし、もうだめだわ(涙)」 本当は、そんなことはないんだがね。6ヶ月までに教えるべきことを7歳になって教えることだってできるのだ。ただ、6ヶ月のときは10日で済んだことに、半年かかるかもしれないってだけで。 いま流行の陽性強化は「失敗させないこと」が重要だ。成功する経験を積ませることで、良い行いを定着させるというのがキーだからだ。だから、躾本やサイトを見ると、しつこいくらいに「失敗させるな」と書いてある。ところが、失敗したときのリカバリー方法が書いてあるものはほとんどないのだ。問題は、こういう本やサイトに、藁にでもすがりたい気分で飛びつくのは、じつは「すでに失敗してしまった」人々だという点だ。自分が「失敗したこと」をわかっていて、なんとかリカバリーしようとマニュアルを見てみたら、「失敗させるな」と書いてあったら、お先真っ暗な気分になるだろう。 管理人は、一度や二度、失敗しても良いと思うのだ。ただ、同じ失敗を「繰りかえさない」ことが重要なのだ。失敗を繰りかえしてしまうと、その結果、良くない行動が定着してしまう。定着してしまった行動を止めさせるのは面倒だ。だから、良くない結果を導くような失敗はできるだけ避けたほうが良いというそれだけだ。 犬猫屋敷の管理人は、何度も失敗を繰りかえす。しょっちゅう「やられた!」と叫んでいる。だが、何度失敗しても数日後にはあっさり立ち直って、また新しいことを試してみる。下手な鉄砲も数打ちゃ当たるで、1年経って正解を見つけられることもあるし、ときにはまぐれ当たりで3発目で成功して有頂天になっていることもある。それは、ごくごくふつうの犬飼いの、ごくごくふつうの日常風景だ。じつはたくさんの犬飼いが同じようなことを無意識にやっているのだ。だが、わざわざ自分の恥を公衆の面前にさらして笑いものになりたいと思う人はいないというだけだ。 犬猫屋敷の管理人は、決して何があってもめげない。巧くいかないことが続いて壁にぶちあたったときには、気分直しに他の路線に切り換えることはあっても、完全に諦めることはしない。成功すると、嬉しくなってもっとがんばろうと思うのは犬だけではないのだ。いつまで経っても巧くいかないことを延々続けているうちに、飼い主のほうもだんだんとやる気が失せてくる。だったら、一度は止めてみれば良いのだ。巧くいかないことは止めにして、成功が約束されていることを先にやってみる。それでまたやる気が起こったら、その時に改めてはじめてみればいい。 犬と暮らすのは楽しい。犬の一生をかけてずっと楽しめる趣味なのだ。それは、犬という動物が死ぬまで新しいことを学んでいく能力がある生き物だからだ。犬が新しいことを覚え、きのうまでは頭が痛かった問題行動をしなくなり、そんな彼らの進歩に一喜一憂するのが犬飼いというものだ。そういうごくふつうの犬飼いの日常風景を、のぞき見て、ときに笑いころげ、ときに自分の身に置き換えて反省し、ときにヒントを持って帰ってもらえるのなら、管理人としては本望だ。 |
ダメ飼い主の自慢話
2008 / 02 / 24 ( Sun ) 最近、姫は犬とすれ違うとき、歌って踊るのを完全に止めた。
これ↑管理人にとっては長年悩みの種だったのだ。なにせ、一時姫は遠くに犬がいるのを見つけただけで、吠えて暴れて大騒ぎだったのだから。町内中に響き渡る声で絶叫している大型犬を引きずってその場から逃げるのはとても恥ずかしい。一瞬、こいつ絞めたろかい、と思ってしまう(←管理人は犬を誉めてしつける陽性強化の信奉者です、念のため)。これは犬飼いとしては由々しき事態である。なのでこの3年間、あれこれ試行錯誤を続けてきたのである。 犬とすれ違うときときに吠えてしまうコの矯正方法は、オスワリをさせて、相手の犬が視界から消えるまでマテををさせることだと、しつけ関連のサイトや躾本にはかならず書いてあるものだ。だが、再三書いているように、犬とすれ違っただけで愛犬が吠えだしてしまうような飼い主の場合、いくら「スワレ!」と叫んでも、犬は言うことを聞いてはくれない。そこで「スワレ」と言ってオスワリしてもらえるような優秀な飼い主は、最初からこんなことでは悩んだりしないのである。 では、どうやってそれを克服したのか? 管理人はあいかわらずダメ飼い主道まっしぐらなので、もし姫が吠えはじめてしまったら、そそくさとその場から逃げだすしか方法はない。だが、吠えはじめる前ならば、姫はオスワリのコマンドが効くのだ。姫が近づいてくる犬に気づく前に、ベイトで釣って姫の意識を管理人に集中させればいい。そんな単純なことに気づいたのが上昇気流に乗るきっかけだった。 以前の記事書いたように、最初は姫の鼻におやつを突っ込むという妙な技を使うことからはじめた。同時に、おやつのグレードを変えるというこれまたどこの躾本にも書いてある方法を試したのだ。ただ、グレードを変えると言っても、数種類のおやつを毎日持って歩くのは面倒だ。管理人のようなおマヌケ飼い主の場合、忘れて出かけることも多々ある。そこで、内容を良くする代わりに、量を増やすという方法を思いついたのだ。姫が吠えてしまう苦手なタイプの犬が近づいてきたときは、それこそ手一杯におやつを握りしめて「どうだ、これが全部欲しけりゃ座りやがれ」とやってみたのだ。 これは姫には効果的だった。ふだんならほんの一かけしかもらえないおやつが、山ほどもらえるというのは姫にとっては非常に魅力的なベイトになる。そうやって次第に、嫌いな犬が来る=山盛りのおやつ進呈という構図を作りあげていった。これまたどんな躾本にも書いてあることだが、犬に成功した経験を積ませてやることで、良い行いを刷り込んでいく。そして、管理人が今回実体験として学んだのは、飼い主のほうもまた、成功した経験を積むことで、どの程度の距離までなら姫の意識をこちらに向けさせることができるのか、タイミングや声のかけかたを次第に身体で覚えていくということだ。 なぁ〜んだ、こんな簡単なことだったのね! 一度できるようになると、なんだ、と思うほど単純なことなのだ。そしてタイミングを巧く計れるようになると、たしかにベイトを持っていなくてもちゃんとできるようになる。いまや、ギャン吠えする犬を引きずって通りすぎる飼い主さんに「きちんとしつけしてあって、良いワンコちゃんですね」と誉められて鼻高々な管理人なのだ。 半年前まではうちも似たり寄ったりだったんですけどね(^_^;) むろん、この程度ならいけるかな、と思った距離が近すぎて惨敗することもまだあるし、管理人が気を抜いていて、うしろから自転車に伴走している犬に気づかず、赤っ恥を掻くなんてことも未だある。だが、姫の中に、犬が来る=吠えなければ嬉しいことが起こるという公式は、たしかにできあがったと管理人は思うのだ。同時に、犬が来る=巧くやれば鼻高々という公式も管理人の中に成立した。 失敗を繰りかえさせない。成功した経験を積ませてやる。これは陽性強化のしつけの基本だが、失敗ばかりで成功したことのない飼い主と犬のペアにとっては、最初の成功を掴むまでがじつは一番難しい。だから、たいていの飼い主は、最初の一歩を踏みだす前に、何もやらずに諦めてしまうのだ。うちの犬はバカだから。小さな頃にちゃんとしつけをしなかったから。思いつく言い訳はいくらだってある。だが、せっかく犬と一緒に暮らしはじめたのなら、諦めちゃうのはもったいないよ。なぜなら、どんなにゆっくりのペースでも、周りに呆れられるような妙な方法であっても、いろいろ工夫して、試行錯誤を続けていくうちに、どんな犬と飼い主であっても、いつかはちゃんとできるようになるのだから。ある程度できるようになれば、犬も飼い主も成功の味を覚えれば、また次の一歩をちゃんと踏みだせるようになるのだから。 ![]() |











